尾張廼家苞　四之上 （を、下のこゝろをもらすとつゞきたる 　やうにて、すこしあかぬ所あり。...

      題しらず　　　　　　　　西行 道のべにし水ながるゝ柳かげしばしとてこそ立どまりつれ しばしとおもひてこそ立どまりたるを、あまりすゞしさに、 えたちさらで...

尾張廼家苞　四之上         　泪の色のつひに紅になれるよしにて、涙の色のかは 　らぬほどは、しのぶれども、紅になりてはえしのびあへぬ意　な...

    夏のうた　　　　　　　　　慈圓大僧正 雲まよふゆふべに秋をこめながら風もほにいでぬ荻の上かな こめながら、いうならぬ詞也。　風もの上か下かに、まだといふ ...

勢海之濱拾文貝。害拾実否縷兮斐具。 十朋之珎得之帰者誰与。美濃大矢重門 従本居翁遊望...

俊頼哥ヲクゞツウタフ事 ふけの入道殿に俊頼朝臣候ける日かゞみの くゞつどもまいりて哥つかうまつりけるにかみ哥なりて 　　世中はうき身にそへるかげなれや 　　　おもひすつれどは...

新古今和歌集美濃の家づと二の卷 秋歌上 百首哥の中に　　　　　　家隆朝臣 きのふだにとはんと思ひし津の国の生田の杜に秋は來にけり 本歌...

尾張廼家苞　四之上         　　　水無瀬戀十五首歌合に　　　　摂政山がつの麻のさ衣おさをあらみあはで月日や杉ふける庵 　本歌、すまの海人の...

　亰極殿にて初て 　　人々哥つかうまつりしに　　　松有春色といふ 　　　　　事をよみ侍 　　　　　　　　　　し 　　　攝政太政大臣 をしなべて木のめも 　　　　　　　　は...

　　　　　　　　　　　　顕昭 水ぐきの岡のくず葉も色づきてけさうらがなし秋の初風 めでたし。詞もすべてめでたし。　上句、万葉十に、...