宮応かつゆきの日本改革ブログ

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北朝鮮の核・ミサイル開発を対話と外交で解決をー5輪、パラリンピック中の合同演習延期

2018年01月06日 | 核廃絶・平和

 2~3月の平昌冬季オリンピック、パラリンピックが近ずくなか、北朝鮮と韓国の動きが活発になっています。 今日の新聞各紙は、9日に合意された南北高官会談をいっせいに大きく報じています。

 「しんぶん赤旗」6日付も、事実関係を1面で紹介しました。 今回の南北高官会談のきっかけは、「北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が1日に行った新年の演説を受けて文在寅政権が2日に提案していたもので、北朝鮮側が通知文で受諾を伝えてきた」ことから、具体化が進みました。

 5日に記者会見した韓国の統一省報道官のコメントによると、北朝鮮は通知文で、議題について、「平昌冬季五輪をはじめ南北の関係改善問題だ」説明し、記者からの「(5輪以外の議題も協議の意思があるとみていいか」と問われ、「私たちはそうみている。南北の主要な関心事案について議論できるように提案した。 それに呼応したものと考える」(以上、「しんぶん赤旗」6日付より)

 また、トランプ大統領と韓国の文在寅大統領は4日、電話で会談し、2~3月の5輪、パラリンピック期間中の米韓合同軍事演習を延期することで合意しました。 また、トランプ大統領は「米国は文大統領を100%支持する」とも表明しています。

 日本政府は、菅官房長官が5日の記者会見でこうした動向について、「北朝鮮に政策を変えさせるため、あらゆる手段を通じて圧力を最大限かけていく方針に変わりはない」と述べました。 ここにも、日本政府の「異常」さが現れていように思います。

 この間も、韓国の文政権は、北朝鮮の核・ミサイル開発の暴挙が繰り返されるなかでも、懸命に、あらゆる機会を活かして戦争の回避、平和への努力を続けてきたと理解しています。 その努力が現実となって、世界の国々が固唾を飲んで見守るなかで、平和の祭典オリンピック、パラリンピックの開幕直前に動き出しはじめたと感じています。

 安倍政権応援の最大の日刊紙ではないかと、私は思っていますが、「読売新聞」、1月1日付「社説」は、北朝鮮の核・ミサイル開発に関して、注目すべき主張を行ったのではないかと感じています。 その部分は次のところです。

 「『すべての選択肢がテーブルの上にある』とする米国の軍事力に解決を委ねるのか。 逆に北朝鮮が暴発するのか。 一触即発の中で、偶発的な衝突もあり得よう。 朝鮮半島全体に戦闘は広がり得る。 北朝鮮の中距離弾道ミサイルが一挙に破壊されなければ、日本へ飛び火する可能性がある。 戦後最大の『まさか』に対し、不安感がひろがるのは 無理もない」

 「言うまでもなく、目指すのは。 戦火の回避と外交を通じた解決である」とした上で、次の例を挙げて、交渉の決定的な重要性を強調していることです。

 「1962年、世界を震撼させたキューバ危機は、ソ連による核兵器の持ち込みがきっかけだった。 ケネディ米大統領は、ソ連に軍事的圧力をかけつつ、フルシチョフ首相と水面下の交渉を粘り強く重ね、核の撤去にこぎつけた。 核戦争を瀬戸際で回避できたのは、ケネディ氏が外交的解決を目指す姿勢を貫き通したからだ」

 「トランプ氏の言動に予測できない面がある以上、マティス国防長官やマクマスター国家安全保障担当補佐官ら軍事専門家の支えと日本など同盟国による適切な助言と働きかけが今後も不可欠だ」

 安倍首相への、直接的な提言とはなっているとは思いませんが、一定の歴史の教訓を踏まえた、すじを通した主張と言っていいのではないかと思います。

 同時に、「読売」紙には、この立場をしっかりと固め、発展させてほしいと、願っています。