アメリカ国務省ケヴィン・メア日本部長が沖縄の人々を、日本の礼節を
日本政府を民主党を自衛隊を口汚く侮蔑した発言への怒りが広がっている。
メア氏は、「オフレコの発言であり、学生たちのメモは正確ではない」
と馬鹿げた言い訳をし、ルース駐日大使はもみ消しに躍起となっている。
日本政府の対応も及び腰だ。
枝野官房長官が、ルース駐日大使に電話して話し合ったと報道されているが、
こういう事態の場合は、駐日大使を官邸に呼び付けるべきであろう。
電話で「遺憾の意」を表明してマスコミ向けに御茶を濁そうという腹か?!
それにしても、昨日このブログで記事を書いた後に解った事態を知るに付け、
メア氏の発言は占領軍的な発想で、犯罪的でさえある。許せるものではない。
主要なものでは、以下のような問題点がある。
* この発言が、沖縄を訪問する予定の学生に訪沖の2週間ほど前に行った
講演の中で出たものであること。
これから沖縄で実地学習をしようとする学生に予断と偏見を植え付けた。
これでは、素直な状態で沖縄の実態を理解する素地が損なわれてしまう。
彼らは、この偏見をもったまま訪問し沖縄の人々と“友好”を深めた。
宜野湾市長も彼らに会い、基地の島の現状を解説したようだが、彼らが
偏見を持つことなくヒアリングしたかどうか? 疑問が残る。
* オフレコだったのに、学生が記録を取ったことに怒り、内容を否定。
学生は、オフレコとの制限はなかったと言っている。
5人ほどの学生の記録を元に相互に照会して正確さを担保したもので、
朝日新聞では、その一人(日系4世のトーリ・ミヤギさん・20歳)が、
「5人がメモを取り、互いに確認して発言録としてまとめた。」
「録音はしていないが、内容は正しい」と述べている。
メア氏発言「日本との友情、台無し」 講義聴いた学生
2011年3月8日22時59分
また、オフレコならば、このような発言をしても平気だと思っているらしい。
すなわち、オフレコの時は、いつもこのような差別と偏見と愚弄の弁を
述べていることの証左である。
* それぞれの発言項目については、昨日述べたし、ツイッターで送った
ので今日は省略。
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「沖縄はゆすり名人」=米部長発言が波紋―沈静化に国務省躍起
(時事通信) - 2011年3月8日(火)18:03
沖縄侮辱発言「個人的に陳謝」=事態沈静化狙う―米国務次官補
(時事通信) - 2011年3月9日(水)08:03
名護市議会も抗議決議 米日本部長「ゆすり名人」発言
(朝日新聞) - 2011年3月9日(水)11:26
決議では、メア氏が在沖米総領事の在任中にも沖縄への差別的な発言を繰り返してきたと指摘。「米国務省でも、普天間移設問題など日米交渉に実務者として深く関与してきた人物で、そのような立場にあるものの差別的、偏見にみちた発言に強い憤りを覚える」と訴えている。
また、「戦後65年間、基地の重圧にさらされ、今なお過重な基地負担を強いられている沖縄の現状を全く理解していない占領意識そのものだ」とも批判。「民意を全く無視し県民を愚弄(ぐろう)するものにほかならず、到底許し難い」とした
抗議決議を全会一致で可決した。
メア氏のほか、オバマ米大統領やルース駐日米大使らに送る。
「県民を愚弄し侮辱」米高官発言に抗議決議 沖縄県議会
(朝日新聞) - 2011年3月8日(火)10:27
決議は「発言は基地のない平和な沖縄をつくることを切に願う県民の心を踏みにじる」と強調。メア氏が2006~09年の総領事当時、宜野湾市の米軍普天間飛行場は「特別に危険ではない」などと発言したこともふまえ、「総領事の間にも沖縄への差別的言動を繰り返した経緯がある」と指摘した。
そのうえで「国務省でも普天間移設問題など日米交渉に実務者として深く関与してきた人物であり、今なおこのような認識を持っていることは極めて遺憾で、決して看過できない」と批判した。
決議の場となった本会議場には、1959年に米軍嘉手納基地の戦闘機が墜落・炎上し、児童ら17人が死亡した同県うるま市の宮森小学校の生徒らが傍聴に訪れた。
那覇市議会も同日、「戦後65年間、基地の重圧にさらされ、今なお過重な基地負担を強いられる県民を愚弄し、侮辱する発言だ。差別的で、沖縄を植民地扱いしている発言に厳重に抗議する」として、メア氏の辞任をオバマ米大統領らに求める抗議決議を全会一致で可決した。
沖縄県議会決議全文 (琉球新報記事より)
<ケビン・メア米国務省日本部長の発言に対する抗議決議(全文)>
沖縄県議会 2011年3月9日
ケビン・メア米国務省日本部長の発言に対する抗議決議
去る3月7日の新聞報道によると、昨年12月、ケビン・メア米国務省日本部長(前在沖米国総領事)は、首都ワシントンで行った米大学生らに対する講義の際、「沖縄の人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人だ」「沖縄の人は怠惰でゴーヤーも栽培できない」と発言するとともに、日本政府に対しても「沖縄県知事に対し、もしお金がほしいならサインしろと言う必要がある」と述べたとのことである。
また、普天間飛行場についても、「沖縄の人はいつも普天間飛行場は世界で最も危険な基地だと言うが、彼らはそれが本当でないと知っている」「福岡空港や伊丹空港も同じように危険だ」などと述べたとも報じられている。
この発言は、基地のない平和で安心・安全な沖縄県をつくることを切に願ってきた沖縄県民の心をまさに踏みにじるものであり、県民を愚弄(ぐろう)し、侮辱した発言にほかならず、断じて許せるものではない。
ケビン・メア米国務省日本部長は、在沖米国総領事を務めてきた平成18年から平成21年の間にも、沖縄への差別的言動を繰り返してきた経緯がある。その後は、米国務省においても、米軍普天間飛行場の移設問題など日米交渉に実務者として深く関与してきた人物であり、今なおこのような認識を持っていることは、極めて遺憾であり、決して看過できるものではない。
よって、本県議会は、今回のケビン・メア米国務省日本部長の発言が沖縄県民の願いと民意を全く無視し愚弄するものにほかならず、到底許しがたいものであることから、ケビン・メア米国務省日本部長本人、米国務長官および駐日米国大使に対し強く抗議するとともに、ケビン・メア米国務省日本部長に対し発言の撤回と沖縄県民への謝罪を強く要求する。
上記の通り決議する。
平成23年3月8日沖縄県議会
米国務長官
米国務省日本部長
駐日米国大使 宛て