おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
黄帝内経素問 腹中論篇 第四十
第三節
帝曰。病有。少腹盛、上下左右皆有根。此爲何病。可治不。
岐伯曰。病名曰伏梁。
帝曰。伏梁何因而得之。
岐伯曰。裹大膿血、居腸胃之外。不可治。治之、毎切按之、致死。
帝曰。何以然。
岐伯曰。此下則因陰、必下膿血、上則迫胃脘。生(1)鬲、俠胃脘内癰。此久病也。難治。居臍上爲逆、居臍下爲從。勿動。亟奪。論在刺法中。
(1) 生 王冰は当に出と為すべし、伝文の誤なりと言う。今、これに従う。
語句の意味2-2
腸胃之外=
鍼灸医学体系 (語句の解)
外 この字の意義について、王冰も馬蒔もふれていない。張志聡は「腸胃の外に居すとは空郭の間に在るなり」と恰かも腸胃から分離したところにあるような感じの解説をしているが、それは誤りである。外の意義については已に各所に於て述べた所であるが、これは腸胃から分離した空郭のことではなくて、腸胃の一部が外側に向ってふくれ出たような状態を意味するものである。そしてその腫れ出た部分の中には膿血が裹みこまれているのである。従って之を体表から切して圧迫すれば破れて膿血は腹中に流れ出るということになるとそれは死をまぬがれないであろう。
東洋学術出版社素問【現代語訳】
裹大膿血、居腸胃之外。不可治
この病は下腹部で大量の膿血が袋に包まれた状態になっていて、腸胃の外側に盤踞していて、治すことができません。
盤踞=ばんきょ。〔とぐろをまいて、うずくまる意〕根拠地に居て、勢力を振るうこと。〔蟠踞とも書く〕
切②のおさえる
何以=なにをもって。どうして、理由を問う語。
然=しかる。ゼン。ネン。シカるに。シカれども。シカし。そうだけれど。それだのに。シカり。そうだ。そうである。そのとおり。シカらば。シカれば。それならば。そうなら。シカ。シカく(文)。そう。モやす→燃・モす。モエる。火がもえる。おこる。副詞的用法をあらわす助字〔必然、泰然〕。
下則因陰=鍼灸医学体系(語句の解)
王冰の注 下行するものは陰を絡い、上行するものは腹に循うを以ての故なり。
張志聡の註 此の下とは少腹を謂う。陰とは前後陰なり。
内癰=臓腑あるいは体腔内に生じる癰腫。新・東洋医学辞書13
内癰=ないよう。証名。臓腑あるいは胸腹腔内に発する癰腫をさす。七情の内鬱あるいは身体が虚して外邪を感受し、あるいは酒色過度、膏粱厚味の過食により気血が凝滞しておこる。発病部位の違いにより、各々異なった名がある。たとえば肝癰・腸癰・胃脘廱など。<諸病源候論>参照。
久病=久しく病症にあること。新・東洋医学辞書13
久病=きゅうびょう。①<霊枢終始篇>「久病は邪気入りて深し。」②長患いの意味にも用いられる。
從=
①従順。逆に対していう。<素問生気通天論>「気血皆従う。」
②正常なこと。<素問陰陽応象大論>「此れ陰陽反して作す。病の逆従なり。」
③ある種の処理方法や原則を採用すること。<脾胃論>「此れ湿勝れば平胃散に従う。」
④迎えること。<素問骨空論>「風に従いて風を憎む。」
⑤治法の一つ。すなわち反治のこと。<素問至真要大論>「従は反治なり。」⇒反治(はんち)。
⑥放縦(勝手気ままなこと)。<霊枢師伝篇>「血食の君、驕恣して欲に従い人を軽んず。」
亟=すみやか。キョク。スミヤか。速い。あわただしい。キ。シバシバ。たびたび亟拝。明解漢和辞典
鍼灸医学体系(語句の解)
*王冰の注
王冰の注の中に「亟」を「しばしば」と解したのは誤りであろう。亟にしばしばなどという意味はない。
奪=
①喪失、損傷のこと。<素問通評虚実篇>「邪気盛んなれば実、精気奪れれば虚。」
②失う、誤りのこと。また色脈が異常なことをいう。<素問脈要精微論>「其の脈を徴むるに五色と供に奪する者は、これ新病なり。」
③抗争、相い争うこと。<素問脈解篇>「陰陽内奪し、故に目・・(目へんに流のつくりを二文字)として見る所なし。」
④鬱病の治法の一つで、吐・伐・瀉のこと。これを張景岳は「三奪」と称している。<素問至真要大論>「暴なる者之を奪す。」「盛なる者之を奪す。」<素問六元正紀大論>「土鬱すればこれを奪す。」
⑤処理、決定すること。<素問玉版論要篇>の「治は権衡相奪に在る」とは、治療時に虚実、軽重をはかって治療方法を決定すべきであるという意味。
奪=ダツ。ウバう。ひったくる。奪取。奪掠→奪略。うちとる。官位などを取りあげる。文字・文章におちがあること。
論=ロン。アゲツラう。ものの道理や見解を述べる。議論。言い争うこと。批評する。批判する。罪をきめること。漢文体の一種で、作家みずからの議論を書いたもの。すじ。条理。ものの道理。儒教の経典の一、論語の略。
刺法中 鍼灸医学体系(語句の解)
王冰は「今この經なし」と注している。
馬蒔は「しばしば瀉法をせよ」と言うているが、どんな瀉法をするのか不明である。
張志聡は「円利鍼を用いて迎えて之を奪すべし」と註しているが、・・・・久病などに用いるものではない。
漢方用語大辞典、鍼灸医学体系(語句の解)、新・東洋医学辞書13、東洋学術出版社素問
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