中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

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生命論的組織論を東洋哲学~飯田先生のセミナーを聴いて~

2019-05-01 14:01:26 | 組織開発・社風改革
先日、いつもティール組織についてご指導をいただいている武井社長から教えていただいた
テンセグリティという構築物の模型を冒頭に説明をさせていただきました。

対立する2つの関係の調和とバランスにより出来ている構造物。
硬い材料とゴムのように柔らかな素材という最小限の素材で最高の
エネルギーを生み出す構造物。



これはすごい!つぶされても、またもとに戻る。煉瓦でつくられた建物は
確かに強い。しかしつぶれてしまったらもう元には戻らない。

この構造物には中心がない。それぞれのバランスの上てこの構造物は
カタチが作られており、中心は中空である。

今回冒頭にこの話をさせていただいたのは実は私たちの組織や人体もこの構造物のような
しなやかで上下関係もなく、多様性に富んで時には反発するが、対立しつつもお互いを認め合い
新たな価値観を創り上げ成長してい。そんな組織がここ最近、ティール組織とかホラクラシー
組織といわれ注目をされている。

この形はまさに、人体や森のような自然、生命体的な形だ。
いま機械のような組織から、生命的な組織が経済環境の変化の中求められているようだが
ここには、ふるくから伝わる東洋の思想を紐解くと見えてくるものがあるという話を飯田先生から
教わる。



物事は、対で存在する、片一方だけで存在することはできないという考えだ。
男女、天地、心と体どれも対立しているがお互い補っていて2つで一つとして存在している。
まさに相対はしているがそれは、時間軸や空間軸の中で相対的に価値が決まるのであり、しかも一方だけが
活躍するというのは一時的であっても長くは続かず、お互いが場面場面で入れ替わりながらも補完しあっていくのだという。

また、もう一つ大切なことを教わる。
飯田先生に易経の思想から、時中というものを教わった。
物事には6つの場面があるという。その場面場面で時中といった的確に
その場面でことに当たると物事は上手くいくというのだ。

働き方改革によるトラブルもその一つで場面をしっかり把握してトラブルが起きる前に
ことに当たれば、時中を逃さずに物事は上手くいくということだ。

弊社は以前から農業に取り組んでいるがそこから大切なことを教わる。
例えば、肥料のあげ方。
野菜には3つの成分が大切だ。窒素、リン酸、カリウムの3つ。

ただし、この栄養素は与え方の妙がその野菜の出来の良し悪しを決める。
野菜の成長段階において肥料の与え方が違うのだ。

野菜の種を植えて枝葉を伸ばす時には、窒素をあげる。
実を結実させたり大きくする段階では
リン酸を与え、強い野菜を育てるためにはカリウムが大切なのだ。

この時中を誤ると野菜は育たない。

易経は自然哲学、変化の書というわけだ。
人間も生命体であり自然物だ。自然物の人間から
できる組織もやはり自然なのであり一緒である。
よくトップダウンで物事を決めるのか、ボトムアップで決めるのかという
相談を受けるが答えは、どちらも必要。

男性でも女性に関しても一緒だ。場面によって男性の意見が重要な
こともあれば女性の意見が大切な時もある。

用は相対主義なのだ。
その人の持ち味をよく理解し組織の関係性の状態を見える化して、
外部環境の変化の兆しをいち早くとらえて、その場面場面で中心で
動いていく人物、その人物を中心とした全体の関係性、バランスなどを
見える化しダイナミックに動かしてくのだ。



弊社のハピネス5はまさにその思想からなる。陰陽五行のように5つの
要素がバランスを取りながら組織のエネルギーを最大化しイノベーションを引き出し、
社員を成長させていくのだ。

昔の為政者や経営者はその判断を本人の直観でやっていた。
しかし、今は社長自身の決定の後押しを、デジタルがその力を発揮するのだ。

令和元年は、HRテクノロジー元年でもある。大いに活用していきたい。あと3年もすれば、デジタルの装備率に
よる経営の質の差は歴然になると私は思っています。