夕映えに

陽が落ちるまで輝きたい、くさぐさの記録(日々の出来事、読書、スポーツ、友だち)

「ガンとの闘い」  戸塚洋二氏 -ノーベル賞に最も近い物理学者

2008-07-28 08:24:09 | Weblog

  先日66歳で亡くなられた、戸塚洋二氏ノーベル賞受賞の小柴昌俊氏
  後継者であり次期ノーベル賞に最も近い物理学者です。
          

  8月号の「文芸春秋」評論家の立花隆氏(今年膀胱ガンの手術)との対談
  が掲載されていました。一気に読みました。

  戸塚氏の場合2000年に最初のガン(直腸・結腸ガンの手術から2004年
  にはへの転移、それでも研究の仕事は続けられ、余命1年と言うのを化学
  療法で余命19ヶ月(1年と7ヶ月)となったのです。職場に近い病院を選んだ
  そうです

  余命も年単位で残っていればですが、月単位だったわけです。その間も
 欧米への講演旅行を行い好きなお酒も召し上がっていたそうです。

     「ガンとは闘うか、なれ合うか」

     抗がん剤にしても個体差があるわけで、抗がん剤を各個人に合わせて
   最適化
(休眠療法)して長く使う方法です。マニュアルも必要ですが、個体差
   に応じて良い方法を研究してほしいと・・・

  対談の頃には全身に転移骨・肝臓・脳へと・幻覚を見たとさえ、研究者で
 すから、自分の頭脳の研究する楽しみにしたとも・・・

     「死の恐ろしさ」について

   「自分の命が消滅した後でも世界は何事もなく進んでいく。」
     「自分が存在したことはこの時間とともに進む世界で何の痕跡も残さ
     ない。」
     「自分が消滅した世界を垣間見ることは絶対に出来ない。」
 
        「諦めの境地」として

     早い死であっても健常者よりわずか10年、20年であり、恐れることは
    ない。
    宇宙や万物は何もない所から生成し何れは消滅・死を迎える。
    自分の命が消滅しても世界は何事もなく進んでいく。

        「たまたま生きているこの宇宙」

    仏教学者に伺った話として、「解脱」の後は、全くゼロの世界「無」の世界が
  解脱の状態であると・・・自然科学者にとっては「輪廻転生」はあり得ないが、
  解脱後の世界も無とは・・・
     宇宙は生まれたら必ず終わりがあり完全な無の世界、時空もなくなり、
  共通面があると・・・・

  とにかく死を迎えるに当たっては、ガタガタ言う必要はないこのまま死ん
  でいけばいいじゃないかと・・・・

     先日の戸塚氏の死の報道に小柴氏は「何も言うことなし。」の語らずでした
  片手をもぎ取られた思いだったのでしょう。

   今朝の中日新聞 中日春秋米国カーネギーメロン大教授・ランディー・
   パウシュ氏(47歳)も末期がんでの死でした。
      余命半年と言われ「最後の授業」として講義に立った。
   「子どもの頃からの夢を本当に実現するために」-のテーマで