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マーケティング研究 他社事例 467 「資金調達のために未来を語る2」 ~ハイテク企業が自信過剰に明るい未来を示す~

2019-12-20 16:08:00 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 467 「資金調達のために未来を語る2」 ~ハイテク企業が自信過剰に明るい未来を示す~


リフトとウーバーの株価が上場時に付けた株価の水準を下回っている事実については、様々な議論が起こっています。

しかし、赤字を脱するための明確な道筋すら見えないこれら2社の時価総額が、依然としてそれぞれ160億ドル(約1兆6800億円)と590億ドル(約6兆2200億円)に達している事実については、あまりふれられていません。

熱狂的な信者がいるのはスタートアップ企業だけに限りません。

資金を調達しなければならない産業では、往々にして壮大な未来を語る事が必要なのです。

ウイ―ワークの成長ストーリーに好ましい部分が多いため、投資家の注意をそらすには値しないものです。

例えば同社は昨年、正味20億ドルの損失を計上し、会員1人当たりから得られる収入も減少しました。

こうした事実から目をそらすだけの好材料をウイ―ワークは持っていません。

ウイ―ワークの提供する1人当たりのスペースが、標準的なアメリカのオフィスの広さの半分以下であること。

効率的な労働環境を提供しているのであれば、高い利益率となって表れるはずです。

しかし、ウイ―ワークは事業規模が広がれば広がるほど、損失も拡大しているのです。

上場の為に提出されたある資料によれば、同社では今年上半期、前年同期比101%の増収になりました。

しかし、同じ期間に費用も101%増加しているのです。

費用と同時に損失も増え続けている事よりも警戒すべきは、同社が新しいビジネスモデルを普及させられないでいる事です。

ウイーワークは家主からオフィスの長期賃貸の合意を取り付け、ワークスペースの内装を工夫し、最先端のスタートアップ企業に貸し出します。

ルクセンブルグを拠点とする同業のIWGは、数十年前からより一般的な企業にワークスペースを柔軟に貸し出しています。

今年の収入はウイ―ワークを上回る見通しで、黒字化が見込まれています。

それでもIWGの時価総額は、ウイ―ワークが上場する前の評価の10分の一程度に過ぎません。

新しいアイデアを推進するためには誇張した宣伝も必要だと思います。

しかしハイテク企業という輝きを取り去れば、ウイーワークのビジネスモデルは不採算というだけではなく、オリジナリティーのないものだと言わざるを得ません。

しかし、あの孫さんが熱を上げている企業です。

今後の巻き返しがあるのか無いのか見守って行きましょう。


彩りプロジェクトでは、「リーダーシップ研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。

経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。

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現在、経済産業省では「経営改善計画策定支援事業」を行っており、金融支援を必要とする企業の経営改善計画書を策定する際の費用の2/3補助があり、上限は200万円です。

また、「早期経営改善計画策定支援事業」は、同様に策定する際の費用の2/3補助があり、上限は20万円です。

こちらの「早期経営改善計画策定支援制度」は金融支援を要しないものですので、容易に取得しやすいのが特徴です。

メリットとして、金融機関との信頼関係を構築する為の制度としては有用です。

なぜなら、経営内容を開示する事、計画進捗のモニタリングを金融機関に報告する事は、金融機関が企業を評価する際に「事業性の評価」をしやすくなります。

金融機関は担保に頼らずに融資するには、「事業性の評価」が不可欠です。

「事業性の評価」とは、金融機関がその企業の事業を理解する事です。

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