1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 人は教えられても、身に付かん。人は気付かにゃ、身に付かん。人が気付くは、失敗から。

2024-07-23 18:49:16 | 法話

【7月25日投稿分】  天から役目なしに降ろされたもの(人)は、1つ(人)もない。(アイヌ諺)


檀家の若者が「番組『酒のツマミ』で志村けんさんの話題が。千鳥大吾さんが『コントの時に志村さんが、台本は読んでくるな。与えられた題材をその場で対処しろ。感性を研ぎ澄ませろ』と言われたと。石野陽子さんは『志村さんと柄本明さんとの台本なきコントの最中に、自分のタイミングで入ってこい。間(ま)は教える事は出来ない、と。その間(ま)が、それで良かったのか、悪かったのか、注意された事や怒られた事が1度もないから』と。小藪さんは『志村さんのコントは、場面が変わったら、置いてあった小道具(猫の置物が、小さいのが、顔を入れる為に大きいのに変わる、など)までもが変わる。ある程度まで話が進んだら、初めの場面と辻褄が合わない方が面白い、の考え。新喜劇を創る時の参考になった』と言われてました。凄いな、と思いながら、その番組を見ていましたが、志村けんさんのその極意が、今一つわからなくて。これ、わかりやすく説明が出来ますか、住職は」と。


対し、拙僧「その番組『酒のツマミ』は、拙僧も見てたよ。君の疑問に対する答えになるかどうかはわからんが、例えば、拙僧は講演会(今日まで200回以上)に呼ばれた時、原稿を書いた事が1度もないんだよな。講演時間60分の約束で呼ばれても『まだ、話してください』と、その場で参加者より突然に要望が。そうなった講演会は何度もあった。最長で5時間を超えた講演も。原稿など書いて行っても、何の役にも立たないからね」と。


続けて「拙僧は講演で話しながら、参加者の顔の表情、目つき、小さな仕草まで、会場の隅々に目を配っている。『この話には興味がないんだな』と感じたら、話の流れは変えずに、いきなり内容(話し方まで)をガラッと方向転換させる。すると聞き手さんは『んっ、何だ。何が始まったんだ』と、また、興味を持ち始めてくれるからね。志村さんのコントの『序盤、中盤、終盤』の辻褄を合わせる必要はない』というは、こういう事(んっ、さっきと違うぞ、どういう事だ、と視聴者に再度興味を)だと拙僧は思うけどね。人生も当にそうだろ。その場、その場、その瞬間、その瞬間が、ぶっつけ本番、やり直しはなし。無理に辻褄を合わせようとするから、おかしな事になっていくんだと思うよ」と。


すると、この若者が「話はちょっとずれますが、辻褄(つじつま)をどうにかして(無理矢理に)合わせ、こじつけてくるといえば、私は『拝み屋さん』の事が頭に浮かんでくるんですよね。拝み屋さんは、辻褄を合わせる事(こじつけ)に必死ですもんね。そして最後は、その辻褄が行き詰まり、脅し文句を連発。そこまでされてやっと、騙されていた側が気づくんですよね」と。対し拙僧「そこまで言うからには、君は拝み屋さんとの間で何かしらの因縁があったんだな」「ありましたね、私個人の事ではないですが。両親が拝み屋さんにどハマり(陶酔)して、何年も大変な事態(高額布施)に」「へえ、そうなんだ。人間の世界が様々進歩していっている中で、最も進歩していない部類に、拝み屋さん(騙し信仰)も入るかもしれないね。拙僧がお寺に生まれて62年、信仰の世界で仕事(僧侶、住職)を始めて42年、結構な数の拝み屋さん関連の相談を受けてきたが、洗脳する手口や言葉は、パターン化(大半が脅し。病気になるぞ、災難に遭うぞ、死ぬぞ、など)されてるもんね。そのやり方、やり口は、ずっと変わってないという印象があるもんな」と。


更に続けて拙僧、この檀家若者に「先程の話に戻すが、僧侶の後輩達から『法話のコツを教えてください』と偶に聞かれる事があるんだよね。聞かれたら『心を落ち着かせる為に、原稿は書いても構わんが、現場(壇上)には持って行ったらあかん。沢山の人を前にしたら、大なり小なり頭が真っ白になる場面が起こる。真っ白になったら、自分にしっかりと身に付いている経験(懺悔)が、最初に口を突いて出てくる。そんな話の方がリアリティがあって、聞く方も絶対に面白い。書いていた原稿は、話を進めていく中で、本当に伝えたい事だけが、頭の中から湧いて出てくるから、心配せんでもよか。もし、湧いて出てこなかったら、君達の書いた原稿内容は、その場には必要なかった(縁がなかった)という事だよ』と後輩僧侶達にはその様に。参考になるかどうかは本人次第だが」と。


ついでに拙僧、この若者に「志村けんさんと柄本明さんのコントといえば、やっぱ、芸者コントが最高に面白かったな。見た事あるかい。見た事がないならググってみな。柄本明さんがおっしゃってたよ『台本を渡されると、芸者コント、とだけ記されていて、全てアドリブだった。毎回、恐怖でしかなかった。が、ここで相当に鍛えられました』と。『これぞ、プロ』だよね。拙僧ら僧侶も『今から2時間法話をして下さい』と無茶振りされて、それが咄嗟に出来ない様じゃ、プロとは言えないわな」と。


続けてこの若者に「拙僧がお笑いを録画してまで見ているのは、間(ま)の取り方と、しゃべくり方、咄嗟の機転(対応)を勉強させてもらうため。人を怒らすは簡単だが、人を笑かし、飽きさせない時間を継続させるは、そう簡単な話ではないもんね。彼ら(お笑い芸人)の事をレベルが低い、と馬鹿にしている人達がいる様だが『じゃ、人前で人を飽きさせない話をやってみな。あなたにそんな芸当が出来るんかい』という事にて。人は知っている事よりも、知らない事の方が圧倒的に多い。文句言い、講釈言いといわれる人達は、その知識に乏しい人達にて。知らなきゃ、黙っとけばいいんだけどね。後で真実を知って恥をかくは、自分なんだけどな。SNSという陰口を叩けるツールを手にしてからは、特にそうなってきたよね。何でもがそうだが、否定から入ったら、得るものは少なくなる。彼ら(お笑い芸人さん達)は非常に賢いよ。それよりも何よりも、職に優劣などはないわな」と。


これは余談ですが、ベテラン芸人さんといえば先日、別の檀家の若者が「今田耕司さんの番組『ネタバレ』で、中堅芸人さんが『桂文枝師匠と炎天下の中でロケをしたんですが、終わった後に師匠が『これから3時間、生放送でラジオなんだ』とそこから現場へ。文枝師匠は当年80歳でっせ。無茶苦茶働くやん、と驚かされました。積んでるエンジンが違い過ぎる。そもそもエンジンの質が違う。だけど、エンジンが大き過ぎるが故に、排気ガス(コンプラ何するものぞ)も、めっちゃまく』と。他の女性中堅芸人さんも『先日、西川きよし師匠(78歳)と漫才番組の司会を2時間やったら、排気ガス浴びまくって、3日ぐらいしんどかった』と。こんな話を聞いていると、お年寄りだから多少は許してもらえるのかな、とは思いますが、現在のコンプラ、○ハラの過激時代が、如何にショボいかを痛感させられましたよ、住職」と。対し「確かに、面白くない時代になったかな。人間は自分達で、息苦しい世の中にしてしまっているよね。コンプラも、○ハラも、訴える方も、訴えられる方も、自分の心の中で処理出来るものは、沢山あると思うけどな」と拙僧。


【最後に】

さて、今月7月8日は早いもので、父(わが寺院先代)の22回忌。安倍元総理と同じ祥月命日(立ち日)にて。拙僧の家では、祖父母、父母は全員、3回忌、7回忌、13回忌、•  •  •  などの大きな年忌法要だけでなく、4回忌、5回忌、6回忌、と毎年、年忌法要を。供養をするは、産んで、育ててもらい、世話になった事への恩返し。そのご恩を忘れない為。また、わが寺では、父の命日前後の日曜日に、今年度年忌の永代供養ご精霊(絶えた家)様達の追善供養の法要(今年は7月7日に)を行います。「お寺は、あなた達(永代ご精霊)の事は、決して忘れてはいませんからね」と。如何に縁とはいえ、沢山あるお寺の中なら、わがお寺を選んでくれた檀家さん(精霊さん)達ですもんね。大事にしなきゃ、ですね。よって、7月の施餓鬼盆から、8月の盂蘭盆、9月の彼岸最終日までの3ヵ月間、塔婆供養(わが寺の内陣で。投稿の添付写真の様に)を。


【付録】

拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


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                   拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」

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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、8月1日になります。






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