◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

3月30日

2014-03-30 06:57:32 | Weblog
●小口泰與
ことのほか紅梅の香や山の道★★★
強東風の一夜ふきたる朝かな★★★
強東風やジョッキを満たすほうじ茶よ★★★

●下地鉄
引く波の渚なだめて宵の春★★★
梔子の開く蕾の香りかな★★★★
囀りを惜しむが如き紫煙かな★★★

●高橋秀之
大空は二分咲き桜の向こう側★★★★
桜はまだ二分。二分咲きの桜には空が十分すぎるほど広がる。花の枝の隙間の空も花の景色。(高橋正子)

鯉の群れ池の桜が揺れ動く★★★
川沿いの桜並木や遠回り★★★

●黒谷光子
同窓と聞けば親しき春の風★★★
終曲は鬼女の様相春の能★★★
天守より吹く春の風能舞台★★★★

●小西 宏
何匹も猫隠れてる雪柳★★★
雨上がり映る桜の水溜り★★★
マンションの駐車場なる夜の桜★★★★

●川名ますみ
窓越しに明日行く丘の花明り★★★★
丘にのぼる楽しさを思う気持ちがあふれている句。明日上る丘は窓越しに見ても花明りがしている。(高橋正子)

多摩川のいろ新しく春の水★★★
母の踏むミシン春めきタカタタタ★★★

●多田有花

日の暮れて桜の白く浮かびおり★★★★
日が暮れると桜は色を失いつつ白くなる。日暮れの桜の白さがまたよい。(高橋正子)

降る雨に低く飛び交う初燕★★★
雨にうたれここの桜は三分咲き★★★
コメント (3)
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