シンプル

　日曜はずっと授業があって、昼ごはんをゆっくり食べる時間がないので、カップめんを食べて済ましてしまうことが多い。ところが昨日の日曜は、炊いたばかりのアツアツの玄米ご飯がお釜の中にあった。「そうだ、これで卵かけご飯を作ろう」と思いついた私は、冷蔵庫から出した卵を、茶碗によそったご飯の上に割ってみた。

　
　醤油を少し掛けたあとは、箸でかき混ぜれば完成！！

　
　久しぶりの卵かけご飯は本当においしかった。子供の頃は毎朝これを食べていた。時々「何を食べてそんなに背が高くなったの？」と聞かれるが、今までは「牛乳をいっぱい飲んだから」と答えることにしていたが、これからは「毎朝卵かけご飯を食べて育ったから」と答えることにしよう。何の根拠もない話なので、信じられると困ってしまうが・・。

　庭では妻が柿の木から落ちた枯葉を集めて、焼き芋をやっていた。近年は野焼きが禁止されているからと、バーベキュー用のコンロを出してきて、その中で焼いていた。

　
　雨が降る前に急いで準備した割には、勢いよく燃えている。ホイルに包んだサツマイモが炎の中でホカホカの焼き芋になっているかと思うと、卵かけご飯を食べたばかりの私でも、ついつい食べたくなってくる。しばらく待って、黒焦げになった銀紙を開くと小振りのサツマイモがこんがりと焼けていた。「熱い、熱い」と言いながら、皮もむかずにかぶりつくと、おいしい！、甘くてやわらかくて最高だ。


　「サツマイモの食べ方に焼き芋に勝るものはない」というのを我が家の家訓としようかと思ったくらいにおいしかった。
　Simple is the best. まさしくその通りだ。最小限の味付けさえすれば、素材そのもののおいしさだけで十分すぎるくらいおいしい（もちろん優れた食材があってこその話だが）。西洋料理のようにいろいろな味を絡み合わせておいしいものを作り出すという手法も悪くはないが、なんだかこんなにシンプルでおいしいものを味わうとそんなものは余計な技巧のように思えて仕方がない。
　
　夕食には生牡蠣を食べた。先日は殻を開くために電子レンジで温めたものを食べたが、イマイチおいしくなかったので、魚屋で殻から外してもらったものを食べてみた。


　ツルッと一口で入ってしまったが、やっぱり中途半端に熱を通さぬ生のままの方がはるかにおいしかった。
　
　これで松茸を炙ったものを食べられたら、最高だったんだけど・・。