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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

残され島

2015-04-27 08:34:49 | 日記
 今の若い人は何でも知っているので、おそらく「未来少年コナン」のこともご存知だろう。私がまだ学生だった頃、NHKで放映していたアニメだ。調べてみると宮崎駿さんの最初の監督作品だったらしい。大好きな番組で、当時の1週間はこの番組を中心に回っていたような気さえする。放送される夜には一切別の予定が入らないように細心の注意を払っていたものだ。
 
 コナン少年は探偵少年とは大違いの極めて純真無垢な少年だった。強力な兵器を使った世界大戦で地球がボロボロになってしまった後の「残され島」でオジイと二人きり、平和につましい暮らしを送っていたある日、かわいい女の子が砂浜に漂着しているのを発見する。ラナというその少女のおじいさんを探して島を離れ、まだ残っていた高度な科学文明を盲信する人々の独裁と闘いながら、あちこちで出会った人たちと仲良くなって、彼ら全員を引き連れて最後はまた「残され島」に戻ってくるというお話しだ。
 
 大きな船にいっぱいの人々を乗せて「残され島」に向かう姿は、まるでアフリカからイタリアに向けて航海している難民船のようなものだ。これだけ多くの人をあの小さな「残され島」が吸収できるのだろうかと心配していると、「残され島」周辺が地殻の変動で隆起し大陸のようになっている光景を見て、船の皆が大喜びする。「新大陸に錨を降ろせ」という船長のセリフを最後にアニメは終わっていく。
 
 このラストシーンを思い出すきっかけになったのが、知床半島で起きている海底の隆起だ。2年ほど前、小笠原諸島の西之島近くで海底火山が噴火し、吹き出した溶岩で新しい島ができた。その後も成長を続けていると最近もニュースになっていた。しかし知床の場合は火山の噴火とは違うようだ。地方気象台の発表によると周辺では地震も火山活動も観測されていないそうだ。どうやら付近の山の地滑りが海底を押し上げたという説が有力だ。
 
 イルカが大量に打ち上げられた。海底が急に隆起した。そんな事件が起きるたび、大地震に繋がる現象なのではないかという不安が心を揺らす。
 
 日本は世界でも有数の技術立国である。原発の事故が起きた時も世界は日本なら何とかするだろうと考えていた。しかし、現実はどうだったか。世界を驚かせたのは技術ではなく、整然と我慢する姿だったのではなかったか。
 
 部分部分では非常に高度な技術を持っている日本だが、社会インフラの中にその高度な技術を組み入れてイノベーションを起こすことにかけては、今のところ進んでいるとは言えない。
 
 オリンピックを目指して総務省が公衆無線LANを普及させる計画だという。都市部だけでなく全国に公衆WiFiが普及すれば、例えば地震の発生を予測するためのデータの精度は格段に向上するはずだ。なぜなら、今現在はデータをインターネットに乗せて集積しようとするだけで非常に高い通信費用を必要とする。技術があっても社会制度がそのうまい使い方を阻んでいる状態だ。

 日本中が無料の無線LANアクセスポイントで繋がれば、当然、国民の安心と安全は急激に改善されるだろう。もちろん、ビッグデータを利用した新しいビジネスも急速に立ち上がって来る。日本経済が爆発的に改善される可能性を秘めている。日本が「残され島」から脱却する手だと思うのだが。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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