2011年3月23日(水)
Asahi.com など各Webニュースによると、
一昨日のホウレンソウとカキナに続いて、
福島県産のホウレンソウや小松菜、キャベツ、ブロッコリーやカリフラワー、
茨城県産のパセリと原乳などから
暫定規制値を超える放射性物質が検出されたという。
厚労省によると、緊急時モニタリング検査で最も高かったのは、
福島第一原発から約60キロ離れた本宮市の
茎立菜(クキタチナ)という野菜。
規制値の164倍にあたる1キロあたり8万2000ベクレルの
放射性セシウムが検出された。
このほか、同県で21日に採取された35品のうち、
田村市のホウレンソウが80倍、
川俣町の信夫冬菜(シノブフユナ)が56倍と、
計25品で放射性セシウムの規制値を超えた。
放射性ヨウ素についても、35品のうち、
川俣町の信夫冬菜からは規制値の11倍、
田村市のホウレンソウからは9.5倍と、
計21品で規制値を上回った。
セシウム137の半減期は約30年間と長い。
Asahi.com 2011年3月23日3時29分 より一部引用
出荷停止処置が取られたもよう。
前日、ホウレンソウとカキナについての放射能汚染が発表された時、この二つの品目だけに放射性物質が降り注いだ訳ではないだろうとは思っていたが、ハウス栽培のものは規制値以下である可能性もあったので、コメントを差し控えてきた。
しかし、やはりというか残念ながらと言うか、広範な農産物が汚染されていることが明らかになった。
しかし、新聞情報(朝日)によれば、昨日の時点での出荷規制地域のホウレンソウの市場シェアは、全国で2割、東京では6割という高さである。
いわば、その地域の「特産品」とでも言えるもので、
生産地でも消費地でも、打撃は計り知れない。
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また昨日、首都圏では、一昨日の10倍前後の大量の放射能が測定されたという。
東京新宿区で前日比、
セシウム137;560 ⇒ 5300Bq/㎡ (左:一昨日 ⇒ 右:昨日),
ヨウ素131 ;2,900 ⇒ 32,000Bq/㎡ を検出(Bq:ベクレル)、
いずれも約10倍の濃度に急上昇した、とのこと。
東京以外の首都圏でも軒並み大幅な上昇を観測したという。
それでも、政府は相変わらず
「直ちに健康に影響を与える値ではない」
と、強弁しているようである。
枝野官房長官は23日午前の記者会見で、放射性物質が検出され、摂取制限が指示された野菜について、「万一食用に供されたとしても、人体に影響は及ばないので、安心してほしい。ただ、今後も(放射性物質の検出の)継続が予想されるので、できるだけ摂取しないことが望ましい」と述べた。
(2011年3月23日11時32分 読売新聞)
放射能汚染の被害は、チェルノブイリでも3年前後で子どもたちに
甲状腺ガンが発現し出した訳で、広島・長崎の被曝者が65年を超えて
原爆症に苦しんでいることにも見られるように
言わば、死ぬまで引きづる障害(染色体が変異している)なのだ。
「直ちに健康に影響を与える値ではない」
とは、恐ろしい言い逃れではないか?
このまま行けば、規制値の千倍でも万倍でも
「直ちに健康に影響を与える値ではない」
と、言いかねない勢いである。『直ちに』と条件付きで・・・
これでは、「規制値」の意味は何もないではないか?
この『安全宣言』が、ますます国民を不安に陥れている!
「政府は本当の危険性を隠しているのではないか?!」
と、既に思われてしまっているようだ。
今は、放射線被曝量を言っているのだが、こういう言い方を続けると
食品添加物でも発がん物質でも毒性のある薬品でも「何でもアリ」
ということになってしまう。
私の業務範囲で言えば、
「耐震設計は震度3程度には耐えられますから
直ちに建物が倒壊することはありません。」
と言うのと同じような話である。
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福島、茨城産野菜を出荷制限=政府
(時事通信) - 2011年3月23日(水)10:03
放射性物質検出された野菜、食べないよう指示 首相
(朝日新聞) - 2011年3月23日(水)10:00 菅直人首相は23日、福島県産のホウレンソウや小松菜、キャベツ、ブロッコリーやカリフラワーなどから暫定規制値を超える放射性物質が検出されたことから、福島県知事を通じて住民が食べないよう指示した。原子力災害対策特別措置法に基づく措置で、こうした摂取制限は初めて。また、同県知事を通じて出荷停止も指示した。
このほか、茨城県産のパセリと原乳(搾りたての牛の乳)からも暫定規制値を超える放射性物質が検出されたため、茨城県知事を通じて出荷停止を指示した。
最大164倍のセシウム検出 厚労省、福島県産野菜から 厚生労働省は23日未明、福島県内で採取されたホウレンソウや小松菜などの葉物野菜やブロッコリーなどから、暫定規制値を大きく上回る放射性物質が検出された、と発表した。厚労省は当面、福島県産の葉物野菜やブロッコリーなどを、消費者に食べないよう呼びかけている。
厚労省によると、緊急時モニタリング検査で最も高かったのは、福島第一原発から約60キロ離れた本宮市の茎立菜(クキタチナ)という野菜。規制値の164倍にあたる1キロあたり8万2000ベクレルの放射性セシウムが検出された。このほか、同県で21日に採取された35品のうち、田村市のホウレンソウが80倍、川俣町の信夫冬菜(シノブフユナ)が56倍と、計25品で放射性セシウムの規制値を超えた。
放射性ヨウ素についても、35品のうち、川俣町の信夫冬菜からは規制値の11倍、田村市のホウレンソウからは9.5倍と、計21品で規制値を上回った。
同省は、食べ続けると、一般の人が1年間に被曝(ひばく)しても問題ないとされる放射線量を超える可能性があるとしている。
放射性物質は洗えば落ちるが、セシウム137の半減期は約30年間と長い。政府は23日にも、原子力災害特別措置法に基づき、同県産の葉物野菜やブロッコリーなどについて、出荷制限に加え、摂取制限の措置をとる方向で検討する。
ただ、全国農業協同組合連合会を経由した福島県の露地野菜は21日以降、出荷されていないという。
1都7県、平常値超え続く=「健康に影響なし」―文科省
(時事通信) - 2011年3月23日(水)01:03
首都圏、放射性降下物増える 東京で前日比10倍も
(朝日新聞) - 2011年3月23日(水)00:01 文部科学省は22日、福島第一原発事故の影響を受け、上空からちりなどとともに落ちた放射性物質の測定結果を発表した。首都圏などを中心に増加傾向を示した。東京都新宿区で1平方メートルあたり5300ベクレルのセシウム137、3万2千ベクレルのヨウ素131を検出、前日に比べ、いずれも約10倍の濃度に上がった。健康に影響を与える値ではないが、長期に及ぶ監視が必要になる。
放射性降下物の測定は、文科省が21日午前9時から22日午前9時にかけて全国で行い、分析した。
東京都の値は、前日のセシウム560ベクレル、ヨウ素2900ベクレルから急上昇した。22日発表のセシウムの値は、放射線管理区域の基準値4万ベクレルの8分の1、ヨウ素の値は、5分の4にあたる。
この他の自治体のセシウムの値も、さいたま市が1600ベクレル(前日790ベクレル)、甲府市が400ベクレル(同不検出)、宇都宮市が440ベクレル(同250ベクレル)と、軒並み上昇した。
前日に、最も高い値を記録した茨城県ひたちなか市では、やや下がったものの、セシウム1万2千ベクレル、ヨウ素8万5千ベクレルと、依然、高い値を記録している。福島や宮城は震災の影響で計測できていない。
東日本は22日も、雨や雪が降ったところが多く、大気中に漂うちりとともに、放射性物質が落下したとみられる。ヨウ素の半減期は8日間と短いが、セシウムの半減期は30年で、地面に降りた後も長期間放射線を出し続ける。土壌や水、農作物への放射能汚染につながりかねないため、今後も監視を続ける必要がある。
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