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マーケティング研究 他社事例 470 「人手不足解消へ2」 ~トラック隊列走行~

2019-12-26 08:57:29 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 470 「人手不足解消へ2」 ~トラック隊列走行~


隊列走行で難しいのは、トラックとトラックの間に割り込み車が入った際の対処です。

うまく制御しなければ事故の危険性もあります。

非電子けん引では、割り込み車を探知するとミリ波レーダーで車間距離を測定する「車間距離制御装置(ACC)」と呼ばれる機能に切り替え、割り込み車との車間距離は自動的に調整できますが、前方車両から加減速などの情報が入らなくなるため、運転は原則として運転手が担わなければなりません。

割り込み車がいなくなるとCACCへ自動で切り替え、再びトラック間の車間距離を維持します。

2019年度には非電子けん引のトラックで深夜の高速道路を走る実証実験を開始する考えで、実際のトラックの利用に近い状況を想定し、運送事業者をはじめとしたユーザーの視点や隊列走行のトラックへの一般ドライバーの受容性を確認するねらいがあるようです。

道路交通法では「車両等の運転者は当該車両等のハンドル、ブレーキ、そのほかの装置を確実に操作しなければならない」と定めています。

そのため後続車も運転席には人が座っていなくてはなりません。

結果、非電子けん引のタイプでは後続車にドライバーが必要になるため、現状では人手不足解消の効果は限られます。

その課題を克服しようとしているのが、もう一つの方式である「電子けん引」です。

国内ではスタートアップ企業の先進モビリティー(目黒)が開発を手掛け、2019年1月には公道での実証実験を行っていて、2020年には技術の確立を目指しています。

ミリ波レーダーなどを使って後続車が前方車に追髄する点では非電子型と同じですが、後続車との距離を10mと一定に保つのが特長です。

後続車をトレーラーが運ぶ「荷台」として位置付けることで、道路交通法をクリアし2台目、3台目を無人にすることが出来ます。

政府は2022年度以降に東京と大阪間の高速道路で、後続車を無人とした隊列走行の事業化を目指しています。

課題は、後続車両が先頭車両と同じ走りを再現できるか?となります。

運用上のハードルは少なくありません。

理論上は走行中でも連結できる非電子型と違い、まず停車した状態で隊列を組む必要があり、その為トラックを並べる場所を確保しなければなりません。

さらに周囲の車を含めた安全確保も課題です。

先頭車両と後続車の間に車が割り込んだ場合、隊列全体で徐々に減速し割り込み車を追い出すことを想定しています。

しかし、割り込み車が隊列から出ない場合にはトラックを路肩などに停車させる必要があります。

電子けん引では基本的に割り込みをしないでほしいというのが本音でしょうか?

現状の道路環境では現実的とは言えません。

一般車が割り込む事を禁止するための法整備が必要になるとの指摘もあると言います。

(続き)



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