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柴崎保三著・鍼灸医学大系 ⑥ 黄帝内経素問 瘧論篇 第三十五
第五節
(原文)
帝曰。夫子言。衞氣毎至於風府、腠理乃發。發則邪氣入。入則病作。今衞氣日下一節。其氣之發也、不當風府。其日作者柰何。
岐伯曰。此邪氣客於頭項、循膂而下者也。故虚實不同。邪中異所則不得當其風府也。故邪中於頭項者氣至頭項而病。中於背者氣至背而病。中於腰脊者氣至腰脊而病。中於手足者氣至手足而病。衞氣之所在與邪氣相合則病作。故風無常府。衞氣之所發、必開其腠理、邪氣之所合、則其府也。
(訓読)
帝曰く「夫子言う。衞氣風府に至る毎に、腠理乃ち發(ひら)く。發くときは則ち邪氣入る。入るときは則ち病作(おこ)ると。今衞氣日に下ること一節。其の氣の發くや風府に當らず。其の日に作る者は柰何ん」と。
岐伯曰く「此れ邪氣頭項に客し、膂に循って下る者なり。故に虚實同じからず。邪異所に中(あた)れば則ち其の風府に當るを得ざるなり。故に邪頭項に中る者は氣頭項に至りて病む。背に中る者は氣背に至りて病む。腰脊に中る者は氣腰脊に至りて病む。手足に中る者は氣手足に至りて病む。衞氣の在る所と邪氣と相合するときは則ち病作る。故に風には常府なし。衞氣の發する所、必ず其の腠理開き、邪氣の合す所は則ち其の府なり」と。
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