本日5本目の記事です。
殆ど引用ですが、注目すべき記事を見つけましたので御紹介します。
記事を掲載したのは、西日本新聞。
発言したのは、チェルノブイリ原発事故について、人や環境に及ぼす
影響を調べているロシアの科学者アレクセイ・ヤブロコフ博士。
日本の東京電力・原子力安全保安院・政府・主要メディア・“学者”が
チェルノブイリ原発事故後の癌など被曝による障害の研究を元にして
福島原発からの放射性廃棄物の危険性を歪曲・隠蔽して『過小評価』する
中で、放射能汚染の危険性に『警鐘を乱打する』意見表明です。
ワシントンで記者会見して、日本の対応に懸念を述べたとのこと。
アレクセイ・ヤブロコフ博士
西日本新聞 ワシントンにて2011年3月25日
特に当ブログで何度も強調している プルトニウム汚染の恐ろしさ を強調。
「200キロの距離に人口3千万人の巨大首都圏がある」ことも指摘
されています。
また、チェルノブイリ事故の最終的な死者の推定について、国際原子力機関(IAEA)は「最大9千人」としているが、ばかげている。私の調査では100万人近くになり、放射能の影響は7世代に及ぶ。 との発言も重要です。
日本の“学者”が「直ちに健康への影響は無い」と語る前提となっている【IAEAレポート】の9千人でも膨大な被害者数ですが、これの百倍以上の死者が出ているということであり、前提とする資料そのものが『過小評価』されたデータであることになります。
以下、引用をご覧ください。(文字強調は引用者)
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「放射能被害を過小評価」 ロシアの科学者 福島原発を懸念
(西日本新聞)- 2011/03/27付 朝刊
旧ソ連で1986年に起きたチェルノブイリ原発事故について、人や環境に及ぼす影響を調べているロシアの科学者アレクセイ・ヤブロコフ博士が25日、ワシントンで記者会見し、福島第1原発事故の状況に強い懸念を示した。博士の発言要旨は次の通り。
チェルノブイリ事故の放射性降下物は計約5千万キュリーだが、福島第1原発は今のところ私の知る限り約200万キュリーで格段に少ない。チェルノブイリは爆発とともに何日も核燃料が燃え続けたが、福島ではそういう事態はなく状況は明らかに違う。
だが、福島第1はチェルノブイリより人口密集地に位置し、200キロの距離に人口3千万人の巨大首都圏がある。さらに、福島第1の 3号機はプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使った プルサーマル発電だ。もしここから プルトニウムが大量に放出される事態となれば、極めて甚大な被害が生じる。除去は不可能で、人が住めない土地が生まれる。それを大変懸念している。
チェルノブイリ事故の最終的な死者の推定について、国際原子力機関(IAEA)は「最大9千人」としているが、ばかげている。私の調査では100万人近くになり、放射能の影響は7世代に及ぶ。
セシウムやプルトニウムなどは年に1-3センチずつ土壌に入り込み、食物の根がそれを吸い上げ、大気に再び放出する。例えば、チェルノブイリの影響を受けたスウェーデンのヘラジカから昨年、検出された放射性物質の量は20年前と同じレベルだった。そういう事実を知るべきだ。
日本政府は、国民に対し放射能被害を過小評価している。
「健康に直ちに影響はない」という言い方はおかしい。直ちにではないが、影響はあるということだからだ。
=2011/03/27付 西日本新聞朝刊=