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東大前3人刺傷】17歳容疑者少年を駆り立てたエリートの重圧「生徒会選挙に立候補、成績上位で期待も」

2022年01月17日 23時03分48秒 | 事件と事故


「落ち着いた性格で、成績もよかったです。うちは中高一貫の学校ですが、彼は高校から入ってきたいわゆる“高校入学組”。 【写真多数あり】試験会場の東京大学は騒然となった  

1/16/2022

部活には入っていませんでしたが、友人もそれなりにいて、生徒会選挙に立候補したり、修学旅行の委員をやったりと、学校行事には活動的に参加する学生でした。

  進学校なので、成績上位の学生にはどうしても教師や親から期待が寄せられます。そのプレッシャーはあったのかもしれませんね…」  容疑者の少年を知る、愛知県内の進学校の同級生は、困惑を隠しきれない様子でそう語った。  1月15日、それは全国の大学受験生にとって、もっとも緊張する日。大学入学共通テストがおこなわれたこの日に事件は起こった。

  朝8時半ごろ、東京メトロ南北線赤羽岩淵方面行きの車内。東大前駅に到着しようとする車両内で、ひとりの少年が持っていたリュックサックをおもむろに床に置くやいなや、そのリュックから液体が染み出した。異変を察知して逃げ出す乗客を尻目に、東大前駅で少年は下車。持っていた別のバッグから着火剤のようなものを取り出すと、駅の構内を移動しながら4カ所で火をつけた。

  東京メトロの広報課長は、事件当時の様子をこう語る。 「駅員はすぐに異変に気づき、消火器で消火に当たりました。火がつけられたのは爆竹のようなもので、大きな火にはならなかったのが不幸中の幸いでした。犯人は黒の詰め襟の学生服を着た短髪の男でした。受験生と見られる利用客もたくさんいたので、現場は緊張と不安に支配されていました」 

 少年は駅から逃走すると、駅から出てすぐの東京大学農学部がある弥生キャンパス前で、通行人3人を次々に持っていたナイフで刺した。刺されたのは、大学入学共通テスト関係者とみられる男性(72)と、ともに共通テスト受験生の高校3年生の男女だ。

 「道路に出たら何台も消防車やパトカーが来ていて、女性が足を投げ出して倒れていたんだよ。正門の左側には若い男がうずくまっていて、何人もの警察官が取り囲んで『どこから来たんだ! 何やったんだ!』と怒号を浴びせていた。男は何も答えないまま、パトカーに乗せられていった」(近隣の住民)  
1/16/2022


共通テストのためにキャンパスに向かっていた受験生も、驚きを隠せない。 「交番の中で70歳くらいの男の人がぐったりしていて、血が出ている左手をおさえていたんです。びっくりしましたが、気にしないようにして試験を受けました。1科目めの試験が終わってからニュースサイトで事件のことを知って、血の気が引きました。もしかしたら自分も危なかったのかもしれないと思うと…」

  現行犯逮捕された少年(17)は容疑を認めており、「医者を目指していて、東大に入ろうと思っていたが、1年前から成績が落ちて悩んでいた」「勉強がうまくいかなくて、事件を起こして死のうと思った」と供述しているという。  

前途の期待される若者が起こしてしまった凶行。なぜ自身の悩みに、他人を巻き込んでしまったのか…。


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東大前刺傷事件の「名古屋の17歳高2少年」の量刑は? 「18・19歳かそれ以下か」「改正少年法」施行直前の駆け込み犯行の指摘も 

2022年01月17日 22時01分43秒 | 事件と事故

大学入試共通テスト初日の15日朝。試験開始直前にテスト会場である東大弥生キャンパス前の歩道で、受験生ら3人が包丁で刺される事件が発生した。殺人未遂容疑で逮捕されたのは、名古屋市内の高校2年生(17)。警察の調べに対し、「成績が上がらずに死のうと思った」などと語っているが、この少年への量刑はどういったものになるのか。


 【写真】茨城県境町の一家4人殺傷事件で、殺人容疑で逮捕された岡庭由征容疑者は16歳の時に“通り魔”事件を起こしていた

「少年は3人を襲った後、キャンパス前にいた東大職員に向かって、“オレはもう死ぬしかないんだ!”などと叫びながら、自分の腹に包丁を突き付けたと言います。警備員らが“落ち着いて”と声かけると、包丁を地面に放り、おとなしくなったということです」  と、社会部デスク。


 「少年は名古屋市内の名門中高一貫校の2年生で、犯行前日の14日、学校を無断欠席していました。少年の親が行方不明届を出す一方で少年は深夜バスで東京へ向かい、午前6時ごろに東京駅に到着。地下鉄を乗り継ぎ、現場近くの地下鉄メトロ南北線・東大前駅にやってきたようです」 

 少年が3人を襲っているころ、東大前駅の改札などで駅員が「出火している木片」を発見し、消し止めていた。

過去に懲役5年の判決も


少年が在籍する高校
私立 東海高校

「少年が持っていたバッグからは、着火剤に加えて可燃性の液体が入ったペットボトルが見つかっています。少年は駅の放火への関与を認める供述をしており、ペットボトルを火炎瓶のようにして使おうとしたのではないかと警視庁の捜査員は見ています」(先のデスク) 

 少年は調べに対し、「医者になるために東大医学部への入学を目指してきたが、ここ1年、成績が上がらず失望していた」などと供述しているという。 

「“人を殺したうえで切腹しようと考えた”とも話しているようです。少年は親から成績が思ったように上がっていないことを何度か指摘され、気持ちが塞いでいたのではないかという話もあります。あえて東大までやってきて、他人を巻き込んで犯行に及んだ背景には、そういった感情があったのかもしれません」(同) 

 とはいえ、それが無差別テロのような凶行を正当化する理由にはなるはずもない。  

では、この少年の量刑はどういったものになるのか? まずは過去の類似する事例を見てみると、例えば、2016年12月に倉敷市で起こった事件では、姉を包丁で切りつけたとして、殺人未遂罪に問われた元少年に、懲役5年の実刑判決が言い渡されている。 

 犯行当時19歳だった元少年は自宅リビングで、包丁で姉の頭や手、首を切ったり刺したりして大けがを負わせた。判決では、「元少年が就職活動をしていなかったことを姉に知られ、父に伝えられて信頼を失うのを恐れたこと」が主な動機と指摘されている


「特定少年」の問題から外れる

 ちなみに、事件当時に少年であった者が殺人容疑で逮捕・起訴された場合はどんな量刑となっているか。 

 2012年5月~7月、同級生に劇物である硫酸タリウムを飲ませて殺害しようとしたことに加え、2014年12月には知人女性を殺害するなどしたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた名古屋大の元女子学生は無期懲役が確定している。 

 知人女性を自宅に誘い込み、頭をおので殴ってマフラーで首を絞めて殺害し、そのまま遺体を放置。1か月半後に殺人罪で逮捕され、その捜査の過程で過去の硫酸タリウムなどの事件がめくれて行ったのだった。元女子大生は2012年の犯行当時16歳で、14年当時は19歳だった。 

 他方、2015年2月に発生した「川崎市中1男子生徒殺害事件」では、主犯格の18歳の少年が殺人容疑で逮捕・起訴され、その後、懲役9年以上13年以下の不定期刑が確定している。 

 先のデスクは、今回の少年対して、「現在の情報だけで判断すれば『特定少年』の問題から外れ、量刑相場通り懲役5年程度ではないか」と言う。どういうことなのか、もう少し具体的に説明してもらおう。

改正少年法が施行されて

「今年の4月から成人年齢が18歳に引き下げられることになり、これと同時に少年法も改正され、施行されます。この改正少年法では、新たに成人となる18歳と19歳の者を『特定少年』として、17歳以下とは分けて扱うこととしています」(同) 

 言うまでもないが、少年法は少年の健全な育成を図るための法律で、刑罰を与えることよりも保護や立ち直りを重視したものだ。

  少年事件では、警察や検察の捜査を受けた後に家庭裁判所に送られ、生い立ちや家庭環境などを調査したうえで処分が決まる。その審判は裁判官によって非公開で行われ、検察官送致(逆送)、少年院送致、保護観察などがある。 

 検察官送致(逆送)は保護処分にあたる少年院送致、保護観察ではなく、懲役、罰金などの刑罰を科すべきと家庭裁判所が判断した場合、事件を検察官に送ることを指す。そうやって逆送された場合、検察官によって刑事裁判所に起訴され、刑事裁判で有罪となれば刑罰が科される。20歳以上の大人が通るルートとほぼ同じだ。

 「少年法は原則的に逆送すべき対象として、殺人や傷害致死など、故意に人を死亡させた事件を定めていました。今回の改正では、『特定少年』に対しては殺人や傷害致死などに加えて、放火、強制性交、強盗、組織的犯罪などの罪が対象に含まれることになりました」(同)



17歳以下かそれ以上か
 逆送によって起訴されれば公開の法廷で裁かれることになるし、これまで少年法が禁じてきた実名報道の範疇からも外れることになった。特定少年が「責任ある主体として社会に参加することが期待される立場になった」からということだ。 

「今回の高2少年がどこまで意識していたかは判然としませんが、今年の4月以降に彼が18歳となった段階で、殺人未遂や放火の容疑で逮捕・起訴されていれば、今回のケースとは全く違った展開になっていたことは間違いないでしょう」(同) 

 東大医学部を目指すほどの知能があったとしても、年齢が壁となるために「特定少年」とはされない。そんな現状についての議論が持ち上がることになるかもしれない。 

デイリー新潮編集部



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刺傷容疑の少年が通う高校が謝罪コメント 「コロナ禍で生徒が分断」

2022年01月17日 21時00分27秒 | 事件と事故


大学入学共通テストの受験生らが刺された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された少年(17)が通う高校が16日、コメントを出した。全文は次の通り。

【写真】少年による3人の殺人未遂事件が起きた現場付近。左奥は東京大学の「農正門」
1/16/2022
     ◇

 本校在籍生徒が事件に関わり、受験生の皆さん、保護者・学校関係者の皆さんにご心配をおかけしたことについて、学校としてお詫(わ)びします。


 
本校は、もとより勉学だけが学校生活のすべてではないというメッセージを、授業の場のみならず、さまざまな自主活動を通じて、発信してきました。また本校の長い歴史のなかで、そのような校風を培ってきました。ところが、昨今のコロナ禍のなかで、学校行事の大部分が中止となったこともあり、学校からメッセージが届かず、正反対の受け止めをしている生徒がいることがわかりました。これは私たち教職員にとっても反省すべき点です。

「密」をつくるなという社会風潮のなかで、個々の生徒が分断され、そのなかで孤立感を深めている生徒が存在しているのかもしれません。今回の事件も、事件に関わった本校生徒の身勝手な言動は、孤立感にさいなまれて自分しか見えていない状況のなかで引き起こされたものと思われます。今後の私たちの課題は、そのような生徒にどのように手を差し伸べていくかということであり、それが根本的な再発防止策であると考えます


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やはり、神社はソナエコトバ

2022年01月17日 20時00分21秒 | いろいろな出来事
神拝詞、ソナエコトバが尊いですね🍀


1/16/2022
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【東大刺傷】通り魔犯の発想「本来ならすごい人間」最後の一発大逆転/識者

2022年01月17日 18時01分51秒 | 事件と事故
>彼は落ち込むだけでなく、世の中が悪いと思った。東大は自分を評価してくれなかった勉強の象徴だったのだと思います。

1・17・2022


15日午前8時半ごろ、大学入学共通テストの会場の東大キャンパス近くで受験生2人と70代男性が刃物のようなもので襲われた。警視庁によると、現場近くで少年を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。愛知県名古屋市の17歳の高校生だという。

   ◇   ◇   ◇

碓井真史新潟青陵大教授(社会心理学)
人生に絶望し、死んでしまおうと考える人の多くは「何て自分はダメなんだろう。死ぬしかない」と発想しますが、通り魔事件を起こす人は「自分は本来ならばもっとすごい人間なのに、どうしてこうなったのか。こんなはずじゃなかったのに」と思いをスリップさせます。悪いのは社会で、最後に自分は本当はすごい人間だと示したい。世間に対する復讐(ふくしゅう)で、人生最後の一発大逆転という感覚です。


高2の少年は勉強ができ、小・中では成績もトップレベルの子だったと思います。それが普通になる。思春期挫折症候群と言いますが、広い世界に入ると、自分の力が思い知らされる。普通は自分なりの人生を歩き始めますが、彼は落ち込むだけでなく、世の中が悪いと思った。東大は自分を評価してくれなかった勉強の象徴だったのだと思います。

通り魔事件は大きく報道され、注目を集めます。見返すことで人生を終わりにしたい人にとっては、逮捕も死刑も怖くないので犯罪のブレーキになりません。通り魔事件は起こり始めると、連鎖します。ただ、彼らはプロの犯罪者ではないので、ささいなところで実行し、踏みとどまる。家族や友人、教師の温かい声掛けが重要です。



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