今日は15日、俳句では「小正月」や「女正月」といって新年の季語になっています。「小正月」というのは、一月一日・元日を「大正月」というのに対し、「女正月」は元日を「男正月」というのに対しての呼び名です。どちらも時候の季語で、同じ日なんですが、雰囲気的にはかなりの違いがありますよね。
小正月そそのかされて酔ひにけり 中村 苑子
女正月なり悪妻を愉しめり 渡辺 恭子
やはり小正月というと、望(満月)の日を正月として祝った古い時代の名残で、餅を搗いたり団子を作って祝う習慣や農作物などの豊作を祈る行事などが残っていたりと、めでたさが中心になりますが、「女正月」は、暮れから正月にかけて家事で忙しかった女性たちがようやく手を休めて、改めて新年を祝ったりするという、女性たちのための正月という意味になります。
前句は男性にそそのかされ、つい酒を飲んで酔ってしまったものの、そのことに後ろめたさを感じているようですが、後句は女であること、それも悪妻だとうそぶいて堂々と女正月を愉しんでいますね。
先日、深大寺で珍しい垣根や塀を見かけましたので、その写真を紹介しましょう。①孔雀垣…孔雀が羽を広げているようなのでそう呼ばれ、飾りとして作られるそうです。②四つ目垣 ③瓦塀