◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

3月23日

2014-03-23 03:42:36 | Weblog
3月23日

●佃 康水
黎明の初音に一日気の弾む★★★★
朝のはじめに良いことがあると、その日一日よい気持ちで過ごせる。黎明の鶯の澄んだ声には、「気の弾む」思いである。(高橋正子)
   
洗い場の水止め初音聞き澄ます★★★  
水換えて早や蹲踞へ椿落つ★★★ 

●小口泰與
けざやかに椿一輪竹林に★★★
三山とけじめをつける雪解山★★★
あしの芽や風のくれたる白き波★★★★

●多田有花
失いしものは戻らず鳥雲に★★★★
鳥が雲に入っていくのを見ていると、雲を突き抜けて、もう帰らないように思える。「失いしものは戻らず」の感が強まる。(高橋正子)

枝垂梅の下をくぐりて坂に出る★★★
梅林にそぞろ歩きの人多し★★★

●小西 宏

蜜蜂の渉る晴れたる黄の丘へ★★★★
蜜蜂が飛んでゆく様子を「渉る」と表現したので、蜜蜂の飛翔がリアルに、生き生きとしてきた。「黄の丘」は、一面の菜の花の咲く丘か。(高橋正子)

楠の幹高々と春の空★★★
鶯の響きや若し池の面(おも)★★★

●桑本栄太郎
<新幹線にて山口へ>
窓側の座席占めけり春の旅★★★
眼をほそめビール呑むのも春意かな★★★
徳山湾の舟の数多や春の海★★★
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする