工房の近くの土蔵に見事な鏝絵がある。新しい蔵なので、左官はまだ現役の方だ。
きっと香南市山北のO邸を塗ってくれた、左官のMさんだと思う。何故そう思うかといえば、龍の鏝絵があるからだ。
気になる値段はさておいて、職人に自由にやらせると、まだまだ面白い仕事をする職人が、高知にはいる。
ただ、大工にしても左官にしても、絶滅危惧種に極めて近い状態にある。
省エネ法や、太陽光発電等を装備した家、0エネルギーの家等の、わかりにくい、使い捨ての家が幅を利かす時代。
ある意味しょうがないのかも知れない。
しかし希望が無い訳では無い。近頃若い人に古民家が人気だと言う。
高知では、古民家になるような家を建てる人は極端に少ないが、予算が少ない家でも、少し職人に自由にやらせると、面白い提案もあると思う。
職人はある意味、ただの作業員では無い。プライドを持って仕事ができると良い仕事に出会える。
言われた事を、早く綺麗に仕上げるのが職人と言う考えもあるが、技量を見て任せる事で、素晴らしい仕事もできるのだと思っている。
ただ技量を見るには知識がいる。体験がいる。そう言う場が極端に少ないのが残念だ。
家は買うものでは無い。創る物だと考えている。
今では無く、10年20年先では無く、50年100年先150年先の事を考えて家を造ろう。
自分も、地方も、きっと豊かになる。
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