あれー?
なた豆と言えば「カナバリン」ですが、実験試料のナタマメからは「カナバリン」の痕跡すら確認できません。
なた豆にも色々な種類があって「タチナタマメ」にカナバリンが含まれていることが分かりました。
早速、タチナタマメを取り寄せて実験試料としました。抽出には水を溶媒とし室温(17°C)でカナバリンを抽出することが出来ました。そして、このカナバリンは加熱によって消失しました。
古典の文献などではナタマメの毒性が指摘されており、カナバリンもその毒性の一つだと言われています。
なた豆を生で食すると下痢などの副作用があると言われていますが、カナバリンが原因物質であるなら加熱などの
調理で無害になるはずです。しかし、なた豆には青酸多糖類や有毒性サポニンの存在が知られていますので、生で食するのは避けたほうが良さそうです。
(**「大豆にアレルギー(特異抗原)のある人は食べないことです」**
なた豆の種類によっては、強い毒性があるようです。
「食品加工総覧」(農山漁村文化協会編、2003年刊)によると、インド洋や南太平洋に自生するタカナタマメ
は食べると激しい嘔吐、下痢、腹痛を起こす例があると記載されています。
私の所へも”なた豆の食べ方”についての問い合わせがあります。なた豆を食べたいのであれば「食品加工総覧」を参考にされるのが良いでしょう。
ナタ豆関連のホームページ:
http://kstat.sakura.ne.jp