交通史学会に投稿していた標記の小論文(査読なし)を掲載する『交通史研究』第100号が完成し発行されました。掲載は56~61ページです。
令和3年(2021)の後半、岩国徴古館(山口県岩国市)所蔵で岩国領の行政史料を含む「吉川家寄贈藩政資料」を用いつつ朝鮮通信使迎接の実態にせまり直す研究の口頭発表が相次ぎました。吉田智史氏と私とによるこうした研究は、史料の残存状況によって議論の深化に困難をともなう18世紀前半の情報ネットワークにつき、変容を新たに描くとともに、すでに解析が進んでいるその後半以降の実態を位置づけ直すものとも期待できます。そこで、学界で議論を促したい意図から速報的に、おこなわれた2件の口頭発表につき概要を述べてみたのです。