土佐の民家風ログハウス、アイビーログ工房 

http://ivy-log.com/住みたい!!高知が元気になる家。アイビーログ工房の木の家には物語が生まれます。

室戸の菜の花。

2015年01月19日 08時43分56秒 | Weblog

寒いので、久しぶりに室戸へ、菜の花を見に行って来ました。この時期、毎年春を感じに行く、恒例のツーリングです。走っていると寒いのですが、止まると温かく、日向ぼっこには最適な日でした。

菜の花に囲まれ、狛犬の首に巻かれた赤布が引き立っていました。

この神社の周りは、細い竹でびっしり覆われていますが、良く見ると段々畑に竹が生えていました。人手が減っている、地方の現実が垣間見れます。観光客の人手もまばらで、活気のなさが感じられました。目の前に大きな深層水の工場があり、働く場所もあるようですが、備長炭や鍛冶屋、左官、大工、農業、漁業、のように、地元の形。そこでしか出来ない高付加価値が付けれる物でないと、根づかないと感じます。外人さんが、日本の伝統文化、職人の仕事がクールと感じるのは、その人その地方にしかない、仕事や作法が、かっこよく映るのだと感じます。地方を再生するには、その地方の、伝統文を生かした取り組みでないと、根づかないのではないでしょうか。労働賃金が安いからと、大きな工場を持ってきても、そういう物は、他にもっと安い場所が出来ると、そちらへ移ってしまうのは、韓国~中国~インドと移っていった、工場を見てると分かります。大きな工場より、地方の文化を取り入れた取り組みが大切だと、痛感しました。


木屋旅館

2015年01月16日 11時59分58秒 | Weblog

宿毛にアパートを借りに行った帰りは、宇和島周りで帰って来ました。走行距離400キロを超えたのに、あまり疲れなかったのは、道が良くなった事を感じます。宇和島に、以前から気になっていた木屋旅館があり、一度訪ねて見たいと思っていたからです。宇和島城の近くの商店街はずれに、すぐ見つかりましたが、あいにく臨時休業中でした。道路端にあり、閉まっていたので、中の様子や、庭とかどうなっているか分かりませんでしたが、その一角だけ、違う空気管が漂っていました。

2階建てのごく普通のたたずまいですが、愛されて大切に使われている事を、肌で感じとれました。良く手入れされている木造建築ほど、凛とした雰囲気を感じ取れる建築を、私は他に知りません。

この角度で見ると京都の町並みと錯覚しそうです。

決して全てが高価な仕上げではないのです。特に外部は杉板仕上げ、それも焼きすぎ。アイビーログ工房では一番リーズナブルな仕上げです。中に入っていないので、中の仕上げが気になってしょうがなかったのですが、帰りがけ裏の方で改修工事をしていました。かなりぼろぼろで、土壁が見えていますが、3階建てでした。文化財は、以前のままの構造で残すルールがありますが、現代のアイデアを見えない所へ使い、快適な宿泊場所にすれば、木造建築に憧れる若い人も増えてくるのではないかと思います。

3階建てでも隣のビルと比べると、何と低いのいか。しかし玄関の方から見たら、ビルは視界にはいらなかった。これは、木と言う素材の力、使われ続けた歴史の力が凄いのだと、思い知らされました

次来る時は、必ず中へ入ってみたいと思う建築でした。

 


自分で作る集成材。

2015年01月14日 08時50分50秒 | Weblog

集成材は好きではありませんが、糊から関わり、自分で作る事ができるのであれば、材料の有効活用という面では、取り組んでも良いと思いました。ドームを作る継ぎ手を作った時に、無垢材で作ると強度が足りないので、方向を変え、木っ端を張り合わせて、作った時です。こんな材木を買うと、かなりの値段になりますし、今の時代、そんな木の使い方は出来ない時代です。。手間代は掛かるけど、自分で作れば、処分の仕方も考えられるし、責任が持てます。訳の分からない素材が、あふれる今、分かると言う事は安全と同じ意味を持つ。貼るだけで、遮音,遮熱出来る素材とか、便利が溢れていますが、食品と同じで、何処で、誰が、どんな方法で、どんな素材を使って作っている事が分かってこそ、安全と言えます。家も同じです。私は、便利、簡単には流されたくないので、これからも、素材にこだわり、作る人にこだわります。大量生産が正義だった時代では無くなったと感じています。本当に良い物は、人によって違いますが、こんな価値観を持った人が多くなってくれると、私は嬉しい。


愛される建築を。

2015年01月08日 08時25分04秒 | Weblog

大谷石の蔵。東京の芝公園の近くで見つけた。残っているのは、やはり素材の持つ力だと感じた。石を加工して、運んで、積み上げる。その過程が容易に想像出来る。冷たく冷えた石を通して、人の汗を感じる。物語がある家だから、ビルの谷間に、今も残っているのだろう。長く建っている家に共通するのは、自然の素材を使っている事。物語を感じられる事。用を成している事。そして一番は、愛されている事だ。私は施主に愛される家を、これからも建てて行きたい。だから一番に素材にこだわり、人が作る事にこだわる。山から人々の汗、流れを感じられる建築にこだわる。そして自然に帰り循環する、地産地消を基本に、これからも仕事をして行く。そう決めている。


新春に向けて。

2015年01月05日 08時46分34秒 | Weblog

新年、明けましておめでとうございます。今年も、今日から仕事初めです。今年も良い年になりますようにと、今日から、また気合を入れて、丸太に挑みます。

久しぶりに行った、いの町本川の、板倉工法、焼き杉仕上げの家は、緑の中に、毅然と、凛々しく建っており、厳しい自然を、ふた冬迎えても、ほとんど変わりなかった事に安堵しました。風が強く、杉板の表面が、少し風で削られてはいましたが、何年持つか楽しみです。何せ、ここは風が強く、ここより厳しい環境は、あまり無いと思うから。しかし、もし張り替える場合でも、足場さえ作れば簡単に出来ますし、上に漆喰を塗る事も可能です。

相変わらずの絶景ですが、風が強く、樋に栗の葉が詰まるとの事でした。雪のこともあるし、樋は無い方が良いのではとの指摘もありますが、崖に雨が直接落ちると、少し心配でもあります。栗の巨木も、秋の収穫と、冬のご馳走で、伐る訳にもいきません。

部屋の中は、ヨツールF500が冬の主役。広い空間を、ほんのりと暖かく暖めてくれます。丸太に割れも少し出ていましたが、建具も問題無く、メンテナンスはまだいりませんでした。アイビーログ工房も設立して21年経ち、これから今までに建ったログの、修理や改造も出て来ます。特に世代が変わる時の改修は、家が次の世代が住む為に行う大切な物です。構造のしっかりしたログハウスは、無理なく改修でき、家の歴史は柱や梁に残ります。長く建っている家には、訳があります。一番には、愛される素材を使う事です。自然の素材は古くなっても、貧しくならず、愛される色、艶をまといます。近くで取れる材料で作れば、補修材はすぐ手に入り直せます。家は機械ではありません。より人間に近い物だと感じています。家は、買う物では無く、自分で創っていく物だと思います。私は愛される建築を、今年も創って行きます。