8月20日(3日目!) ~生きるか死ぬか~
ケータイのアラームが鳴る数分前に目が覚めました。
荷物をリュックに詰めて出発の支度をしていると、突然音割れしまくりの大音量のチャイムが町じゅうに流れ始めてビックリ。
ちょっと!まだ朝の6時だよ!?
この小さな町の人々は、みんなこのチャイムを基準に生活しているのでしょうか?
とにかく、目覚ましをセットする必要はなかったということですね(^_^;)。
旅館の中にある、一般の住宅と全く同じ個室トイレで用を足し、友人の家と全く同じ洗面台で顔を洗う。
洗面台に向かう途中、まさに今起きたばっかりな雰囲気の老夫婦オーナーや、娘さんと思われる寝ぐせボッサボサの女の人と次々すれ違う。
どうやらこの旅館、壁を挟んだ向こうがわ半分は普通に一家の住居になっているらしいです。みんなお客さんと一緒のトイレ使ってるし。
この旅館、素敵すぎます♪
「気をつけてね!」と笑顔で見送ってくれたおばあさん。
「自転車ガレージに入れておいたから!」と、雨に当たらないようにチャリ君を気遣ってくれたおじいさん。
みなさん、遠別町に行った際はぜひ「ふじや旅館」さんへ!
いや~、素敵な旅館でした。
午前6:50 出発。

さて。3日目です。天気予報は「くもり」。
本日はいよいよ稚内市に突入する予定。夕方までの目標地点は稚内市中心部です。
…しかしその前に、約70キロ続く「サロベツ原野」を突破しなくてはなりません。
道中は一本道がひたすら延びるだけで、人家はおろか電柱や信号機すら無い完全なる無人地帯。
「オロロンライン」を走る車やバイクにとってはクライマックスともいえる区間ですが、古いママチャリに乗る僕には恐怖でしかない。
この区間で自転車が壊れてもどうする事もできない。戻る事もできないし、進むこともできない。
つまり確実に死ぬ。
本日の大半は、なんにも無い果ての一本道をひたすらパンクに恐怖しながら進むことになりそうです。
まずは「天塩町」を目指します。

意外と距離があります。
いや~、昨日ムリして進まなくてよかった。いくつか上り坂があるので発狂していたかもしれません(笑)。
なお、本日は朝っぱらからお尻と膝関節が痛いです(汗)。
しかし何と言っても右側の股関節が最も痛い。ペダルの漕ぎ始めに力を入れる部分だからでしょうか?
走っている時はそうでもないんですが、サドルに跨る時が苦痛です…。
7:37 天塩町にイ~ン!


遠くに見える黒い点々、ぜんぶ牛ですよ!凄いスケールですよね!
アフリカのヌーの大群を想起させます。
8:10 天塩町中心部に到着。

国道から逸れて「稚内への近道」と表示がある海沿いの一本道(道道106号線)に入ります。
最後のコンビニ

天塩町のはずれにあります。
ここから稚内への数十キロはホントにコンビニの一つも無いので、食料を調達するにはここがラストチャンス。
恐らく、サロベツ原野に挑む自転車旅行者は100%立ち寄る場所だと思われます。
僕ももちろん立ち寄り、朝食の他にお茶を念のため2本、そして昼食までも購入。
たぶん無人地帯のド真ん中で昼を迎えるので、今のうちに買っておかないと。


…なんだか凄い事になってきたぞ(汗)。
まさにこれから、人里離れた未開の地へ挑むわけです。
北の果ての壮大な原野。果たして生きるか死ぬか。
「最後のコンビニ」のすぐ隣にある公園で朝食を食べ、準備万端です!

稚内まであと67キロかぁ~!頑張ろう!
8:54 天塩川を渡る。


デカイなぁぁぁ天塩川!!!
全国で4番目の長さ、道内でも石狩川に続いて2番目の長さを誇っています。
名寄市から続く延長256キロの大河は、ここサロベツ原野の入り口で日本海に合流するのです。
それにしてもスケールでかすぎ。
壮大なサロベツの風景は、もうここから始まっています。
8:57 幌延町に入る。

ここから人家は完全に途切れ、どこまでも平坦な一本道がひたすら北へと続いています。
稚内と留萌方面とを結ぶ物流トラックやダンプが比較的多く通るので、交通量はそれなりにあります。
しかし車が途切れることもあり、その時の静寂さには驚きます。
お!?何か見えてきた!

・オトンルイ風力発電所

通常の風車より背の高い、高さ99メートルの巨大風車が3キロにわたって28基並んでいます。
何も無い原野の中でキレイに並ぶその風景は、なにやら不気味にすら思えます。
壮大な光景のはずなのですが、広すぎる道北の風景の中ではそのスケールも霞んでしまいますね(^_^;)

「サロベツ」という名前からして、すでに最果て感が満点ですよね(笑)。
本日も無風状態なのが幸いですが、唯一残念なのが、日本海の向こう側に浮かぶはずの「利尻富士(標高1721メートル)」が低い雲に隠れてしまっている事ですね…。
晴れた日には、まさに富士山ソックリの美しいお姿を遠くに望むことが出来るのですが…。残念だ。
利尻富士を望む(はずの)展望台で少し休憩して出発しようとすると、ちょうど入れ違いでバイクの2人組が入ってきました。
目が合ったので一応「こんにちは~。」と挨拶しておきました。
しばらくして原野の道を進んでいると、さきほどの2台のバイクが走ってきました。
そして「頑張れ~!」とばかりに、追い抜きざまに片手を挙げて合図してくれました!
カッコイイ~!!
ありがと~!
原野の道に入って以来、バイクの旅人が格段に増えてきました♪
この先、自転車旅行者との出会いも期待できますね!
次回!
何も無いかと思っていたサロベツ原野…。
意外にもネタの宝庫だった!!
続く。
ケータイのアラームが鳴る数分前に目が覚めました。
荷物をリュックに詰めて出発の支度をしていると、突然音割れしまくりの大音量のチャイムが町じゅうに流れ始めてビックリ。
ちょっと!まだ朝の6時だよ!?
この小さな町の人々は、みんなこのチャイムを基準に生活しているのでしょうか?
とにかく、目覚ましをセットする必要はなかったということですね(^_^;)。
旅館の中にある、一般の住宅と全く同じ個室トイレで用を足し、友人の家と全く同じ洗面台で顔を洗う。
洗面台に向かう途中、まさに今起きたばっかりな雰囲気の老夫婦オーナーや、娘さんと思われる寝ぐせボッサボサの女の人と次々すれ違う。
どうやらこの旅館、壁を挟んだ向こうがわ半分は普通に一家の住居になっているらしいです。みんなお客さんと一緒のトイレ使ってるし。
この旅館、素敵すぎます♪
「気をつけてね!」と笑顔で見送ってくれたおばあさん。
「自転車ガレージに入れておいたから!」と、雨に当たらないようにチャリ君を気遣ってくれたおじいさん。
みなさん、遠別町に行った際はぜひ「ふじや旅館」さんへ!
いや~、素敵な旅館でした。
午前6:50 出発。

さて。3日目です。天気予報は「くもり」。
本日はいよいよ稚内市に突入する予定。夕方までの目標地点は稚内市中心部です。
…しかしその前に、約70キロ続く「サロベツ原野」を突破しなくてはなりません。
道中は一本道がひたすら延びるだけで、人家はおろか電柱や信号機すら無い完全なる無人地帯。
「オロロンライン」を走る車やバイクにとってはクライマックスともいえる区間ですが、古いママチャリに乗る僕には恐怖でしかない。
この区間で自転車が壊れてもどうする事もできない。戻る事もできないし、進むこともできない。
つまり確実に死ぬ。
本日の大半は、なんにも無い果ての一本道をひたすらパンクに恐怖しながら進むことになりそうです。
まずは「天塩町」を目指します。

意外と距離があります。
いや~、昨日ムリして進まなくてよかった。いくつか上り坂があるので発狂していたかもしれません(笑)。
なお、本日は朝っぱらからお尻と膝関節が痛いです(汗)。
しかし何と言っても右側の股関節が最も痛い。ペダルの漕ぎ始めに力を入れる部分だからでしょうか?
走っている時はそうでもないんですが、サドルに跨る時が苦痛です…。
7:37 天塩町にイ~ン!


遠くに見える黒い点々、ぜんぶ牛ですよ!凄いスケールですよね!
アフリカのヌーの大群を想起させます。
8:10 天塩町中心部に到着。

国道から逸れて「稚内への近道」と表示がある海沿いの一本道(道道106号線)に入ります。
最後のコンビニ

天塩町のはずれにあります。
ここから稚内への数十キロはホントにコンビニの一つも無いので、食料を調達するにはここがラストチャンス。
恐らく、サロベツ原野に挑む自転車旅行者は100%立ち寄る場所だと思われます。
僕ももちろん立ち寄り、朝食の他にお茶を念のため2本、そして昼食までも購入。
たぶん無人地帯のド真ん中で昼を迎えるので、今のうちに買っておかないと。


…なんだか凄い事になってきたぞ(汗)。
まさにこれから、人里離れた未開の地へ挑むわけです。
北の果ての壮大な原野。果たして生きるか死ぬか。
「最後のコンビニ」のすぐ隣にある公園で朝食を食べ、準備万端です!

稚内まであと67キロかぁ~!頑張ろう!
8:54 天塩川を渡る。


デカイなぁぁぁ天塩川!!!
全国で4番目の長さ、道内でも石狩川に続いて2番目の長さを誇っています。
名寄市から続く延長256キロの大河は、ここサロベツ原野の入り口で日本海に合流するのです。
それにしてもスケールでかすぎ。
壮大なサロベツの風景は、もうここから始まっています。
8:57 幌延町に入る。

ここから人家は完全に途切れ、どこまでも平坦な一本道がひたすら北へと続いています。
稚内と留萌方面とを結ぶ物流トラックやダンプが比較的多く通るので、交通量はそれなりにあります。
しかし車が途切れることもあり、その時の静寂さには驚きます。
お!?何か見えてきた!

・オトンルイ風力発電所

通常の風車より背の高い、高さ99メートルの巨大風車が3キロにわたって28基並んでいます。
何も無い原野の中でキレイに並ぶその風景は、なにやら不気味にすら思えます。
壮大な光景のはずなのですが、広すぎる道北の風景の中ではそのスケールも霞んでしまいますね(^_^;)

「サロベツ」という名前からして、すでに最果て感が満点ですよね(笑)。
本日も無風状態なのが幸いですが、唯一残念なのが、日本海の向こう側に浮かぶはずの「利尻富士(標高1721メートル)」が低い雲に隠れてしまっている事ですね…。
晴れた日には、まさに富士山ソックリの美しいお姿を遠くに望むことが出来るのですが…。残念だ。
利尻富士を望む(はずの)展望台で少し休憩して出発しようとすると、ちょうど入れ違いでバイクの2人組が入ってきました。
目が合ったので一応「こんにちは~。」と挨拶しておきました。
しばらくして原野の道を進んでいると、さきほどの2台のバイクが走ってきました。
そして「頑張れ~!」とばかりに、追い抜きざまに片手を挙げて合図してくれました!
カッコイイ~!!
ありがと~!
原野の道に入って以来、バイクの旅人が格段に増えてきました♪
この先、自転車旅行者との出会いも期待できますね!
次回!
何も無いかと思っていたサロベツ原野…。
意外にもネタの宝庫だった!!
続く。