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玉虫

 一昨日、庭に出ていた妻が私を呼んだ。
「変わった物見つけた!」
 なんだ?と思って出ていったら、こんな物が落ちていた。



「玉虫じゃない?」
「たぶんね。玉虫厨子・・」

 念のため、ネットで調べてみたら、全く同じような写真と次のような説明文があった。 
『細長い米型の甲虫で、全体に緑色の金属光沢があり、背中に虹のような赤と緑の縦じまが入る、とても美しい昆虫として好まれる。天敵である鳥は、「色が変わる物」を怖がる性質があるため、この虫が持つ金属光沢は鳥を寄せ付けない。エノキやケヤキなどの広葉樹の上を昼に飛び(成虫の餌はケヤキなどニレ科植物の葉である)、夜間は葉の裏でじっとしている。 幼虫は枯れ木の材に潜り込み、それを餌として生活する』

 なるほど、と思うが、でも何で家の庭に死骸が落ちているんだろう。見つけたのは初めてだ。どうしていいものか分からず、落ちていた所にそのまま置いてあるが、果たしてこれは吉兆なのか?

 ちなみに飛鳥時代の玉虫厨子はほとんど玉虫の羽が落ちてしまっていて、往時の姿は想像するしかないようだが、復刻版もいくつか作られているようなので、その一つの写真を貼っておく。



 5年ほど前に法隆寺で公開された復刻版の玉虫厨子(手前)と平成版の玉虫厨子(奥)なのだそうだ。いずれもきらびやかだが、復刻版は玉虫の羽を6622枚をはり付け、平成版はなんと3万6000枚以上の羽を使ってあるのだそうだ。そんな数字を聞くと、華麗さよりも、よくそんなに多くの玉虫を集めたモノだなあ、と感心してしまった。
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