エデンの園で最初の人間アダムとエバを欺いたのは、「蛇」であることを多くの方々がご存知です(創世記2:7,15;3:1~5)。しかし、残念なことですが、その「蛇」は誰を表わしているかについてはご存じではありません。ご存知の通り蛇は言葉を用いることが出来ないので、私たちが知っている蛇ではないことが明らかです。
み言葉・聖書はこの「蛇」の実態を次のように明らかにしています。蛇の実態は誰かを理解することはとても重要なことで、この社会に悪が蔓延している根拠を理解する鍵となります。
「こうして、大いなる龍、すなわち初めからの蛇で、悪魔またサタンと呼ばれ、人の住む全地で惑わしている者は投げ落とされた。彼(悪魔サタン)は地に投げ落とされ、その使いたちも共に投げ落とされた」(啓示12:9)。
上記の聖句が示す通り、「初めからの蛇」と述べられて蛇が、エデンの園でアダムの妻のエバを唆し、アダムを欺き、神エホバに反逆した者の張本人・悪魔サタンであることが明らかにされています。しかも、この悪魔サタンを「大いなる龍」とも記されていますので、多くの人々がありがたいものとして崇める「龍」も悪魔サタンです。しかもその悪魔サタンは、「人の住む全地で惑わしている者」でもあることを明らかにしています。悪魔サタンがエデンの園で、蛇を用い、いわば腹話術のような方法で、騙しの言葉を語ったのです。
イエス・キリストはこの邪悪な悪魔サタンのことを、「その者(悪魔サタン)は、その始まりにおいて人殺しであり、真理の内に堅く立ちませんでした。真実さが彼(悪魔サタン)の内にないからです。彼が偽りを語るときには、自分の性向のままに語ります。彼(悪魔サタン)は偽り者であって、偽りの父だからです」と、明らかにされました(ヨハネ8:44)。悪魔サタンは、蛇を用いアダムとエバを欺き、唯一まことの神エホバに反逆し、人間に死を持ち込みましたので、イエスは「その始まりにおいて人殺し」と述べられたのです(ローマ5:12も参照)。
さらに聖書は、現在の事物の体制を支配している者について、「全世界が邪悪な者の配下にある」と、述べ、悪魔サタンが支配していることも明らかにしています(ヨハネ第一5:19)。諸悪の源は悪魔サタンであり、騙しの名人なのです。ですから、この地上では絶えず悪が生じ、戦争やテロ、殺人事件が発生し、不公正や偶像崇拝や性の不道徳や詐欺が蔓延しています。このため、イエスは、有名な山上の垂訓の中で、滅びに至る道を歩む人は多く、狭い門を通り、狭められている命の道を歩む人は少ない、と述べられているのです(マタイ7:13,14)。イエスは神エホバを心をこめ、魂をこめ、力をこめ、思いをこめて愛するように勧められました(マタイ22:37.ルカ10:27)。私たちは「蛇」の実態を知り、イエスの教えを守り行う「思慮深い人」として歩み、また神の王国の良いたより宣明する者して歩むことは極めて重要な事なのです(マタイ7:24,25;24:14;28:19,20.ルカ4:43;8:1)。み言葉・聖書は神の王国の王であるイエスが再びエホバに用いられ、悪魔サタンを滅ぼすことが予告されています(啓示20:1,2,10)。
枇杷の実の 優しき甘さ 広がりぬ 今日の一句
近くの生垣の「くちなしの花」