ライオン・キングの絵本、英語の電子書籍版を読んでみた。総ページが38ページで、実質31ページ。絵本だから勿論絵が主体になっていて、その絵の場面を説明する形でストーリーの文が記されている。2行から9行程度の文章が記されているだけである。読みやすい英文といえる。とは言うものの、私には初めてと思う単語が20語ほどあった。
この絵本はたぶん最初は親が子供に読み聞かせることが基本なのだろうと思う。
英語を国語とする子供でも、最初から絵を見つつこの文を読んで理解していくということはちょっと考えられない。ある程度文字と文を読めるようになった子供は別として・・・。
本書はオーディオブックになっているので、ストーリーのナレーションが付いている。ナレーションにそって、本文の一語一語がハイライトされていく。そのためどの文のどの語を読んでいるかがわかるという点がおもしろい。リスニングの材料としても使える。
ライオン・キングが映画化されたり、劇団四季で上演されているのは知っていたが、どちらも見ていない。そのため、タイトルは見慣れているが、そのストーリーがどういう内容か知らなかった。この絵本を読み、どういうストーリーなのか、その概要が理解できた。
単純にいえば、ライオンの父・ムファサが国王である動物たちの王国は、叔父のスカーに乗っ取られる。王国は寂れる。成長した息子のシンバがその地位を奪還し、王国は再び往時の姿に戻る。愛でたし愛でたし。
その乗っ取られるプロセスが波乱万丈。子供のシンバは叔父スカーを訪ねたとき、叔父の話、虚言に騙されて、自ら窮地に陥っていく。一方、その間にスカーはムファサを殺し国王になる。子供にとっては、ドキドキはらはらの途中展開。成長し力を身につけたシンバが最後に戻ってきて、王国に平和が甦る。
ストーリーの冒頭は、Pride Rockの先端部で、初めて幼児ライオンのシンバが国王の子としてお披露目され、動物たちに讚嘆される。そして、Pride Rock はシンバが国王の地位を奪還したときには、王国を見渡す場所でもあり、家族を得たシンバが娘をお披露目するようになる場所でもある。
読み進めてみて、少し遠ざかっていた英語に触れる機会とし学び直すリハビリには子供向けの絵本あたりが手軽でよいと思った。
英語圏の子供たちが英語を習得する背景に、やはり身近なものとして絵本を開き、ストーリーを聞きつつ、言葉を覚えるというプロセスがあるのだろう。子供たちが絵本という世界で動物たちに接し、イメージを形成し、身近に感じ、その対象物を現す言葉(単語)に自然と親しみ、言葉を記憶していく、つまり学習していくことになる。それは彼らにとって自然に学ぶ身近な単語である。
だけど、外国語として英語を学習してきた私には、学校での学習教材に出ることがない単語は知らない。興味を抱いた分野で自ら学習しなければ、英語圏の子供が知っていても、触れる機会もなく知らない単語にとどまる。今回、この英語絵本を読んでみて、その点を強く実感した次第。
無知さ加減をさらすようなものだが、本書を読み、辞書を引くことになった単語を事例としていくつか列挙してみる、和文は手許の辞書で知ったその単語の意味である。
cub :(クマ・ライオン・キツネ・サメなどの)子 baboon : ヒヒ
den :(野獣の)巣穴 ditch : <物>を(必要がなくなったので)捨てる
ravine : 峡谷、谷間 gorge : (両側が絶壁の)峡谷、山峡
nudge :(注意を引くために)<人>をひじで軽くつつく[押す]
meerkat : (動物)ミーアキャット warthog :(動物)イボイノシシ
という具合。
英文では同じ単語を繰り返して使わず言い換えることがあるとかつて学んだ。この絵本でも、ravine と gorge が絵本に使われている。同類項の言葉だが、微妙な違いがあるのかもしれない。私は、valley という単語を知り、その延長線上で canyon を覚えた程度に留まる。
英語の絵本、けっこう良い学習材料になる。大部でない点も通読しやすいし、読み通せば一応多少、ささやかな読了達成感もえられる。絵本という媒体を通じて、英語圏での常識という話材にも触れることになる。日常生活のベースになっている基礎知識に触れることになるので有益とも言える。
それは、たとえば日本人が日本で幼児期を過ごしていくなかで、桃太郎、一寸法師、かぐや姫、さるかに合戦などのおとぎ話を意識せずに知って行くようなもの。そんな文化と言葉の基層部分に触れることにつながっていると言える。
何よりも、楽しく読見通せるのが利点である。オーディオで聞けるのも、リスニングのリハビリにはちょうどよい。聞く機会を作れることになる。
非英語圏の大人にとっても、子供向け英語絵本は役にたちそうだ。2冊目は何にチャレンジしようか。
ご一読ありがとうございます。
この絵本はたぶん最初は親が子供に読み聞かせることが基本なのだろうと思う。
英語を国語とする子供でも、最初から絵を見つつこの文を読んで理解していくということはちょっと考えられない。ある程度文字と文を読めるようになった子供は別として・・・。
本書はオーディオブックになっているので、ストーリーのナレーションが付いている。ナレーションにそって、本文の一語一語がハイライトされていく。そのためどの文のどの語を読んでいるかがわかるという点がおもしろい。リスニングの材料としても使える。
ライオン・キングが映画化されたり、劇団四季で上演されているのは知っていたが、どちらも見ていない。そのため、タイトルは見慣れているが、そのストーリーがどういう内容か知らなかった。この絵本を読み、どういうストーリーなのか、その概要が理解できた。
単純にいえば、ライオンの父・ムファサが国王である動物たちの王国は、叔父のスカーに乗っ取られる。王国は寂れる。成長した息子のシンバがその地位を奪還し、王国は再び往時の姿に戻る。愛でたし愛でたし。
その乗っ取られるプロセスが波乱万丈。子供のシンバは叔父スカーを訪ねたとき、叔父の話、虚言に騙されて、自ら窮地に陥っていく。一方、その間にスカーはムファサを殺し国王になる。子供にとっては、ドキドキはらはらの途中展開。成長し力を身につけたシンバが最後に戻ってきて、王国に平和が甦る。
ストーリーの冒頭は、Pride Rockの先端部で、初めて幼児ライオンのシンバが国王の子としてお披露目され、動物たちに讚嘆される。そして、Pride Rock はシンバが国王の地位を奪還したときには、王国を見渡す場所でもあり、家族を得たシンバが娘をお披露目するようになる場所でもある。
読み進めてみて、少し遠ざかっていた英語に触れる機会とし学び直すリハビリには子供向けの絵本あたりが手軽でよいと思った。
英語圏の子供たちが英語を習得する背景に、やはり身近なものとして絵本を開き、ストーリーを聞きつつ、言葉を覚えるというプロセスがあるのだろう。子供たちが絵本という世界で動物たちに接し、イメージを形成し、身近に感じ、その対象物を現す言葉(単語)に自然と親しみ、言葉を記憶していく、つまり学習していくことになる。それは彼らにとって自然に学ぶ身近な単語である。
だけど、外国語として英語を学習してきた私には、学校での学習教材に出ることがない単語は知らない。興味を抱いた分野で自ら学習しなければ、英語圏の子供が知っていても、触れる機会もなく知らない単語にとどまる。今回、この英語絵本を読んでみて、その点を強く実感した次第。
無知さ加減をさらすようなものだが、本書を読み、辞書を引くことになった単語を事例としていくつか列挙してみる、和文は手許の辞書で知ったその単語の意味である。
cub :(クマ・ライオン・キツネ・サメなどの)子 baboon : ヒヒ
den :(野獣の)巣穴 ditch : <物>を(必要がなくなったので)捨てる
ravine : 峡谷、谷間 gorge : (両側が絶壁の)峡谷、山峡
nudge :(注意を引くために)<人>をひじで軽くつつく[押す]
meerkat : (動物)ミーアキャット warthog :(動物)イボイノシシ
という具合。
英文では同じ単語を繰り返して使わず言い換えることがあるとかつて学んだ。この絵本でも、ravine と gorge が絵本に使われている。同類項の言葉だが、微妙な違いがあるのかもしれない。私は、valley という単語を知り、その延長線上で canyon を覚えた程度に留まる。
英語の絵本、けっこう良い学習材料になる。大部でない点も通読しやすいし、読み通せば一応多少、ささやかな読了達成感もえられる。絵本という媒体を通じて、英語圏での常識という話材にも触れることになる。日常生活のベースになっている基礎知識に触れることになるので有益とも言える。
それは、たとえば日本人が日本で幼児期を過ごしていくなかで、桃太郎、一寸法師、かぐや姫、さるかに合戦などのおとぎ話を意識せずに知って行くようなもの。そんな文化と言葉の基層部分に触れることにつながっていると言える。
何よりも、楽しく読見通せるのが利点である。オーディオで聞けるのも、リスニングのリハビリにはちょうどよい。聞く機会を作れることになる。
非英語圏の大人にとっても、子供向け英語絵本は役にたちそうだ。2冊目は何にチャレンジしようか。
ご一読ありがとうございます。