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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

プライドある対応

2011-01-24 08:41:37 | 日記
 週末になるとテレビも新聞も1週間のニュースを振り返る番組を作る。先週は中国のフーチンタオさんがアメリカを訪れた話が中心になった。中国がアメリカから3兆円を超える買い物をすることを約束する代わりに、アメリカは中国の多少の横暴も大目に見る、という約束をしたようだ。ついこの間まで、人権人権と大声で騒いでいたアメリカが3兆円の札束を見せられて黙ってしまった形だ。
 
 最近人気の高い幕末から明治にかけての偉人の一人に渋沢栄一と言う人がいる。「論語と算盤」という本を書いている。道徳モラルと経済とのバランスの必要性を説いている。今日本では金儲けだけが正解ではない、という論調に対しうんうんとうなずく空気が強い。
 その空気の中から見ると、政府に対する批判を封じ込め、自由を奪って拘束してしまう国の元首を赤絨毯で歓迎し「内政干渉はするな」と記者会見までさせてやるアメリカという国は、かなり病んだ国になってしまったように映る。そのアメリカに押されて、これまでの強気がうそのような日米同盟深化を合唱する日本政府にも中国に対するアメリカの態度と変わらないプライドの無さを感じてしまう。

 週末のニュースで気になったのは、イギリスのバラエティクイズ番組で広島で被爆し長崎でも被爆してしまった山口彊(つとむ)さんを「世界一運の悪い男」と言って笑いネタに使ったことがわかり日本大使館が書面で抗議したというニュースだ。イギリスで暮らす日本人がテレビを見て抗議してくれたことが発端らしい。新聞記事を読んで悔しくてならなかった。だが、そのニュースが流れた当日こそ小さな記事になったものの、その後この件に対する大きな反響は無い。単にBBCを批判しても仕方がない。実験ではなく本当に原爆を投下されてしまった国の住民がどれだけ大変な目に合って来たか、日本はもっともっと世界に向けて発信していかなければならない。日本のマスコミは中国にGDP2位を奪われたことや米中の外交にばかり目を向けず、もっと本気でこう言う悔しい事件を取り上げて考えていくべきだ。週末のニュースまとめ番組で、この件はほとんど取り上げられなかった。

 もう一つ気になったのは、口蹄疫で苦しんだ宮崎県が、今度は鳥インフルエンザで鶏の殺処分を実施したことだ。
 口蹄疫では対応が遅いと批判された国も昨年11月30日に対策本部を置くことを宣言し、北海道、島根、宮崎と疑いが出た時点で対応を実施してきている。だが、病原菌を持っているのはどうやら渡り鳥らしい。寒い時期南下する渡り鳥は日本海側、太平洋側どちらかのルートを伝って転々と日本中で羽を休める。日本中が感染源になり得る。
 
 感染が広まってから「これからどうするつもりか」と問うばかりでなく、今のうちに想定されるリスクと対策を啓蒙しておくべきだと思う。最も恐ろしいのは変異が起き、人間に感染が広まることだ。強毒性と言われる今回発見されている鳥インフルエンザが人に広まるのは絶対に避けなければいけない。鳥インフルエンザとともに気になるのは、多剤耐性菌だが、21日金曜日に外国旅行の経験がない埼玉の80歳の女性から多剤耐性菌が見つかったと厚生労働省が発表している。その女性の体内に自然に発生したとは考えられないから、国内の何らかの感染ルートで感染したとしか考えられない。まだ大きな被害が報告されていないだけで、いつ大ごとになってもおかしくない。国もマスコミも、本当に怖い話は、隠したり煽ったりするのではなく、時間をかけて何度でも対処方法を説明する姿勢が必要だろうと思う。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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