車体が・・

　新しいマイクロバスのサイズがかなり大きくなったのは、以前ここにも書いた。生徒の送迎にはかなり狭い道にも入らねばならないため、苦労するようになった。できれば通りたくないが、スムーズに送迎するためにはやむを得ず通らねばならない隘路がいくつかあって、いつかは車体を傷つけるんじゃないか、と心配していた。最大限の注意はしていたつもりだが、どういうわけか一週間ほど前に狭い道の曲がり角でガガーッと車体をこすりつけてしまった。、
「ああっ、やっちゃった・・」
と、思ったものの、こうなってしまったらどうしようもない。



　まさかこんな大きな傷になっているとは思わなかったから、塾に戻って確認した時はかなりショックを受けた。久しぶりに車を傷つけたから、それからずっと気持ちが落ち込んでしまった。でも、このままにしておくのも新車に対して申し訳ない。一通りの抵抗はしてみようと、コンパウンドを買ってきて少しでも目立たなくならないか、と試してみたが、殆ど変わらなかった・・。
　こうなったら自動車屋さんに泣きつくしかないから、事情を説明して、格安で傷を目立たなくしてもらえないか、と頼んでみた。
「できるだけやってみます・・」
と傷の様子を見た馴染みの自動車屋さんは歯切れが悪かったが、今までいくつもの難題を解決してくれた彼ならきっと何とかしてくれるだろうと、図々しくも期待した。
　すると・・



　土曜の昼過ぎに渡した車が、月曜の昼に戻ってきた。なんと、ほぼ傷がなくなっている！！しかも、驚くほどの低料金で！！
「板金屋さんに頼み込んでやってもらいました。でも、今回だけってことにして下さい」
「ああ、ありがとう！本当にありがとう！！」
　私はもう「感謝感激雨あられ」という状態で、彼に抱きつきたいくらいだった。

　もう二度とこんな大きな傷を車体につけたくないから、今週からバスのコースを見直して、無理な道は通らないようにした。少し時間はかかるようになったが、気持ちが楽になって送迎できるようになった。
　新しいバスが来た時からそうするべきだったんだな、本当は・・。