久しぶりに、龍河洞の方向へ車を走らせていると、午後の陽射しに照らされた、石垣と民家を見て、思わず車を止め写真を撮りました。昔、重機のない時代に、人力で重い石を、あの高い場所まで運んで積み重ねたのは、本当に凄いこと。今の人は、一杯やりたい事、やらなければいけない事があり過ぎて、とても石をつむ事など考えもしないでしょう。でも私は石垣が、とても美しいと思いました。一つとして同じ物などない石が組み合わされた石垣。こんな物はもう作れなくなって、ありふれたコンクリートで固められた塀ばかりになるのは、凄く寂しい。お金に振り回されて、合理性ばかり追求し、美しい景観を失うのはもう止めましょう。
屋根のルーフィングが張られ、一安心。少しの雨なら、作業出来るようになりました。これからは、外壁を起こし床を張って行きます。今年中には、完成する予定です。これからのアイビーログの、新しいスタイルの家となる予定です。シンプルに新和風のたたずまいの建築に、なる予定です。アイビーログのスタイルの基本は変えずに、より良い物にして行きます。
我が家の周りは、みかん畑に囲まれています。ようやく秋も深まり、みかんも色ずいて来ました。この時期、自分の畑でもないのに、黄色く色ずいた畑をみると、なぜかうれしい気分になります。このあたりは、山北みかんで有名な地区ですが、みかん農家の方にきくと、値段がやすく、燃料や備品の値段が上がり、収入が減って大変だと聞きます。若い人が減ってきて、荒れた畑が増えなければいいのですが。
梼原町から帰り、天狗高原を回って大野ヶ原経由、柳谷村を通って帰ってきました。高原の空気は、凛としていて、とても気持ちが良かったです。ススキが、午後の日差しを受けて、まぶしいくらい輝いていたのが、印象的でした。厳しい自然の中で育つ植物が、冬を前に、美しさを競いあっているようです。紅葉には少しはやかったのですが、高原のドライブは気持ち良く、今度もう一度、紅葉を見に来たいと思いました。
棟上が終わり、屋根の垂木がけが始まりました。自然素材の仕上げをする、土佐の民家風ログは、軒の出が1,5メートル、妻壁方向も1,5メートル出ています。これは、デザインだけでなく、躯体を風雨から守るために必要。風土の作ったデザインです。雨が降っても、窓を閉める必要がなく、風を取り入れる事が出来、エアコンを付けなくても過ごせます。又長い軒は、夏の陽射しを遮り、快適に暮らせます。機械に頼らない暮らしは、結局、健康な住宅だと思います。