土佐の民家風ログハウス、アイビーログ工房 

http://ivy-log.com/住みたい!!高知が元気になる家。アイビーログ工房の木の家には物語が生まれます。

台風直撃中

2015年07月16日 21時58分27秒 | Weblog

台風が直撃中ですが、まだ、あまり風も吹かず、雨もそれほどでも無く、ちょっと肩透かしを食ったような気分ですが、まだまだこれから、被害がないことを祈ります。

皮むきも短い3~4メートルが終わると長材にかかりますが、一本にかかる時間

4~5倍かかるようになる。今回は長材が多いので大変です。

一本一本剥いて行くのですが、今回ポンプの調子が悪く、2回エンジントラブルと、サイクロンヘッドの調子が悪くなって取り替え一回。

まあ本数が本数なだけに、しょうがない所もあるけど、取り替えに行くにしても、修理に来てもらうにしても、物部ストックヤードは、山奥なので時間がかかるのが大変だ。

 

香川のM邸も左官さんが来て、下地中。この間、高知大学でツリーハウスを作った、香川県在住のK君が見学に来てくれた。

もう結婚して子供も出来ていて、歳を取るのはあっという間だと、改めて感じた。そろそろ自分の家を建てる事に興味が出てきたようで、ツリーハウスの時のように、参加して自分で刻みたいといってくれている。ツリーハウスに参加した学生が、木に関わる仕事に関わる事が少ないのは、少し気になっていたが、木の家を真剣に考えてくれているのは、本当に嬉しく感じた。やはり、あの楽しさを、気持ち良さを、忘れる事は無いのだ。


千葉H邸の皮むき始まりました。HWNについて考えた。

2015年07月07日 21時25分17秒 | Weblog

千葉H邸の皮むきが、昨日から、物部ストックヤードで始まりました。丸太は1月の新月に切られた杉。材木置き場には、今もどんどん、杉、檜の伐採されたものが入って来ています。皮をむいている材と、右に映っている丸太は、一見同じ丸太ですが、性質は全く違います。

今切っている木は、夏切りで、成長期に有り、栄養分が豊富で年輪がまだ形成途上にあります。表面は柔らかく、虫も入りやすく、昔は、建築には使っていませんでした。

冬季の新月伐採木は、昔から虫がつきにくく、狂いも少なく割れも少ないと言われています。切ってから3ヶ月程山で葉枯らしをして出して来て、土場でストックしてきた物は、自然乾燥が進み、割れにくいと考えています。

伝説ですが、正倉院の校倉の木材は、信者達によって、闇夜の新月に切られた木だけを使い、作られたそうです。

大量の杉、檜の皮がうずたかく積まれていました。これは、バイオマス発電に使われるそうです。何時もこの皮の処分に悩んでいましたが、一石二鳥。

この場所は物部川の源流の一つです。雨の多いためか水量も多く、濃い緑の中を澄んだ水が流れ、気持ちの良い場所。運が良ければ珍しい鳥や蝶に会えます。

単調だが、皮むきに集中していると、瞑想のような感じでいろいろな事を考える事ができる。

先日高知で集会があった、ハーモニー ウィズ ネイチャーと言う会の、説明が難しいと言った事があった。

カナダのログビルダーの大御所、アランマッキー氏が来日した時に、ビルダー達のネットワークのような会を、日本にも作ったらどうだろう。と言う提案があり、それを受けた、山衆の植木氏が発起人となり始まったものだが、一般の人に説明する時、非常に難しいと感じて来た。

皮むきをしながら思い出したのは、プロのビルダーを創めて四年前後の時、日光でアランに合い。ログハウスは木を切るけれど、自然破壊にはならない事を、真っ直ぐな目で語ってくれた事を思い出した。経済第一の当時、真っ当な事を真摯に語る彼に感動した。

H・W・N会では中国にはログハウスの需要があるから、輸出を考えたらどうか等の意見も出た。ログハウス建築を世界に広げ、素晴らしさを知ってもらうには良い事だと思ったが、私は少し違和感を感じた。中国には中国の素材の家が良いのではと。

皮むきをしながら、そうだ、アランマッキー氏が僕達に教えてくれた事を、日本や世界に伝えて行けば良いんだと考えるようになった。ログハウスに魂を揺さぶられ、この道に進んだ。私にとってログハウスは、単なる建築では無く、生き方になって来ている。そばにある素材を使い建てる。手を使い刻み建てる事によって、建築であってそれ以上の物になる。スピードが尊ばれる今、逆に時間をかける意味は確かにあると感じている。