中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

つながりを軸に—経営・地域と向き合い続けるおづつみ園の軌跡

2022-12-02 09:00:00 | 地域貢献

弊社が出演している毎月放送中の地域ラジオ「鳥越アズーリFM」のラジオ収録ということで、「繋がりを大切にした経営から学ぶ、地域での在り方」をテーマに、

有限会社おづつみ園 代表取締役社長 尾堤 宏さんにお話を伺いました。

"お茶を楽しみ、夢を伝える"をコンセプトに、

明治初年以来、昔ながらの伝統工法と有機肥料にこだわり続け、「色よし味よし香りよし」のお茶を提供する、埼玉県春日部市にある老舗お茶屋さん。

また、お茶の販売にとどまらず、「カフェ はなあゆ」や、お茶とコッペパンのお店「tePle(テプレ)」を経営、さらには春日部のお隣の宮代町で、ヨーグルトのお店「Mヨーグルト」を新たにオープン。

地域に向けて先進的な取り組みを展開し、ここ数年、さらに勢力的に動かれているおづつみ園さんですが、その始まりは、尾堤社長の曽祖父がお茶の木を植えていたことにさかのぼります。

その後、(尾堤社長の)お祖父様が生育が早く、すぐに利益が出る"お茶"に目をつけ、お茶の生産を展開。

代を引き継ぎながら、お客さんに直接お茶を販売する小売業への転身、月1回の割引制度を設ける等、着実に地域の認知度を高めていきます。

 

しかし、尾堤社長自身は、一過性である割引制度ではなく、つながりを大切にした新しい何かをやりたいという想いがありました。

そんな中、「カフェをやらないか?」との打診が。

初めは、カフェが好きではなく乗り気ではなかったと言います。

しかし、「お茶だけを売るのではなく、お茶を飲む空間と時間を売ろう」

そんな想いに突き動かされ、カフェやパンのお店を展開することになったのです。

 

その場所で提供されるお食事は、尾堤社長自身がプロの方に弟子入りして技術を習得したり、外装から店内までこだわり抜かれた空間が広がっていたりと、「やるからには一流のものを」という、尾堤社長のエネルギーとプロ意識が伝わってきます。

尾堤社長が心がけていることは、地域にとって"よそ者"でいるということ。

社長曰く、そのまちを変えるのは「よそ者・若者・馬鹿者」であり、同質化し変化がなくなってしまわないよう、ソトからの目線をもちながら、人を繋いでいくことを大切にしていると言います。

また、新事業のきっかけをつくっているのは、尾堤社長自身ではなく、周りの人であるということ。

周囲から提案をされたとき、好き嫌いで決めるのではなくまずはやってみること、そしてやるからには「まだ誰もやっていないことをやってみたい」と挑戦していくこと、他を受け入れ、かつ妥協せずに創り上げるその姿勢は、学ぶべきところが非常に大きいと感じました。

同時に、そのような尾堤社長の姿そのものが、常に変化を続けるおづつみ園の"今"を形作っているのだなと感じます。

 

収録の最後に、職場実習に来ていた中学生から尾堤社長へ質問をさせていただき、

地域に愛される理由や、尾堤社長ご自身の物事の向き合い方をお聞きし、改めてその想いの強さに触れることができました。

「美味しいお茶を地域へ届けたい」

お茶を基点としながらも、従来のカタチに固執しすぎることなく、常に地域・お客様の視点に立ちながら、進化・成長を遂げていく、おづつみ園のこれからのさらなる可能性を感じることのできたひとときでした。

↓こちらから放送をご覧いただけます。

だいすけ!えりな!聞いてガッテン!下町しまうまラジオ(2022年11月22日放送)


第7回秋葉さまの田心マルシェを開催いたしました!

2022-10-20 11:32:20 | 地域貢献

10月15日(土)、台東区・秋葉神社にて、

「農と食を通してローカルとつながり地域がつながる」をテーマに、第8回秋葉さまの田心マルシェを開催いたしました!

台風の影響で9月24日から延期となっての開催でしたが、おかげさまでブース出展者の方々も増え、まさに下町の農と食を通して地域の繋がりを取り戻すきっかけのような場になったのではないかと思います。

 

今回の出店者は、葱善さんやコスモス浅草橋さんといったマルシェ立ち上げ当初から支えてくださっている出店者はもちろんのこと、新たに、株式会社RARECREWさんや、足立区でコミュニティを運営される、あやせのえんがわさんが初出店してくださいました!

カフェが出来る前から私たちを見守ってくださっていた、おばあちゃんの久しぶりの姿に、メンバーも胸が高まる場面も。

 

ボランティアメンバーと一から試行錯誤し作りあげたマルシェには、例年以上に多くの方々にお越しいただきました。

 

「接客は苦手」と言っていたメンバーが、マルシェ当日は主体的に動き、自らお客さんに声をかけてお野菜をおすすめする姿に、本来のハタラクのカタチを実感致しました。

この日は、浅草田圃プロジェクトの稲刈りも同時開催致しました。

今回も20人を超える子どもたちが参加しました。

子どもたちのパワフルなエネルギーと、それを見守る大人たちの温かさで、とても心地よい場となりました。



来場された方々からは、

「都会だからこそ、自然とのつながりを農を通して日常にとりいれていく意味がありますよね。ワイワイと稲刈りをしている子どもたちを見ながら、はたらくって本来たのしいものなのかもしれないね!」

と嬉しい言葉をいただきました!



目玉企画の自然体験コーナーでは、

秋葉神社周辺を舞台に「自然発見!体感ビンゴ」をボランティアメンバーと企画しました!

「大切な人へ送るプレゼント」という欄に、いつもやんちゃな男の子が、お母さんに送る花束の写真を撮ったり。

「お月見をしたい場所」という欄に、自分でまん丸の石を探してきて、それをお餅に見立て積み上げて写真を撮ったり。



子どもたちの素直でまっすぐな姿勢と、周りにあるもので自分のワクワクを表現していくクリエイティブな心に驚かされました。

 

メンバーそれぞれのわくわくを持ち寄り、それを形にしていくのはとても楽しく、そのワクワクが地域の方々に伝わり、多くの方にお越し頂き、地域の子どもたちの笑顔が輝く場になったように思います。



反省点もたくさんありましたが、私たちが目指しているコミュニティの在り方を表現できた田心マルシェだったと思います。

 

足を運んでいただいたみなさま、協力してくださったみなさま、本当にありがとうございました!

 

今後も、田心カフェや田んぼプロジェクトという場を通して、いかに地域の方々の笑顔を生み出せるのか。メンバーとともに真摯に取り組んでいきます。


10月1日より労働者協同組合法施行! 新しい働くカタチとは?

2022-10-03 11:00:00 | 地域貢献

「協同労働で広がる"はたらく豊かさ"の可能性とは」をテーマに、これまで40年以上にわたり"協同労働"を実践・推進してきたワーカーズコープ連合会で、事務局長を務める高成田 健氏にお話を伺いました。

2022年10月1日より労働者協同組合法が施行となるこの機会に、ワーカーズコープ連合会の歩みや、法制定の背景を伺いました。

 

ワーカーズコープ連合会は、福祉事業を原点として、地域の課題を解決することと、自分たちの「やりたい」を実現すること、その両者を掛け合わせ、それぞれの事業として展開してきました。

ワーカーズコープ連合会では、"仕事おこし"という言葉を用いて、自分たちがやりたい仕事を自分たちの手でつくりだしていきます。

労働者協同組合とは、組合員が出資し、一人一票の意思決定権をもちながら、組合員自らが事業に従事する組織。一人ひとりの主体的な働きを取り戻す、そんな可能性を秘めているのです。

 

しかしながら、協同労働という働き方ゆえに、それぞれが異なる価値観や考え方を持っている中で、どのように合意形成していくのかという課題もあります。

そこには「こうすれば上手くいく」というマニュアルがあるわけではなく、多くの失敗や苦労を重ねてきたと、高成田さんは言います。

そんなこれまでの積み重ねを含めて、現場での実践をありのままに伝えていく、実践交流の場を大事にしているそうです。

 

ワーカーズコープ連合会に準加盟組織として所属させていただいている、弊社母体の903シティファーム推進協議会では、年齢や環境、背景が異なる本当に多様で個性的なメンバーが集まっていますが、そんなメンバーと共に、私たちも日々"協同労働的な"働き方を実践しています。

ボランタリーで運営する田心カフェでは、自ら出資し、料理を作り提供する。

売上を共有し、使い道を決める。

月に一度は会議を開催し、カフェや、その他の企画や試みについて皆で話し合い、決めていく。

このように、903としてのあり方を探りながら、歩みを進めています。

 

2020年12月に労働者協同組合法が成立して以降、「協同労働」は、新たな働き方の選択肢として注目を集めています。

全国各地から、協同労働の働き方を取り入れてみたいという声が寄せられていると言いますが、主体的に働きたい、地域のためにできることをしたというように、それだけ人々の働くことに対する価値観、仕事観が変化しているのだと思います。

 

他との交流を深め、これまでの実践を学び得ながら、現場で対話を行い、振り返り、そしてまた対話を重ねながら自分たちの方向性を定めていく、そのプロセスを重視していくことが何よりも大切であると伺いました。

道のりが決して簡単ではないからこそ、納得感を持ちながら働き続けること、組織としての力がより強くなることに繋がっていくのではないかと思います。

 

いきなり法人を立ち上げるのではなく、まずは自分たちの会社や組織に一つでも協同労働的な働き方を取り入れていく。そのようなトライの仕方もあると思います。

 

協同労働という、暮らしに根付いた、そして暮らしと仕事を融合させる、新しい働くカタチ。

一人ひとりの働きがいが生まれ、地域の、そして社会の健全性へと繋がっていく、これからの可能性を感じた対談でした。

↓こちらから放送をご覧いただけます。

第22回 だいすけ!えりな! 聞いてガッテン!下町しまうまラジオ(2022.9/27放送)


「100年住みたい台東区を実現する」

2022-08-24 18:46:10 | 地域貢献

”地域の幸せな暮らし”をテーマに、「100年住みたい台東区を実現する」を目標に掲げる、台東区議の拝野健氏にお話を伺いました。

SDGsの次の新たな世界観として、Well-being(ウェルビーイング)という言葉が注目されています。

コロナ禍を機に「自分にとっての幸せとは何か」を問う時間が増え、幸福かどうかが人々の価値判断の基準になりつつあります。

国も各種計画にウェルビーイング関連の重要業績評価指標(KPI)を設定し関係府省庁連絡会議を発足させました。

国内総生産(GDP)のような従来統計とは異なる視点で、社会の豊かさを計測する試みです。

地域が協業できる仕組み、その協業する中で生まれる“話す”プロセスが大切なのではないか、と拝野氏。

私と拝野氏との出会いも、私たちが秋葉神社(台東区)を舞台に主催する”よみがえれ!浅草田圃プロジェクト”が、出会いの始まりでした。「農地”0”の台東区に、最初の”1”を」と掲げ、思いが重なる地域の親御さんたちが参画しています。大人も子どもも関係なく、指示がなくとも、楽しく善くハタラク姿を示してくれます。



町会やお祭りに残っている、地域コミュニティから、郷土愛のような思いが生まれ育まれる。その先に、地域に根付いた仕事が生まれてくるのではないでしょうか。



荒川区では、区に住んでいる人たちや、区で働いている人たちが、幸せを実感できる区政を目指して、「荒川区民総幸福度(Gross Arakawa Happiness: GAH)」を作成し、この指標を用いて、区民の幸福度を向上させるための取り組みを行っています。

「健康・福祉」「子育て・教育」「産業」「環境」「文化」「安全・安心」の6つの分野の指標によって構成され、伝統行事やお祭りへの参加など、様々な地域とのふれあいの機会を通じ、人々の絆や地域のつながりを強め、誰もが幸福に暮らせるあたたかな地域社会の実現を目指しています。



これからの時代の、”地域の幸せな暮らし”とは。



ウェルビーイングとは、個人で完結するものではなく、人や地域、自然、そして過去や未来との繋がりから生まれる共有された概念として、ウェルビーイングという状態を各々の結びつきの中で育み、感じていくものなのではないでしょうか。

 

区議から区長へ一般質問を行う際に、拝野氏は他区の動向を調査したり、士業を含む専門家へ意見を求め、専門家と一緒になりロジックの組み立てを行っているとのこと。

記憶に新しい、コロナ禍の雇用調整助成金の社労士署名の撤廃や労働保険の年度更新提出期限の延長等に際しても、「今、何が台東区全体で求められているのか。」を、議員の先生と確認しながらやっていくことで、私たち社労士も、社会的に意義があることを我々もやろうとしているんだ!と実感を持ちながら、取り組むことが出来た機会となりました。



ウェルビーイング元年、幸せな働き方の追及と、繋がりを大切にする会社、そして、活気ある地域社会の創造へ、皆さんと共に、取り組んでいきたいと思います。

 

↓こちらから、放送をご覧いただけます。

だいすけ!えりな! 聞いてガッテン!下町しまうまラジオ(2022.8/23放送)
「身近な政治~地域の幸せな暮らしと政治について考える~」▼


ウェルファイアカデミー 中間交流会

2022-08-22 12:41:43 | 地域貢献

先日のウェルファイアカデミーの中間交流会。

ここ最近の弊社の決まりごとになっているゼロ次会からスタートし、さっそく本会へ。田心カフェの料理を振る舞っていただきながらの事前に全員コロナの抗体検査を徹底しての交流会スタート。

ゲストにeumoさんのコミュニティでお世話になっている小暮さんと昨年のアカデミー卒業生で私達の田心カフェでもお世話になっている、コミュニティカフェを綾瀬で運営しているあやせの縁側の森川さんにミニセミナーをしていただきました。

小暮さんは、自身の大きな事故に見舞われ死の淵をさまよった体験から414(よい死)カードなどの活動をお話をしていただき、今の時代の死を日常から見えなくする風潮がかえって生きる歓びを貧相なものにしているのではという投げかけに参加者の皆さんに大きな気付きをいただきました。

森川さんからは、縁側というウチでもソトでもない大切な空間、時間を皆でつくっていく大切さそしてお金では得られない働く、生きる歓びを参加者の皆さんに投げかけていただき、起業のネックになるお金への執着やウェルファイ的な起業とは何かを皆さんと更に深めていく大切さを、私達のOB実践者として2期生の皆さんにアドバイスをしていただきました。

講師陣からはアカデミーの最終講義で登壇いただくNPO法人協同労働協会 OICHI の代表理事坂佐井さんから激励の言葉をいただきました。

坂佐井さんの団体は多数の起業家を輩出し今や地域の働く豊かさを創造する団体としてなくてはならない存在。坂佐井さんの団体立ち上げのご苦労された話しを交えいかに自分のありのままを大切にし自分を信じ、仲間を信じて皆さんの社会に対する志を大切に育て起業を実現してくださいとご挨拶をいただきました。

今回の交流会を通して感じたことは、間の大切さ、
生きる歓びを識るためにはその反対の死の深さを識ること、縁側というウチでもソトでもない間の豊かさ、
そして、理屈や見える世界とつながりや地域の歴史といった目に見えないものの間を身体で感じることまさに、ウェルビーイングの世界は、頭と身体が離れとかく理屈や知性といった頭ばかりが一人歩きする中でまさにフィジカルな身体で感じ心でわかるそんな起業を大切にしていくこと何だなと皆で後半もウェルファイを共通基盤にしそれぞれがそれぞれの豊かな学びを皆で深めて行こうとお互いで確認する素晴らしい場になりました。

共に学べる仲間に感謝です。