統計ブログはじめました!

各専門分野の統計技術、方法、テクニックなどを気ままに分かり易く例題をもとに解説します。

新・医学と統計(14)

2018-12-11 11:36:19 | 日記
「新・医学と統計」ではJASPによるベイズ統計分析の方法をご紹介していますが、杉本典夫先生からコメントを頂きましたのでご紹介させて頂きます。
www.snap-tck.com/index.html
 
<<原文>>
ベイズ統計学と従来のネイマン・ピアソン統計学の違いは、簡単に言えば「事前情報をどのように扱うか?」という点だと思います。ベイズ統計学は事前情報を信用し、それをデータによって補強・修正して事後情報を導き出します。
これは主として人文科学系で用いられる手順であり、人間が本能的に備えている「経験的思考法」に基づいています。
それに対してネイマン・ピアソン統計学は、事前情報をそのまま信用せず、それに基づいて仮説を組み立て、データによってその仮説の真偽を検証します。
これは主として自然科学系で用いられる仮説演繹法の手順に従ったもので、批判的思考法(クリティカル・シンキング)に基づいています。
古代ギリシャでは哲学が最高の学問だったので、アリストテレスは人文科学系の経験的思考法を自然科学にも適用して、自然科学理論を組み立てました。
それに対してガリレオは、批評的思考法を用いて自然科学理論を組み立て、大きな成功を収めました。
そのため現代科学では、どちらかと言えば批評的思考法が主流になっています。
 
次回に続く!
 
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