土佐の民家風ログハウス、アイビーログ工房 

http://ivy-log.com/住みたい!!高知が元気になる家。アイビーログ工房の木の家には物語が生まれます。

ログハウスオブザイヤーの取材がありました。

2012年12月24日 22時41分58秒 | Weblog

ログハウス オブザイヤーで、ハンドカットログハウスで、優秀賞を受賞した、中土佐町大野見のY邸の取材がありました。夢の丸太小屋に暮らす、原編集長や、馴染みのライター、カメラマンが来て取材してくれました。シェルターにもなる家、別荘の提案をした作品で、1、高知の素材だけで建てる。2、メンテナンスは極力少なくて済むログハウスにする。3、市販の断熱材は使わずに、自然の素材だけで、快適な空間を作る。4、100年後ゴミにならない建築。自然に還る素材を使う。をテーマに挑戦した建築です。施主さんが自由にやらせてくれたおかげで、今回受賞出来たのだと感謝しております。今までの大震災で、倒れたログハウスは無く、ログハウスの地震への、絶対的信頼を再確認し、東南海大地震の備えにはログハウスが一番。フルログハウスの欠点である、風雨に対しての弱点を、板倉のカーテンウォールを設ける事で克服しました。

杉板を4重に張り2層の空気層を取り、断熱材を使わなくても快適な空間を可能にしました。杉板だけで作る事で、大工だけで、ほとんどの作業が施工出来、効率も上がり単価も安く仕上げる事が出来ました。外装は焼き杉で仕上げておりますが、予算があれば漆喰仕上げもOKです。今回焼き杉で仕上げたのですが、塗装もしなくても良いのと、部分取替も簡単で、メンテナンスがしやすく、黒い仕上がりはスタイリッシュで良い感じに仕上がりました。夢丸のカメラマンも熱心に写真を撮ってくれました。

私としては、ログハウスの新しい可能性が感じられる建築に仕上がり、満足しておりますが、次にもう一軒建てる時には、こうしようと言うアイデアも出来ています。地震に強く、風雨にも強い土佐の形、日本の形のログハウスが増えれば、地方の風景が変わります。家は機械ではありません。機械の寿命は長くて20年。木の家は100年以上の命を持つ可能性のある建築です。土佐の素材を使い、土佐の形を作り、土佐の風景を創って行きます。結局長く愛される建築は、地元の素材を使った建築なのは、歴史が証明しています。

Yさん家族が、これからこの家で、楽しい思い出を作り、長く住み継いで行って貰いたいと思います。この家の記事は次号「夢の丸太小屋に暮らす」で4ページ載るそうです。楽しみにしています。


根津美術館

2012年12月21日 15時55分38秒 | Weblog

高知県の梼原町でなじみ深い、隈さんの設計による、根津美術館へ行って来ました。鉄板の長い屋根が印象的です。

これなら少し雨が吹き込んでも濡れない。木造的デザインを、鉄板で作った所が、この美術館の一番の見どころでしょうか。竹の生け垣と、竹で躯体を隠した通路が、良い感じでした。しかし青山の一等地に、これほどの緑があるとは。

庭を散策したが、手入れも行き届きながら、自然の風合いを感じさせる、風情のある庭でした。

 

 

 


アンコールに一目惚れ。

2012年12月15日 22時05分30秒 | Weblog

バーモントキャスティングの、アンコールエバーバーンを取り付けて来ました。一般の民家なのですが、薪ストーブ大好き人間のOさん。国産の薪ストーブを使っていたのだが、薪の消費が激しいのと、炎をみたいので、ワンランク上のものにしたいと要望がありました。一部屋だけなので、小さめのを希望していたのだが、カタログで、アンコールに一目ぼれしたようで、予算オーバーなのですが購入する事となりました。私も、そんなに大きな機種は必要ない事は説明したのですが、好きに理由はいりません。でも結局自分が満足するのであれば、安い投資だと考え直しました。20年以上使う事もできる薪ストーブは、結局豊かな時間を、ずーっと提供してくれると思うからです。

美しい炎を見ながら食事をし、物思いにふける。読書をする。料理もできるし、来年の冬を思い、薪を集め、薪割りをし、汗を流す。それは嫌なことでは無く、楽しみでもあるのだ。それに薪は、高知に住んでいて、唯一自分が汗を流せば手に入れる事のできる燃料でもある。いきなり値上がりするオイル等と違い、汗の量に比例して蓄える事が出来るのだ。そんな薪ストーブは高知に一番合った暖房器具。高知は寒くないから必要無いのではと思う人が多いのですが、4ヶ月前後は使います。その間の豊かな時間を考えると、他の暖房器具には変えられない程、魅力的です。

薪ストーブは機種も大事なのですが、煙突も大事なのです。後付けの場合、雨仕舞いのことを考えると横出しとなることが多いのですが、横出しの場合、煙の引きをよくするために、煙突を長くする事が重要なのですが、中々伸ばせない事が多いのです。二重煙突は高価なので、薪ストーブ本体より高くなる事が多く、セットして使うには、軽自動車を買うぐらいの出費がいることもしばしばです。でも一度セットすれば後お金はいりません。豊かな時間を想うと、高価なのだけど、安い出費だと感じます。薪ストーブで新しい時間を感じる事を、私は推薦します。本当に心から楽しいから。ログハウスと組み合わせると、更に豊かな時間が手に入ります。


木は弱いけど強い。

2012年12月10日 22時14分32秒 | Weblog

愛南町のM邸の外部下地板も張り終わりました。着々と工事は進んでおります。ともかく多くの杉の厚板や、下地板を使う家です。屋根も大きく、建売住宅だと同じ坪数の家と比べると、2軒分程の屋根の大きさになります。20坪の家だと40坪以上の家の大きさとなります。

今回車庫もついているのでさらに大きい家と錯覚します。cafeIVYも床面積は9.9平方メートルですが、屋根は48平方メートルあり、なんと床面積の約5倍の大きさがあります。日本の建築は、屋根の建築と言われる程、昔の家の屋根は大きかったのですが、コストカットの経済優先主義が、小さな屋根を作り寿命を縮め、木造建築がダメな建築のように思われってしまったようだ。しかし、自然素材はきちんと施工すれば、残っている建築が示すように、長い命を持つ事ができる。ある意味弱いが、非常に強い素材でもある。コスト優先も大事だが、私は、良い建築を作って行きたい。


ログハウスオブザイヤー 授賞式に行って来ました。

2012年12月09日 00時01分22秒 | Weblog

今年もログハウス オブザイヤーの授賞式の季節となり、東京へ行って来ました。朝一番の飛行機で行ったので、授賞式までは、時間があったので、近くを散策して来ました。増上寺は、まだ紅葉が残っており、今年は紅葉狩りに行ってなかったので、ここで見れたのはラッキーでした。

六本木方面に歩いて行くと、前から気になっていた教会があり、立ち寄ってみました。

中々すっきりとした外観。これを丸太で作るにはどうしたら良いかと考えるのは、私には楽しい時間です。木造の教会を見つけ入ったら、こんな軸組が。

細い丸太で作った丸太の軸組。面白いので写真に撮りました。大空間を作りたい時には使えそうです。散策しているうちに授賞式の時間になり、急ぎ式場に戻りました。久しぶりに懐かしい顔に会え、話が弾みました。

ハンドカット部門の優秀賞を稲本さんに戴き、皆揃って記念写真を撮りました。

今回はマシンカットの受賞が多く、私としては少し残念。せめて国産材のマシンカットなら良いのですが、フィンランド産の丸太を使ったログハウスばかりなのには、消費者の環境意識がまだ育っていないし、国産のマシンカットのコストや生産システム、デザインが、フィンランド産ほどには、育って来ていないのだと感じました。ユーロ安もあるし大変だとは思うのですが、来年には国産材を使ったログが増えて欲しいものだと思います。手刻みのログハウスが、少ないのも時代をかんじますが、手刻みのログハウスは環境に最もダメージを与えない建築なのです。職人も育てる事もできるシステムを作れるのは、やはり人の手で創る建築なのです。そろそろ消費者から、愛用者にかわりましょう。そうしないと、本当に地球がだめになってしまいます。