ホルマリンのマンネリ感

北海道在住、ホルマリンです。旅行、怪しい珍スポット訪問、廃墟潜入、道内ミステリー情報、昭和レトロなどなど…。

札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その10

2014-09-13 23:05:27 | 日本四端制覇への道
8月20日(3日目!)  ~生きるか死ぬか~

ケータイのアラームが鳴る数分前に目が覚めました。
荷物をリュックに詰めて出発の支度をしていると、突然音割れしまくりの大音量のチャイムが町じゅうに流れ始めてビックリ。

ちょっと!まだ朝の6時だよ!?

この小さな町の人々は、みんなこのチャイムを基準に生活しているのでしょうか?
とにかく、目覚ましをセットする必要はなかったということですね(^_^;)。


旅館の中にある、一般の住宅と全く同じ個室トイレで用を足し、友人の家と全く同じ洗面台で顔を洗う。
洗面台に向かう途中、まさに今起きたばっかりな雰囲気の老夫婦オーナーや、娘さんと思われる寝ぐせボッサボサの女の人と次々すれ違う。
どうやらこの旅館、壁を挟んだ向こうがわ半分は普通に一家の住居になっているらしいです。みんなお客さんと一緒のトイレ使ってるし。

この旅館、素敵すぎます♪

「気をつけてね!」と笑顔で見送ってくれたおばあさん。
「自転車ガレージに入れておいたから!」と、雨に当たらないようにチャリ君を気遣ってくれたおじいさん。

みなさん、遠別町に行った際はぜひ「ふじや旅館」さんへ!
いや~、素敵な旅館でした。


午前6:50 出発。


さて。3日目です。天気予報は「くもり」。
本日はいよいよ稚内市に突入する予定。夕方までの目標地点は稚内市中心部です。
…しかしその前に、約70キロ続く「サロベツ原野」を突破しなくてはなりません。
道中は一本道がひたすら延びるだけで、人家はおろか電柱や信号機すら無い完全なる無人地帯。
「オロロンライン」を走る車やバイクにとってはクライマックスともいえる区間ですが、古いママチャリに乗る僕には恐怖でしかない。
この区間で自転車が壊れてもどうする事もできない。戻る事もできないし、進むこともできない。
つまり確実に死ぬ。

本日の大半は、なんにも無い果ての一本道をひたすらパンクに恐怖しながら進むことになりそうです。

まずは「天塩町」を目指します。

意外と距離があります。
いや~、昨日ムリして進まなくてよかった。いくつか上り坂があるので発狂していたかもしれません(笑)。

なお、本日は朝っぱらからお尻と膝関節が痛いです(汗)。
しかし何と言っても右側の股関節が最も痛い。ペダルの漕ぎ始めに力を入れる部分だからでしょうか?
走っている時はそうでもないんですが、サドルに跨る時が苦痛です…。

7:37  天塩町にイ~ン!



遠くに見える黒い点々、ぜんぶですよ!凄いスケールですよね!
アフリカのヌーの大群を想起させます。

8:10 天塩町中心部に到着。

国道から逸れて「稚内への近道」と表示がある海沿いの一本道(道道106号線)に入ります。

最後のコンビニ

天塩町のはずれにあります。
ここから稚内への数十キロはホントにコンビニの一つも無いので、食料を調達するにはここがラストチャンス。
恐らく、サロベツ原野に挑む自転車旅行者は100%立ち寄る場所だと思われます。

僕ももちろん立ち寄り、朝食の他にお茶を念のため2本、そして昼食までも購入。
たぶん無人地帯のド真ん中で昼を迎えるので、今のうちに買っておかないと。


…なんだか凄い事になってきたぞ(汗)。

まさにこれから、人里離れた未開の地へ挑むわけです。
北の果ての壮大な原野。果たして生きるか死ぬか。

「最後のコンビニ」のすぐ隣にある公園で朝食を食べ、準備万端です!


稚内まであと67キロかぁ~!頑張ろう!


8:54 天塩川を渡る。




デカイなぁぁぁ天塩川!!!

全国で4番目の長さ、道内でも石狩川に続いて2番目の長さを誇っています。
名寄市から続く延長256キロの大河は、ここサロベツ原野の入り口で日本海に合流するのです。

それにしてもスケールでかすぎ。
壮大なサロベツの風景は、もうここから始まっています。

8:57 幌延町に入る。


ここから人家は完全に途切れ、どこまでも平坦な一本道がひたすら北へと続いています。
稚内と留萌方面とを結ぶ物流トラックやダンプが比較的多く通るので、交通量はそれなりにあります。

しかし車が途切れることもあり、その時の静寂さには驚きます。

お!?何か見えてきた!


・オトンルイ風力発電所


通常の風車より背の高い、高さ99メートルの巨大風車が3キロにわたって28基並んでいます。
何も無い原野の中でキレイに並ぶその風景は、なにやら不気味にすら思えます。

壮大な光景のはずなのですが、広すぎる道北の風景の中ではそのスケールも霞んでしまいますね(^_^;)


「サロベツ」という名前からして、すでに最果て感が満点ですよね(笑)。
本日も無風状態なのが幸いですが、唯一残念なのが、日本海の向こう側に浮かぶはずの「利尻富士(標高1721メートル)」が低い雲に隠れてしまっている事ですね…。
晴れた日には、まさに富士山ソックリの美しいお姿を遠くに望むことが出来るのですが…。残念だ。


利尻富士を望む(はずの)展望台で少し休憩して出発しようとすると、ちょうど入れ違いでバイクの2人組が入ってきました。
目が合ったので一応「こんにちは~。」と挨拶しておきました。


しばらくして原野の道を進んでいると、さきほどの2台のバイクが走ってきました。
そして「頑張れ~!」とばかりに、追い抜きざまに片手を挙げて合図してくれました!

カッコイイ~!!
ありがと~!


原野の道に入って以来、バイクの旅人が格段に増えてきました♪
この先、自転車旅行者との出会いも期待できますね!



次回!
何も無いかと思っていたサロベツ原野…。
意外にもネタの宝庫だった!!

続く。
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その9

2014-09-11 14:35:26 | 日本四端制覇への道
2日目 正午。  ~大接戦~


本日の目的地である遠別町まで、残り7キロらしいです。
坂道は終わったので、どこまでも平坦な直線道路をひたすら前進するのみ。

後ろからは不吉な積乱雲がいくつも、モクモク巨大化しながらこちらに迫りつつあります。
小雨状態が続いていますが…。

はやく町に着いてくれ~!!

本日も、距離が10キロを切った辺りからものすごく長く感じました。


道の駅「富士見」

遠別川を越えると…。ついに。

12:25 遠別町中心部に到着!!

いや~、町に入った時の安心感といったらもう…(感動)。
なんとか本降りにならないうちに到着できました(*^_^*)

愛しのセイコーマート

やっとコンビニあったよ~!
とてもお腹が空いたので何か買いましょう。


あぁぁ~。
フライドポテトが美味しすぎる。

セコマでバイトしていた頃は、店の裏でコレの廃棄をこっそりツマミ食いしていましたが(←オイ)、こんなに美味しいものだとは思わなかったなぁ~。

あと、僕は何時間も前から甘いパンが食べたくて食べたくて仕方なかったんだ。
ということでセコマブランドの菓子パンを購入。
巨大なパンにベタベタしたシュガーがふんだんにかかっています。ぐふふふ。

ぱくっ。

んはぁぁ~!
こんなに美味しい菓子パン初めてだ!!


今日ほど「生きてる!」と実感した日は無かったですね(笑)。


コンビニ前の駐車場に座り込んでパンを食べていると、ちょうど雨が本格的に降ってきました。
危なかった。かなりギリギリで本日の目標地点に辿り着いたようです。

まだ時間も早いので、あと20キロ先の天塩町まで行こうかな?ともボンヤリ考えていたんですが…。
チャリ君と共に軒先に避難してしばらく待ちますが、この先も雨が降り続きそうな様子。


よし!決めた!
今日はここで終わり!

遠別町の観光案内に書かれていた旅館の中から、何とな~く選んだ一館に電話します。
こんな小さな果ての町にも、ちゃんと旅館はあるんですよ。


プルルル。がちゃ。

もぉしもぉし。空いていますよ~。自転車ですかぁ?いつでもど~ぞ~。はい。はい。は~い。はい。
がちゃっ。

…すごくアットホームな宿の予感がします(笑)。
素朴なおばあさんの声でした。


町内を進み、さっそく宿へ。

本当に小さな北のはずれの町といった感じです。
コンビニは2軒のみ。生活が成り立つ必要最低限な施設しかありません。
こんな僻地でも、人々はたくましく生きています。


13:20  本日の宿「ふじや旅館」に到着!


ドアが開けっぱなしの入り口から中に入ると、寝巻姿のおじいさんが登場。
おかぁさ~ん!ほれ!お客さん!」と叫んでいるので、どうやら夫婦で経営している施設のようです♪

宗谷まで行くんか?自転車だったらまだ行けたんでないの?あぁ、雨降るからか~。」なんておじいさんと話していると、電話のおばあさんが登場。さっそく上がらせて頂きました。




館内はまさに家のようで、何とも素敵な雰囲気。
あちらこちらに立派な木彫りの置物や動物の剥製、日本各地の民芸品や小物が飾られているのがとても楽しいです♪
夫婦で蒐集された品々でしょうか?

かつては食事付きの宿泊プランもされていたようですが、現在は素泊まり(3000円。安い!)のみらしいです。
良い雰囲気の館内にワクワクしながら部屋へ向かうと…。


おぉ~イイ感じじゃん!3000円は安いよおばあちゃん!

…何といっても、僕は4月の京都で究極の宿を経験していますからね…(^_^;)。
(※注:気になる方は、「関西3泊4日~詰め込み大作戦~ その10」をご覧ください)


何だかんだで、チェックインしたのは午後1時半。ちょっと早すぎました。
まあ午前中は頑張ったので、お昼のワイドショー見ながらノンビリくつろいでいると…。
突然の大雨が!

外へ出てみて確認すると、かなりのスコール。さっさと旅館に避難しておいて本当に良かったです。
…今回の雨雲とのレースは大接戦でしたが、まあ僅差で僕が勝利したという事でしょうかね~(ドヤ顔)。


夕方まで部屋でウトウトし、雨の上がった夜の町へと夕食を買いに行く。
特に食べたい物も無かったので、先ほどのセイコーマートへ再び出陣し、お弁当を買ってきました。

「ホットシェフ」コーナーの商品は、基本的に濃い目の味付けです。美味しいけど。
本当に今回の旅はセイコーマートにお世話になりっぱなし。セコマばんざい。

食後、「24時間利用可能」という共同の浴場へ。
てっきり大浴場があるのかと思ったら、なんとビックリ、ごく普通の家庭用の浴室でした!
他のお客さんと譲り合いながら、順番に使用。
なんだか人の家に泊まらせてもらっているみたいで、とってもイイ感じ♪
この旅館、気に入りました(^-^)


本日の走行距離:99.97キロ
宗谷岬まで、あと135キロ―。


さて、明日で3日目です。
いよいよ、延々続く完全無人地帯の「サロベツ原野」に突入します。
今日までの調子で突破してほしいんですが、果たしてどうなるでしょうか?

夜中に目が覚めると、外は再び雨が降っていました。
明日は曇りの予報なのですが…。
続く。
コメント (8)
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その8

2014-09-08 22:44:22 | 日本四端制覇への道
2日目 午前8時半  ~ジェットコースター~


おえっ。
さっきのカフェオレが逆流してきそうだ…。
ダラダラした坂道を、立ち漕ぎでヒィコラ登りました。

8:39 いつの間にか羽幌町に入っていたようです。

コイツはペンギンではない。オロロン鳥(ウミガラス)である。
日本では、ここ羽幌からフェリーで数時間の場所に浮かぶ天売島でのみ繁殖しており、数も少なく絶滅危惧種。
「オロロンライン」の名はこの鳥から由来しています。

羽幌町・市街地

いや~、羽幌がこれほどまでの都会だとは思わなかった。
ずーーっと寂しい風景の中を走っていたので、なんだか安心します。

実は、僕の父は天売島で生まれ、ここ羽幌で育ちました。
せっかくなので天売島、焼尻島への連絡船が出ているフェリー乗り場も見ておこうとも思ったんですが、港までちょっと遠いので止めました(←すいません…)。

8:53 道の駅「ほっと・はぼろ」に到着。

雨足がそれなりに強くなってきたので、とりあえず雨宿りします。

…留萌をスタートして53・96キロ。今日の目的地まで、あとちょうど半分ぐらいでしょうか。
地図を確認しながら雨の様子をしばらく見ていたんですが、止む気配ナシ。
本降りとまでは行かないんですが、自転車にとっては不快レベルの雨。

う~ん。出たくねぇ。

ちょっと疲れたし、ここで2時間ぐらい滞在したかったんですが…いや、これからもっと雨が強くなるかもしれない。
本格的に天気が崩れる前にさっさと出発だ。


突然の大雨に備えて、近くのコンビニで合羽を購入。
次のコンビニがいつ現れるのか分からないので、買えるうちに買っておかないと。
町と町の間で天気が崩れても困りますからね。



いや~、壮大すぎる!

羽幌を出た後から、例のアップダウンゾーンが本格的に始まります。
坂を登りきったと思ったら、こんな風景がドドンと現れます。何回も。
進んでも進んでも、また同じような坂道の風景が登場するので精神的に辛い。
つまらないので写真も撮っていません。

立ち漕ぎ→疲れたら座って漕ぐ→立ち漕ぎ、という組み合わせで少しずつ登っていきます。
道行くトラックやバイクに格好悪い姿を見せたくないので、あまり自転車から降りたくありません(笑)。

降り続く雨の中、頑張って坂道を登り、車道を思いっきり下る。
まるでジェットコースターです。

当初は坂の数を数えながらクリアしていこうと思っていたんですが、途中からよく分からなくなったので終了(笑)。
こういうツラい場所では、心を「無」にして進むのが一番だ!わははは。


巨大な漂着物を発見

すごいなぁ~コレ。どこから流れてきたのでしょう?


長~いアップダウンの数々をひたすら越えて…。
10:25  初山別村に到着!

ついに「村」ですよ!コンビニも見当たりません(ジュース買いたいんだけど…)。
それにしても、ジェットコースターのエリアは終わったのでしょうか?

コンビニを探しながら村を通過していると、寂れた商店の前に自販機が!
いや~良かった。ここで水分補給が出来なければ少し危なかったですね(^_^;)。


遠別町まであと22キロ!!

昼過ぎくらいには辿り着けるでしょうか?
この先もアップダウンが続くのかどうか…。

羽幌線の廃線跡、発見♪

当時の橋がそのまま朽ちています。よく考えたら凄い事ですよね。

…そして再び長大な坂道が出現。
もう限界だ。降りる。

別に「自転車を降りてはダメ」なんてルールは誰も作っていませんから(笑)。
車もあんまり来ないし、周囲には誰も居ない。堂々と押して歩こうじゃないか!(^O^)/


だいぶ登ってきました。

ここは晴れていたら最高の眺めでしょうね!
初山別村の観光案内にも「オロロンライン屈指の眺め」と書いてありましたよ。

ここにも廃線跡が。

ひたすら一直線に延びる路盤跡。その先にはトンネルまで確認できます!
いつか内部も散策してみたいですね~。

歩いて坂を登るのも疲れたので、再び自転車に跨って駆け上がりました。
すると…。
頂上からは絶望的な光景が。


本日最強の刺客、登場。

ぁ…あれを、今から、自転車で…。おえっ。


もう見たとたんに戦意喪失したので、再び自転車から降りました(笑)。
しばらくして登りきると…。


あぁ~。まだ続くのかよ…。


こういうアップダウンの道には、唯一の良いところがある。
振り返るとどこまでも見渡せるので、向こう側の坂から後続の車が下ってくるのが丸見え。
つまり、相当前から危険を予測できるのです!
巨大なダンプカーや観光バスが遠くに見えた時は、ちょっと進んでから路肩に避難。

なかなか来ない。

恐ろしいほどの静寂の中でしばらく待っていると、轟音を響かせてようやく追い抜いてゆく。
見晴らしの良い道なので、みなさん結構な速さです。

あんなにスピード出しているのに、登ってくるのも随分と時間がかかるもんだ。
改めて道北地方のスケールを感じます。


ダラダラした坂道は、自転車にとっては最悪の敵です。
そんな道をいくつも越えて、そろそろ肉体的にも限界に達したころ…。道路の様子が変わりました。


平坦な道がぁぁぁ!!
もう終わったんだね?終わったんだよね!?

本日の目的地・遠別町まであと10キロも無いでしょう!
ラストスパートです!スピード上げてくよ~(^O^)/


ここにも廃線跡


相変わらず小雨が降る中、遠別町へ向けてひたすら激走。
どうか大雨にならないでくれよ~!

しかし。
後ろを振り返ってみると、何とも不吉な積乱雲が…。

どんどんこっちに迫ってきています(汗)。
急がないと!



次回、2日目ラストです。
雨雲とまさかの大接戦!そして…素敵な宿に辿り着きます。

続く。
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その7

2014-09-04 14:06:34 | 日本四端制覇への道
2日目 午前7時  ~風車の丘~

苫前町に入りました。


オロロンラインの見どころの一つ、
上平グリーンヒルウインドファームが見えてきました!!



苫前町は道内屈指の強風地帯とも言われる地域。特に、冬期間は海から吹きつける強風と地吹雪がハンパないらしい。
そんな「厄介者」とされてきた風力を活かそうと、広大な丘に作られた風車群は壮観と言うしかありません。
総数39基、総発電出力:5万600キロワットらしいです!

本日は風も弱いため、風車もゆっくり、数台が回っているだけでした。
…それにしても運が良かった。もし暴風だったらチャリで進むのも地獄だったと思われます。


丘を迂回するように道路は続き、しばらく進んだ後に振り返って見てみると…、
信じられない風景が広がっていました。



スゲェェェ!!!
大地にニョキニョキ生える風力発電機たちは、まるでオモチャのかざぐるまのよう。しかし、一機一機のスケールが違いすぎます。
だんだんと感覚がおかしくなってきて、自分の大きさが分からなくなってきてしまいました(^_^;)。


7:49 苫前市街地に到着。


苫前といえば、そこらじゅうにヒグマのキャラクターが目立ちます。
なぜヒグマかというと、かつてこの地は「三毛別羆事件(さんけべつ・ひぐまじけん)」という、日本獣害史上最悪ともされる惨事が起こった場所なのです。
大正4年、山間部の村「三毛別」に巨大なヒグマが出現、2日間で住民6人を殺したというその恐ろしさは『奇跡体験!アンビリバボー』でも再現映像つきで紹介されました。
山奥の事件現場には、巨大なヒグマの模型と共に「羆事件跡地」という看板が立ち、当時の開拓小屋がそのまま再現されています。
まさに苫前にとっては忘れてはならない歴史となっているわけです。


…そんな事を考えると、町の様々な場所に出現するカワイイくまさんのキャラクターはいかがなものかと思ってしまうんですが…。

「羆事件跡地」はなぜかB級スポットファンには有名物件で、ぜひ観光したかったんですが、だいぶ道から逸れた山奥に存在するという事なので今回はパス(涙)。
そろそろお腹が空いてきた頃なので、朝食タイムといきましょう♪
…そうです。まだ朝から何も食べていなかったんですね。

セイコーマートで朝食ゲット(^_^)

北海道のコンビニといえばセイコーマート(略して「セコマ」/「セイコマ」)である。特に道北地方のコンビニは、他の大手があまり出店していないのでほとんどセコマである。

…実は僕、人生初のアルバイトがセイコーマートだったりします…。
1年くらい勤務したので、良い部分も悪い部分もほとんど知っています(^_^;)
まあ総じて言うと、「ホットシェフ」のコーナーで作った商品は最強だという事です(笑)。


近くにちょうどいいお花畑があったので、ここで朝食タイムとひと休み。



ぶはぁぁあ!
カフェオレ美味しいぃぃぃ!

…生き返った。


偶然辿り着いたお花畑でしたが、なんともステキな場所でしたよ。

ブイ製のキャラクターがあちらこちらに隠れています♪食後に散策して遊びました。

現在、留萌を出発してから44.97キロ。天気は相変わらず小雨が降ったり止んだり。
よし!さっさと行くか!


苫前の市街を抜けると、だんだんと登り坂が出現。


坂を登りきった先には…。


う~む。始まったか…。

この先、恐らく今回の旅で最も過酷なゾーンが始まります。
こんな感じのアップダウンの道が永遠と、20回ぐらい連続して続くらしいです(^_^;)
自転車にとっては地獄のエリア。

行くか!


と、その前に。
最初の坂を下った場所に、またもやブイアートの楽園がありました♪



ちょっと怪しいく●モンが居るかと思えば、なぜかド●えもん色のドキ●ちゃんなど謎キャラも多数(笑)。
細長い形のブイは、ちゃんと顔長いキャラに流用しているのがイイ仕事してらっしゃる。

いや~楽しい♪道北地方はアーティストの宝庫ですね!
また良い作品を拝見させていただきました♪



しかし…。
旅は徐々に過酷さを増す…。


続く。
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札幌→稚内 ママチャリ激走400キロ その6

2014-09-02 13:25:07 | 日本四端制覇への道
8月19日(挑戦2日目!)  ~低気圧とレース~

はい。早朝4時に起床しましたよ。
さっそく窓から空模様を確認してみますが、まだ雨は降りだしていない様子。
本日の天気、留萌管内は昼ごろから雨との予報だったので、降り出す前にさっさと行けるところまで進んでしまおう、という作戦を考えたわけです。

テレビの天気予報を見てみると、札幌の街は既に大雨のようです。もう道南・道央エリアには雨雲が到達しているわけですね。
次第に北部にもジワジワ北上してきて…夜には北海道全体がスッポリ覆われてしまいます。

僕もひたすら北を目指して進んでいるわけですので、本日の工程は雨雲から逃げるように北上するという、いわば「低気圧とレース」状態。
ははは、前代未聞のバトルですね!(笑)


ということで、早朝5時にホテルを出発。

本日の目的地は、留萌から再び100キロ近く進んだ遠別町という小さな町。
天候や体力など調子が良ければ、さらに20キロほど先の天塩町まで行きたいな~、とも考えています。
大雨が降る前になんとか到着したいですが…。おそらく途中からは過酷な雨天走行になってしまうでしょうね~。


留萌の中心部から、海岸沿いの232号線に入ります。


やっと日本海に出ました♪

ここからは、通称「オロロンライン」と呼ばれているこの一本道をひたすら北上するわけです。
たぶん、同じような海岸沿いの風景がずーーーーーっと、永遠に続いていくと思われます(^_^;)。
道中には小さな漁村や港町がポツポツと点在するのみ。
村と村との距離がとんでもなく離れているので、食糧補給など慎重に考えていかなければなりません。
「コンビニ見つけたら迷わず入れ!」というのが、ここでの自転車旅行者にとっての鉄則らしい。

…なお、ここからのエリアは数本のバスしか走っておらず、内陸側に山をひとつ越えないと鉄道は走っていません。
つまりこのエリアでリタイアしても、戻るのが非常~に大変。嫌でも走破しなくてはなりません…。
続行かリタイヤかを決めるのは、先ほどの留萌がラストチャンスだったというわけです。

午前5:32 小平町に入ります。

本日も風がほとんどないので、非常に走りやすいです(*^_^*)
前日に150キロ走行した割には、意外にもヒザ下が少し痛いくらいで体力はまだまだ余裕。

昨日から思っていたんですが、次第に車のナンバーが「札幌」から「旭川」へと増えていくのがとても気持ちいい。
これは自らの足で旅するものしか味わえない快感ですね!


ようやく看板に「稚内」の文字が現れました!!

あと177キロという距離は、はたして遠いのか近いのか。
あまり考えたくありませんし、距離感覚は昨日から狂ってしまいました(笑)。


巨大な看板に、ネッシーみたいな首長竜の立体デザインが。
なんで首長竜なの?」と思ったら、北海道で初めて恐竜の化石が発見されたのが、ここ小平町らしいです!
知らなかった…。

小さな小平の市街地を抜ける途中に、今回のルートで唯一のトンネルである「新小平トンネル」が。

それほど長くないトンネルだし、必要以上に広くてきれいな歩道が整備されているので全く問題ありませんでした。
まず早朝という事もあるかと思いますが、交通量もほとんどありませんでした…。


トンネルを抜けると、なんにも無い平坦な道がひたすら延びます。



そして、ここでポツポツと小雨が…。
それほど強い雨ではなく、その後も降ったりやんだり。

この道はたまに車が途切れるので、気持ちよ~く、順調~に進むことができましたよ♪
晴れてたらもっと楽しかったでしょうね~。




何もない…。


とりあえず、現在の目標地点は26キロ先の羽幌だな。
あそこは結構な街だったと思う。
食事か休憩は羽幌でとろう。

そんなことを考えながらも、だんだんと単調な風景に飽きてきたところで…。
おぉっ、これは!!

廃線跡だ!!
そうです。今でこそ鉄道の通っていない留萌~天塩、幌延間ですが、かつては「羽幌線」と呼ばれる国鉄路線が走っていました。
141.1キロにも及ぶ長大な路線でしたが、自家用車の普及に伴い利用者が激減し、1987年の国鉄民営化とともに消滅してしまいました。なんだか寂しいですよね…。
この先、道路と並行して旧・羽幌線の跡地がずっと続いていくようですので、この他にも遺構との遭遇が期待されます♪


午前6:24 道の駅「おびら鰊番屋」に到着。なんか工事してるじゃん…。

左の写真です。かつてのニシン番屋の転用かと思ったら、すぐ隣にある「旧花田家番屋」(こっちは本物の番屋。右の写真)に合わせてデザインされた建物なのだそうです。

旧花田家番屋のほうは明治38年建設、「日本最北端の重要文化財」だそうです。
明治から昭和にかけて、小平町や周辺の日本海沿岸の地域では膨大な数のニシンが押し寄せ、浜の住人はあまりの大漁に歓喜。小さな港町は潤いました。
しかし昭和30年以降にニシンの群来が突然消えてしまい、栄えていた港町もあっという間に衰退してしまった、という悲しげな歴史があります。



ニシン漁がもたらした過去の繁栄に思いをはせながら……休憩。


雨が降る前に出発!


次回!
寂しい海岸沿いの風景。旅は果てしなく続きます。

続く。
コメント (4)
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