松葉杖をついて歩く患者の映像が、ドラマに出てくることがある。
私は、52歳の時に、バドミントンの教室に参加した初日に右アキレス腱を断裂してしまい、手術後、レンタルの松葉杖を病院から用意されて、しばらく使用していたことがある。
松葉杖はその時が初めてだったので、理学療法士の方に、使い方を教えていただいた。
まず、テレビで俳優さんが使っているのはだいたい間違っている。
たとえば、脇の下の位置にはさんだ杖の上部に、自分の全体重を預けたりはしないのだ。
下の段の握るところは、手のひらを開いて床に水平にしたら、そのまま握り棒にのせて、親指を体側に持ち、残りの4本の指を外側にしてつかむ。
つまり、手首は直角に返している。 教わる前には、まさかそんな状態で松葉杖を握っているとは知らなかった。
その手首に全体重をのせるのだ。
脇の下は、体重を手首に載せて移動したあと、杖の上部が自分の脇の下の位置で当たってしまうから、ガードのために、ソフトなクッションの入った部分になっているのだ。
そして、(もう10年も前のことだからわすれてしまったのだが)前に向かって、両方の杖を同時に一歩出したら、健康な足のほう(健足と言ったか?)を出して追いつき、患足は、宙に上げている。
その繰り返しで前進する。
つまり、手首の力で歩くので、かなりの体力がいる。
私は初めて松葉杖を使ったとき、「松葉杖はスポーツだな」と思った。
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