2月ロシアがウクライに軍事侵攻して早6ヶ月。
ロシアは巨額の損失を出し、モノにならず万策尽きたと米フォーブス社は計算した。
ウクライナの損害も莫大なものになるだろうが、はっきりとは分からないという。
北方でロシアと接する日本としては、「アジをしめて」来られてはたまらない。
ロシアは巨額の損失を出し、モノにならず万策尽きたと米フォーブス社は計算した。
ウクライナの損害も莫大なものになるだろうが、はっきりとは分からないという。
北方でロシアと接する日本としては、「アジをしめて」来られてはたまらない。
ウクライナ侵攻から半年、巨額損失で「万策尽きた」プーチン
Putin's 5 Biggest Military Losses in Ukraine Cost Him Over $1 Billion
2022年8月25日(木)15時25分 ゾーエ・ストロズースキ
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/08/post-99457.php
軍事侵攻から半年、プーチンにとっては想定外の連続だった
Maxim Shemetov-REUTERS
<ミサイル巡洋艦「モスクワ」沈没をはじめとする5大損失が大きな痛手に>
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、これまでにウクライナでの戦争で被った最も大きな5つの損失が、合わせて10億ドル以上にのぼることが分かった。
米フォーブス誌の計算によれば、ロシア軍にとって最大の痛手となったのは、ロシア黒海艦隊の旗艦であるミサイル巡洋艦「モスクワ」の沈没だ。4月に沈没した「モスクワ」の価値は、7億5000万ドル相当とされている。ウクライナ側は自分たちが対艦ミサイルを命中させて沈没させたと主張したが、ロシア側は艦上での火災が原因だったと主張している。
残る4つの重大損失は、8600万ドル相当のイリューシンIL76輸送機、7500万ドル相当の大型揚陸艦「サラトフ」、5000万ドル相当のスホーイSu30SM戦闘機、4000万ドル相当のスホーイSu34戦闘機で、これらを合計すると10億ドルを上回る計算になる。
フォーブスの計算によれば、軍事侵攻を開始した2月24日から8月24日までの6カ月間で、ロシア軍は1万2142点の軍事装備品を失い、その価値は合計で165億6000万ドル相当にのぼる。ミサイルは、この合計額には含まれていないという。
【動画】ロシア巡洋艦「モスクワ」の「最期」
「迅速な勝利」の目論見が崩れた
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、ウクライナの独立記念日でもあった8月24日に、開始から半年の節目を迎えた。ロシアが迅速に勝利を収めるだろうという一部の予想は、西側諸国の支援を受けたウクライナ側の粘り強い抵抗によって打ち砕かれた。この数週間は、ウクライナがアメリカの高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)など、西側諸国から供与された兵器を駆使して、ロシア側の標的への攻撃を成功させている。
ウクライナ側が次々と攻撃を成功させるなか、ロシア政府は兵員を補充するために強制徴用を行い、今いる兵士にも、士気を上げるために現金支給のインセンティブを与えているとみられる。
元米陸軍大将のバリー・マッカフリーは8月22日、ツイッターへの投稿で、プーチンは「万策尽きて」おり、彼にとっての状況は今後、急速に悪化していくだろうと述べた。マッカフリーはまた、ロシア軍は「作戦面で困難な状況にあり」、ロシア全体に「軍事的な損失と経済的な孤立のの深刻なひずみが生じ始めている」とも指摘した。
だがマッカフリーの評価とは対照的に、ロシアはこの「特別軍事作戦」を成功させる自信があると主張し続けている。ロシア外務省情報出版局のイワン・ネチャーエフ副長は、18日の記者会見の中で、ウクライナにおけるロシアの目標は達成されるだろうと語った。
「ロシアの目標が達成されて初めて、地域の平和、安定と安全を保障することが可能になる」とネチャーエフは述べた。
ロシア軍と比較して、ウクライナ軍が今回の戦闘でどれだけの損失を被ったのかは、はっきり分かっていない。米議会調査局は6月後半に発表した報告書の中で、ウクライナ軍が装備の半分を失ったという、地上部隊後方支援司令官ウォロディミル・カルペンコ准将の推定を紹介した例があるぐらいだ。
Putin's 5 Biggest Military Losses in Ukraine Cost Him Over $1 Billion
2022年8月25日(木)15時25分 ゾーエ・ストロズースキ
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2022/08/post-99457.php
軍事侵攻から半年、プーチンにとっては想定外の連続だった
Maxim Shemetov-REUTERS
<ミサイル巡洋艦「モスクワ」沈没をはじめとする5大損失が大きな痛手に>
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、これまでにウクライナでの戦争で被った最も大きな5つの損失が、合わせて10億ドル以上にのぼることが分かった。
米フォーブス誌の計算によれば、ロシア軍にとって最大の痛手となったのは、ロシア黒海艦隊の旗艦であるミサイル巡洋艦「モスクワ」の沈没だ。4月に沈没した「モスクワ」の価値は、7億5000万ドル相当とされている。ウクライナ側は自分たちが対艦ミサイルを命中させて沈没させたと主張したが、ロシア側は艦上での火災が原因だったと主張している。
残る4つの重大損失は、8600万ドル相当のイリューシンIL76輸送機、7500万ドル相当の大型揚陸艦「サラトフ」、5000万ドル相当のスホーイSu30SM戦闘機、4000万ドル相当のスホーイSu34戦闘機で、これらを合計すると10億ドルを上回る計算になる。
フォーブスの計算によれば、軍事侵攻を開始した2月24日から8月24日までの6カ月間で、ロシア軍は1万2142点の軍事装備品を失い、その価値は合計で165億6000万ドル相当にのぼる。ミサイルは、この合計額には含まれていないという。
【動画】ロシア巡洋艦「モスクワ」の「最期」
「迅速な勝利」の目論見が崩れた
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、ウクライナの独立記念日でもあった8月24日に、開始から半年の節目を迎えた。ロシアが迅速に勝利を収めるだろうという一部の予想は、西側諸国の支援を受けたウクライナ側の粘り強い抵抗によって打ち砕かれた。この数週間は、ウクライナがアメリカの高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)など、西側諸国から供与された兵器を駆使して、ロシア側の標的への攻撃を成功させている。
ウクライナ側が次々と攻撃を成功させるなか、ロシア政府は兵員を補充するために強制徴用を行い、今いる兵士にも、士気を上げるために現金支給のインセンティブを与えているとみられる。
元米陸軍大将のバリー・マッカフリーは8月22日、ツイッターへの投稿で、プーチンは「万策尽きて」おり、彼にとっての状況は今後、急速に悪化していくだろうと述べた。マッカフリーはまた、ロシア軍は「作戦面で困難な状況にあり」、ロシア全体に「軍事的な損失と経済的な孤立のの深刻なひずみが生じ始めている」とも指摘した。
だがマッカフリーの評価とは対照的に、ロシアはこの「特別軍事作戦」を成功させる自信があると主張し続けている。ロシア外務省情報出版局のイワン・ネチャーエフ副長は、18日の記者会見の中で、ウクライナにおけるロシアの目標は達成されるだろうと語った。
「ロシアの目標が達成されて初めて、地域の平和、安定と安全を保障することが可能になる」とネチャーエフは述べた。
ロシア軍と比較して、ウクライナ軍が今回の戦闘でどれだけの損失を被ったのかは、はっきり分かっていない。米議会調査局は6月後半に発表した報告書の中で、ウクライナ軍が装備の半分を失ったという、地上部隊後方支援司令官ウォロディミル・カルペンコ准将の推定を紹介した例があるぐらいだ。