◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

3月18日

2014-03-18 06:57:52 | Weblog
3月18日

●小口泰與
夕づくと来鳴くうぐいす縁の先★★★
黄水仙風にならいて向きむきに★★★★
揺るる梢(うれ)捕まえがたき春の鳥★★★

●黒谷光子
外に出でば春満月の真正面★★★★
何かちょっとした用事で外に出られたのだろう。真正面に満月を見たときの嬉しさは、格別。満月と対面し、話し、話しかけれるような気持ちになる。やわらかな春の満月にうっとりとするとき。
(高橋正子)

春の月遮るものの何もなく★★★
お茶湯に茶柱の立つ春の朝★★★

●多田有花
春風にセーラー服の少女たち★★★
里芋をやわらかく煮て彼岸入り★★★★
鶯の囀り山路のあちこちに★★★

●桑本栄太郎
あおぞらの梢艶めき春日さす★★★

菜の花のひと畝残し耕さる★★★★
ひと畝の菜の花は種を取るために残されたか。それも含めてきれいな菜の花をまだ楽しもうとういうのか。ひと畝の菜の花にすすむ季節が惜しまれる。(高橋正子)

うす淡く容ゆるびて山笑う★★★

●小西 宏
陽の庭に白木蓮の花浮かぶ★★★★
さんさんと太陽が降り注ぐ庭に、白木蓮が鮮やかに咲いている。庭の陽のあまりの明るさに、花は「浮かぶ」感じだ。白木蓮の花の姿をよく表している。(高橋正子)

さざ波立て陽を輝かせ春の風★★★
ふと風の止み香の中に入る梅の園★★★

●古田敬二
藪椿森の夕べに高く咲く★★★★
木五倍子咲く藪へ夕べの偲び来る★★★
さ緑に垂れて木五倍子の夕べかな★★★
コメント (3)
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