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黄帝内経素問 逆調論篇 第三十四 第五節 訳

2013-12-17 09:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 逆調論篇 第三十四

第五節

 帝曰。人有逆氣不得臥而息有音者。有不得臥而息無音者。有起居如故而息有音者。有得臥行而喘者。有不得臥不能行而喘者。有不得臥、臥而喘者。皆何藏使然。願聞其故。

 岐伯曰。不得臥而息有音者、是陽明之逆也。足三陽者下行。今逆而上行。故息有音也。陽明者胃脈也。胃者六府之海。其氣亦下行。陽明逆不得從其道。故不得臥也。下經曰、胃不和則臥不安、此之謂也。

 夫起居如故而息有音者、此肺之絡脈逆也。絡脈不得隨經上下。故留經而不行。絡脈之病人也微。故起居如故而息有音也。

 夫不得臥、臥則喘者、是水氣之客也。夫水者循津液而流也。腎者水藏主津液、主臥與喘也。

 帝曰。善。

 

  黄帝が申されました。

 人に気が上逆して不順であり臥すことが出来なく、而も呼吸に音が有る者がある。臥すことができず而も呼吸に音のない者が有る。日常生活は以前のようであるもので而も呼吸に音のあるものがある。臥することも行動することも出来喘するものがある。臥することが出来ず、行動することも出来ない喘する者が有る。臥することも出来ず、臥すれば喘するものがある。それはどのような蔵の病がそうさせるのであろうか、その訳を聞かせてくれんか。

 岐伯がお答え申し上げました

 臥することが出来ず而も呼吸に音のある者は、是は陽明の気の上逆であります。足の三陽というものは下行するものでありまして、今これに反して上行しているのであります。それ故に呼吸に音があるのでございます。陽明は胃の脈で、胃は水穀の海ともうしまして水や穀物が海のようになっておりまして、その気もまた下行するのです。陽明の胃脈が上行して、法則通りになっていないのでございます。それ故に臥することができないのでございます。下経という書物に、胃の消化吸収機能が調和しないときは、則ち臥して安心して眠ることができないのでありまして、此れを謂っているのでございます。

 日常生活は以前のようであって而も呼吸に音のある者は、此れは肺の絡脈が逆しているのでございます。絡脈が経に随って上下することが出来ず、そうなると気は経だけに留まり循ことができません。絡脈が人を病気にさせるという力は微かであります。それ故に日常生活は以前のようであるのですが、呼吸には音があるのでございます。

 臥することができず、臥すると喘する者は、これは水気が留まってしまうからであります。水は津液の循環により流れます。腎は水蔵でありまして津液を主り、臥すると異常が起ることと、臥しても起きても喘することに関係するのでございます。

 黄帝が申されました。

 善かろう。

 

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