今年初めて、応募した日本ログハウス協会の、建築コンテストで、なんと、「木の街 木の家推進フォーラム代表賞」と言う賞を頂いたと連絡がありました。3坪のモデルハウス兼カフェでの受賞です。ログハウスの絶対的耐震性の強さを、震災、津波で再確認したからこそ、このログハウスを普及する為に、誰でも買える値段、国産の普通車一台分の値段で買える、別荘兼いざと言う時のシェルターにもなる家と言うコンセプトで作った物です。新しい遊びの創造と言うコンセプトもありました。田舎の過疎地にこのログハウスを建て、ライフラインから独立した生活を楽しむ新しい遊びはどうですか?と言う物。その土地が気に入れば、家を建てましして、移住しても良いし、気に入らなければ、ログハウスを他の場所へ移築もできる。私は家を選ぶ場合、一番大切にするべきものは、素材だと思っています。間取りや、かっこ良さも大事ですが、本物の素材の家に住む事が、何より大切なんだなと、長い建築人生を通して感じるようになりました。小さくても本物の土地の素材を使った木の家に住む事は、人生において非常に重要。特に子供には、良い物、心地よい素材、錆びない素材を無意識に感じる事が、非常に意味があると確信しています。土地の物の良さを感じ、土地独特の文化育成にもつながるようになると思っております。土地の素材で作った家で暮らす。そのシンプルな事が、大切なんだと建築コンテストの選考委員も感じ、3坪の小さなログハウスの、大きな可能性を感じ、評価してくれたのではないかと、感じています。昨年夢の丸太小屋で暮らすの、ログハウスオブザイヤーで、フルログ部門優秀賞を頂いた、大野見に建てた18坪足らずのカーテンウヲールを持ったログハウスも、小さな家でした。車もダウンサイジングが今の主流。無理して大きな家を建てるより、素材が本物の小さな家に住む事が、より今風で、賢い住まい方なのではとかんじています。6月7日東京都霞ヶ関で授賞式があります。土佐の素材で建てた、小さなログハウスを、アピールしてきたいと思っています。
古民家から出て来た、100年前の道具。木を伐るための斧復元しました。上から、エンジュの木を削り出した柄。シアトルで買って来て置いておいた洋斧用の柄。土佐山田の刃物センターで、予備に買っておいた、和斧用の柄。昔の斧は、柄の入れる所の、穴が小さく、今まで、細くて使えなかった、予備に買っておいた柄が使えたのは、ラッキーでした。先が鋭利な斧は、正確に打ち込む為に、薪割り用と違い、繊細に扱えるように、作っているのかなと、想像しました。試しに薪割りをして見ましたが、深く入りますが、丸太は割れずに、抜くのに苦労しました。暇が出来たら、刃を、髭がそれる位に研ぎだし、ノッチを刻んだり、グルーブを掘ったり、デザインカットに使ってみたりして、遊んで見ようと思います。柄を短くして、片手で扱えるようなスタイルに変えても、便利かもしれません。道具は使う人次第で、楽しく、有用な使い道も開発出来ます。100年前の先人の道具を使い、新しい建築を創る。何か繋がって楽しい。まだ他に大物各種が錆びを落としている所。アイビーログ工房の、新しいアイテムとして使って行ければ良いし、昔の形の道具を、飾っておいても、新しいイマジネーションを生み、楽しいと考えています。
西予市宇和の、こけむしろに行って来ました。友人から良いよと聞いていたので、思い切って行って来ました。看板は中々良いです。自然素材の風化が美しい。
木造の杉板張りの外観も、質素で美しく感じます。何にもまして美しいのは、その名前通りの苔が敷き詰められ、管理された苔庭。
感動するのは、苔庭の美しさもありますが、目に見えない手入れに掛かる時間です。何処にでもある、北斜面の谷川のある畑に植林された杉を間伐し、苔を植え続けた努力に感動します。人は物に感動するのではなく、そのつぎ込まれた時間、労働の苦労に感動するのだと感じました。私がログハウスの虜になったのも、その木の大きさもそうですが、育った時間、刻みの大変さや、惜しまれぬ情熱に感動したからだと、再認識しました。買う建築では、到底感じることが出来ない価値が、私達の作る建築にはある事を、再確認出来た庭でした。