読者60代女性が「住職さん、私が住む町に決まった場所に座って、どこを見る訳でもなく、日中を過ごしている70代女性が。この女性、噂では子供を事故で亡くされたとかで、30年前から決まった道を毎日、夢遊病者の様に徘徊を。その後ろを老いた母親が杖を付いて。その母親、昨今、姿を。何か哀しいですね」と。
【追伸】
この読者に拙僧「人間というは、死んでいくも大変だが、生きていくも、また、大変。あなたの話の中のその母親、他界されるまで、娘さんに同行されていたんですね。弘法大師の同行二人ですね。人間は誰しも事情を抱えて生きています。事情の塊が、人間。30年以上、わが寺は、檀家さん達を連れて四国巡拝に。そこでは様々な光景を目にしました。年老いた母親を60代の息子が背負って、100段以上ある石段を上っていく姿。体の前と後ろに人形を抱いて、巡拝している女性。わが子を亡くされたのかな、と。白い杖を金剛杖にして、全く目の見えない方が巡拝を。四国霊場に行くと『自分達は、恵まれてるなぁ』と、思える光景が数多、目の中に」と。
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