イエス・キリストは、どんなに忙しくても幼子たちを傍に来させて、弟子たちに「天(神)の王国はこのような者たち(幼子たち)のものだからです」と教えられました。幼子たちは天真爛漫であり、純粋かつ謙遜ですから、そのような特質を培うように教えられました(マタイ19:13~15)。
次に、ある人・青年がイエスのところに来て、「永遠の命を得るために、わたしはどんな善いことを行なえばよいか」と尋ねました。その時イエスは善い方はただ一人、つまり善いという称号が使えるのは、エホバ神のみであることを教えられました。また富んだ人は天(神)の王国に入るのは難しいが、神エホバにとっては不可能なことはない、という教えを「らくだが針の穴を通る方が優しい」という例えで教えられた場面が、マタイの福音書に次のように記されています。
「さて、見よ、ある人が彼(イエス)のところに来て、こう言った。「師よ、永遠の命を得るために、わたしはどんな善いことを行なわなければならないでしょうか」。イエスは彼に言われた、「なぜあなたは善いことについてわたしに尋ねるのですか。善い方はお一人だけなのです。しかし、(永遠の)命に入りたいと思うならば、(神エホバの)おきてを絶えず守り行いなさい」。彼(ある人)は言った、「どのおきてですか」。イエスは言われた、「ほかでもない、あなたは殺人をしてはならない。姦淫を犯してはならない。盗んではならない。偽りの証しをしてはならない。あなたの父と母を敬いなさい。そして隣人を自分自身のように愛さねばならない」。その青年は言った、「わたしはそれらをみな守ってきました。まだ何が足りないのですか」。イエスは言われた、「完全でありたいと思うなら、行って、自分の持ちものを売り、貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、天に宝を持つようになるでしょう。それから、来て、わたしの追随者になりなさい」。この言葉を聞くと、青年は悲嘆して去って行った。多くの資産を有していたからである。しかしイエスは弟子たちにこう言われた。「あなた方に真実に言いますが、富んだ人が天(神)の王国に入るのは難しいことでしょう。再びあなた方に言いますが、富んだ人が神の王国に入るよりは、らくだが針の穴を通るほうが易しいのです」。
それを聞くと弟子たちは非常な驚きを表わして、「いったいだれが救いを得るのでしょうか」と言った。イエスは彼ら(弟子たち)の顔をまともに見て言われた。「人にとってこれは不可能でも、神(エホバ)にとってはすべてのことが可能です」」(マタイ19:16~26)。
上記のマタイの福音書に記されている通り、ある人・青年(地域の支配者と呼ばれていた人)はイエスに近づき、「永遠の命を得るために、わたしはどんな善いことを行なわなければならないでしょうか」と尋ねています。その時、イエスは「善い方」は一人、つまり善いという称号を使えるのはエホバ神だけであることを明らかにされました。加えてイエスはその青年に、永遠の命に入りたいと思うならば、エホバ神のおきて・教えを絶えず守り行うように教えられました。イエスは分かり易く、エホバ神の十のおきてのうち、五つを引用し、分かり易く教えられました。その青年はそれらのエホバのおきてを「ずっと守って来ました」と、答えることができました。イエスはその人・青年の熱心で真剣な求めを聴いて愛を感じますが、その人が物質の所有物に強く愛着を感じていることに気付かれたようです。それで、イエスは「完全でありたいと思うなら、行って、自分の持ち物を売り、貧しい人たちに与えなさい。・・・それから、わたしの追随者になりなさい」と言われました。イエスはその人が立ち上がり、ひどく悲嘆して去っていく姿をご覧になって、哀れみをお感じになられたに違いありません。その青年は富み沢山の資産を有していましたので、「自分の持ち物を売って」、貧しい人たちにお金を分け与えることができる立場にいたのです。イエスは「すべての自分の持ち物を売って」とは、おっしゃっていませんので、イエスの教えに誠実に応えることができたでしょう。イエスは物質主義に陥らないように警告されているのです。
弟子たちも、イエスの説明の「富んだ人が神の王国に入るよりは、らくだが針の穴を通るほうが易しいのです」の、説明を聞き、「だれがいったい救いを得られるのでしょうか」と、驚いてイエスに尋ねました。イエスの教えの主旨は明快です。「人にとっては不可能でも、神(エホバ)にとってはすべてのことが可能なのです」。富んだ人も普通の人も、神エホバに依り頼むことによって、神エホバのご意志を行なえるようになり、永遠の命の義の宿る楽園に導かれるのです(箴言3:5,6.ペテロ第二3:13.啓示21:4)。
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