土佐の民家風ログハウス、アイビーログ工房 

http://ivy-log.com/住みたい!!高知が元気になる家。アイビーログ工房の木の家には物語が生まれます。

マックス和風。

2014年10月30日 08時59分25秒 | Weblog

四万十市平野のログハウス、順調に進んでいます。JIOの検査も終わり、仕上げにかかっています。外壁は黒っぽいオリーブ色なので、写真では華やかさもないのですが、実際見るとシックで良い感じです。私は好きですね。

それから、ログハウスオブザイヤーの取材の時感じた事があります。カメラマンが極力自然素材以外の物を、かたずけて写真を撮っていた事に、施主さんが驚かれた事です。取材があるので、極力かたずけていたにもかかわらず、プラスチック類が以外と家に多い事に驚きました。自然志向のAさんでさえ、これ程あるのだから、何も考えてない人の場合、あふれる程になる事は想像できます。買う時に、捨てる時の事を考えて買えばいいのでしょうが、つい値段や、手軽さで買ってしまうことが多い事に、反省しきりです。

お遍路さんが通る、この道筋にあわせ、屋根は、4寸1分の勾配で周囲の風景にあわせたのですが、古い民家を壊し、隣にスパニッシュ風の真っ白な、大手ハウスメーカーの家が建ったのには、驚きました。力が、まだまだ足りないなー。

写真を撮っているカメラマンが、ログハウスの写真を一杯撮ってきたけど、マックス和風だと断言しましたが、私もそう思います。住む人によって、家のたたずまいは、それぞれの色に染まって行きます。この家が、100年先も遍路さんを見守っているかどうか分かりませんが、愛されて、住み継がれて欲しいと思います。この家の記事は、11月発行の、ログハウスマガジン、夢の丸太小屋に暮らす、1月号に掲載されます。買って読んでいただければ嬉しい。


「くさる」家に住もう。

2014年10月19日 22時54分12秒 | Weblog

くさる家に住む。と言う本を買った。その題名に惹かれる物を感じた。普通は、くさらない家を買うが、正しいように感じるが、腐らない家と聞いて、東北の震災で、がれきとかした、建築廃材を想像してしまった。埋めて高台を作り、新しい津波に対応した町を作ろうという、建築家の提案もあったが、分別しないと、危険と言う事で実現しなかったと聞いた。そして、波間を漂うペットボトルのことを、想像してしまった。30秒で飲み干した後、50年以上波間をさまよう。自然に帰らないのだ。以前から腐らない家は、危険だと感じていた。循環しない家作りは、最初コストが安くても、後の世代に付けを回すことになり、結局高い物似つくと言われ始めている。今一番新しい建築とは腐る素材で、メンテナンスしながら住み継ぐ家だと、私は確信している。本にはこう書いていた。「くさる」は熟成。手をかけて暮らすことで味わいが深まる家。「くさる」は朽ちる。土と水と空気を汚さず建てられて、最後はひっそり土に還る家。「くさる」はつながる。人と人とが鎖のようにつながって、人が人らしく生きられる家。そしてこう続いている。戦後私達は、傷まず丈夫で長持ちする、つまり「腐らない家」がいい家であると言う価値観を、私達現代人は、当たり前のように持っています。また、痒い所に手が届くような、便利な設備や工夫にあふれた家こそ、スマートでいい家と言われています。しかし果たしてそうでしょうか。耐震性、耐火性、耐久性、メンテナンスフリー、省エネ等、外からの力に耐え、使うエネルギーを以下に減らすか、と言うための工夫が重ねられています。全てがごもっともで、とてもいい家になりそうです。しかし性能ばかりに気を取られて、環境で循環する「くさる」ことを忘れてしまってはいないでしょうか。モノとしてだけの「家」を考えて、中身の「暮らし」を置き忘れてきてはいないでしょうか。「家」とは、本当にただの器なのでしょうか。と。

私達が作ったこの家はほとんど建材を使わないで建てました。屋根、壁、床は杉板と土佐漆喰で、断熱材は杉の皮を固めた物を使い、キッチンは手作り。内部建具は、地元の杉、檜で作った。土佐は、風雨が強いので外部建具はアルミサッシ、お風呂はユニットバスを使っているので完全ではないが、それだけだ。ボンドも極力使わない。集成材を腐らすテストで木部は腐っても、ボンドは腐らずいつまでも残ったと聞き、合版、集成材も極力使わないようにしている。私達が建てる家は、現在建てられている家の中では、空気が最も汚染されていない家だと胸を張って言える。写真を撮ったこの日は天気が良く、土佐漆喰とのコントラストが美しかった。きっと土に還る素材で建てているので、美しいと感じるのだろう。知識は風景も変える。


板倉に、屋根が架かった。

2014年10月08日 10時56分25秒 | Weblog

四万十市の板倉工法のログハウスは、ようやく上棟して屋根が仕上がりました。今回は黒っぽいオリーブ色で仕上てます。渋い感じで、施主さんも満足そう。

板倉の壁を落とし込みながらの建て込みは、時間がかかるので、天気が一番心配です。今回台風の来高で、雨に打たれ心配しましたが、さすが自然素材、濡れた壁も乾燥すると元の輝きを取り戻し、ほっとしました。昨日ようやく屋根下地も完成しました。これからは、安心して作業出来る事になりました。しかし、また台風が発生したとの情報が、早く窓を入れたいなー。