長らく東海道枚方宿(ひらかた、現大阪府)の宿駅史料を研究されてきた中島三佳(かずよし)先生より、標記論考(『交通史研究』40号、1997年11月)のほか、
・「東海道枚方宿の『片宿』について―京街道・山崎道・淀川舟運の競合―」(『交通史研究』32号、1994年4月)
・「文政五年の勅使・院使の人馬賃銭不払いについて―院使日野資愛卿と東海道枚方宿の豪農中島家の動向―」(『地方史研究』237号、1992年6月)
・《研究ノート》「東海道五十三次(宿)への問題提起―中学校社会(歴史的分野)教科書の『五街道』記載の相違点―」(『交通史研究』28号、1992年4月)
・「文政十三年のお蔭踊りについて―東海道枚方宿を中心に―」(『地方史研究』168号、1980年12月)
4本、計5冊の抜刷を贈っていただきました。ありがとうございます。
一連の論考を読みとおしてみると、枚方宿を、近世交通体系のなかで位置づけなおす提起から、公用通行をめぐる情報ネットワークのなかで位置づけていく提起へと、時期ごとの研究ブームに合わせながら研究を深化させた軌跡がよくわかります。
※ちなみに、標記論考の題目にある「参覲交代」は「参勤交代」と同音同義です。