小さな小さな素粒子を研究している人たちは、ある物体がある時いきなり別のある場所にポンと移動してしまうことをすんなり認めている。いわゆる瞬間移動である。途中のどこかに存在することがない。
大きなサイズの私たちの暮らしでも、事態は急に動き出すことが多い。実際にはじわじわ力が加わっていたのだろうが、耐え切れなくなってある時急に大きく変化する。去年まで大丈夫だったのに今年になってある時急に花粉症になったとか、懐かしい人たちから急に連続して連絡が入ったとか、そんなことが起きる。ビジネスの世界でも「急な話」というのが非常に多い。
最近は特に「在庫」を持たないビジネスが主流になっており、「在庫」という言葉には枕詞のように「無駄な」と言う言葉が頻繁に使われる。これがだんだん「在庫を持っているのは無駄」という考え方にまで波及しているような気がする。そのためにお客様から「欲しい」と言われてすぐ出せない。在庫が無いのだから当然だ。
ここに会社の大小が大きく影響する。直接お客様から依頼を受けるのはおおむね大企業だ。その大企業ですら、1週間の猶予しかもらえない、などと言うことがよくある。その大企業はほとんどの場合安心して任せられる中堅の下請けに丸投げする。丸投げされた下請け企業となると3日程度の余裕しかない。さらにその下請けに依頼が回ると、深夜飲み屋で盛り上がっている最中の営業マンの携帯電話が鳴って、「急な話で申し訳ないんだけど、頼むよ」となる。
相手は長いお付き合いのお客様だ。そのお客様がわざわざ自分を指名して「急な話」を頼んでくれた。下請けの下請けの営業マンには断る理由が見つからない。男気を出して「はい、何とかします」などと言ってしまおうものなら翌日の午後ぐらいまでに結果を出さなければならない。下請けの下請けともなると、もうさらにその下請けに丸投げするだけの予算が無い。自分の所で何とかするしかない。
日本の経済は、この下請けの下請けが「急な話」を「何とかするしかない」という背水の陣的対応をすることによって支えている、ように思う。こういう流れで仕事が回っているために、大手には下請けへの発注に関するリスク管理技術は蓄積されるが本質的な技術は蓄積されにくい。微妙なエッセンス技術は底辺の下請け企業が担っている。
が、下請けの下請けには全体が見通せない。自分がやっている仕事が世の中にどのように関わっているのか、なかなかわからない。「はやぶさ」の部品を作っていた下請けの下請け企業も、今回関係した会社全社が表彰されて始めて自分たちが作っていた部品が「はやぶさ」に使われていたことを知った、などと言う記事が新聞に載っていた。
「急な話」は日没以降に発生する場合が多い。日が出ている間は、大手と中堅の間でキャッチボールが行われているのだ。ナイターになると、ボールは急に中堅から下の企業に飛ぶ。飲み屋の外に出て携帯電話で話をしながら身振り手振りしたり頭を下げている男を見たら、それはきっと「急な話」に困らされている営業マンだと思って、心の中でエールを送ってやって欲しい。彼が日本を支えているかもしれないのだ。
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
大きなサイズの私たちの暮らしでも、事態は急に動き出すことが多い。実際にはじわじわ力が加わっていたのだろうが、耐え切れなくなってある時急に大きく変化する。去年まで大丈夫だったのに今年になってある時急に花粉症になったとか、懐かしい人たちから急に連続して連絡が入ったとか、そんなことが起きる。ビジネスの世界でも「急な話」というのが非常に多い。
最近は特に「在庫」を持たないビジネスが主流になっており、「在庫」という言葉には枕詞のように「無駄な」と言う言葉が頻繁に使われる。これがだんだん「在庫を持っているのは無駄」という考え方にまで波及しているような気がする。そのためにお客様から「欲しい」と言われてすぐ出せない。在庫が無いのだから当然だ。
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相手は長いお付き合いのお客様だ。そのお客様がわざわざ自分を指名して「急な話」を頼んでくれた。下請けの下請けの営業マンには断る理由が見つからない。男気を出して「はい、何とかします」などと言ってしまおうものなら翌日の午後ぐらいまでに結果を出さなければならない。下請けの下請けともなると、もうさらにその下請けに丸投げするだけの予算が無い。自分の所で何とかするしかない。
日本の経済は、この下請けの下請けが「急な話」を「何とかするしかない」という背水の陣的対応をすることによって支えている、ように思う。こういう流れで仕事が回っているために、大手には下請けへの発注に関するリスク管理技術は蓄積されるが本質的な技術は蓄積されにくい。微妙なエッセンス技術は底辺の下請け企業が担っている。
が、下請けの下請けには全体が見通せない。自分がやっている仕事が世の中にどのように関わっているのか、なかなかわからない。「はやぶさ」の部品を作っていた下請けの下請け企業も、今回関係した会社全社が表彰されて始めて自分たちが作っていた部品が「はやぶさ」に使われていたことを知った、などと言う記事が新聞に載っていた。
「急な話」は日没以降に発生する場合が多い。日が出ている間は、大手と中堅の間でキャッチボールが行われているのだ。ナイターになると、ボールは急に中堅から下の企業に飛ぶ。飲み屋の外に出て携帯電話で話をしながら身振り手振りしたり頭を下げている男を見たら、それはきっと「急な話」に困らされている営業マンだと思って、心の中でエールを送ってやって欲しい。彼が日本を支えているかもしれないのだ。
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