
コロンビア大学言語学教授のアリスは、50歳で近時記憶喪失の症状から、アルツハイマーと診断される。それは、遺伝による家族性のもので...。
職を辞した主人公が、意識に健常者の芯を留めた最後?の夏が描かれる。インテリ一家の3人の子どものうち、次女だけが離れて暮らし、演劇に打ち込んでいる。
病気が判る前から、大学に行かない次女と、自己の価値観を押しつけようとする母は、悉く衝突する。そして、意識が薄れて来ている状態の母にさえ、次女はぶつかるのだ。
しかしやがて、家族の中で次女の愛がもっとも深いことが読み取れるのだ。
原題は、Still Alice。いい邦題だと思う。