松浦章先生より、標記の中国語歴史研究書を1冊、私にも贈ってくださりました。ありがとうございます。
奥付より、この書は、松浦先生が日本語で記された原稿を中国で中国人が翻訳したうえで、中国の出版社により発行されたものと推定されます。書名は、中国の明王朝~清王朝時代におけるマカオと日本の関係史を商業貿易の視角から分析する、と和訳されましょう。書名にもある明~清王朝の交代期すなわち17世紀半ばについて、日本の対外関係は、港・浦の地域社会で書き残された文書の残存率が低く、幕・藩の行政記録に偏りながら歴史を描きだす傾向にあります。ゆえに、私を含む地域社会に残る古文書を軸に研究する者のあいだでは、明清交代期に重大な変化があったと承知しつつ、なかなかその研究論文を量産できないのが実情です。
いただいた本書は、ならばこれからどうするか、を考えるうえで重要な学びを得るものと考えます。