裏六甲縦走路にある有馬三山(落葉山、灰形山、湯槽谷山)そしてそこから唐櫃方面に延びる高尾山、逢ヶ山を歩いた。
落葉山(526m)の頂上には妙見寺があり有馬温泉からはその参道を登る。途中には33体の石仏の祠があり西国33ヵ所霊場のミニチュア版になっている。9時を過ぎると日射しも暑く早速汗が額からしたたり落ちてきた。
次の灰形山(619m)へは痩せ尾根を伝っていく。眼下にロープウェイ有馬温泉駅などが望まれた。
湯槽谷山(801m)は今日の中でもっとも高い。長い長い登りが続く。桧やさわらの林がうっそうとし、風も涼しくかすかに芳香がしてくる。
今日はどの山も眺望はなく、三角点と登山会が書き残した山名のプレートがあるだけだ。
湯槽谷山を後にし、南に下っていくと分岐があった。一つは六甲山上の極楽茶屋方面、もう一つがこれから向かう高尾山への道と思われる。というのも行く先が書かれていない。そして辿る人が少ないのか道も細い。
しばらく行くと、コース目印の木に巻き付けたビニールテープに小さく高尾山と書いてあり安心した。急な坂を下り、そしてまた登ると高尾山(739m)頂上に出た。雑木林の中で、粗末なプレートがあるだけ。周りは見えず位置関係を確認できない。おにぎり1個を食べて休憩する。
次の目的地逢ヶ山は西にあるのだが、北に降りる道と南に降りる道があり判断に迷う。北側はテープに「水無山」と書かれている。地図には水無山はなく、水無川上流の水無滝がある。とりあえず確認のため降りていった。しかし、下っていくばかりで西に曲がっていく気配がない。どうやら谷に降りる道らしい。引き返すことにする。ちょっと降りたつもりが振り返るとえらく急な登りだ。ふうふういいながら戻る。
南へ降りる道を辿っていくとやがて西に向かい始めた。そして熊笹しげる三叉路にでた。仏谷峠だ。真っ直ぐの道は登りで逢ヶ山、左は仏谷を経て逢山峡に至る。
逢ヶ山(722m)の山塊は高尾山より大きく、登りが長い。頂上は小さく開けた広場になっており、三角点と登山会が付けたプレートが木にぶら下がっている。周囲は桧林で涼しい風が通り抜け、小鳥の声に混じって遠くにかすかに高速道路の音がする。弁当を広げ休憩する。
逢ヶ山から逢山峡東山橋までは下りで気楽な一本道だ。背の高い桧林の山道をゆっくりと下っていった。木漏れ日に輝くシダの葉や熊笹、灌木の緑が鮮やかだ。
山道の傍らに変わった植物が目についた。他にも付近にあるのではと探したがこれ一本だった。
帰ってから図鑑で調べると「スルガテンナンショウホソバテンナンショウ(サトイモ科)」だという。(2006/08/16訂正)
だいぶん下ったところでぽっかりと視界が開けたところに出た。向かいの山々との間に高速道路や唐櫃の街が長々と広がっている。日本は山国だなと感じ入る。
周囲の木はいつしかサワラの林になった。延々と続くつづら折りの山道を下っていった。いつまで続くのかと前方をみると木々の間からコンクリートの車道が光っているのが見えてきた。どうやら逢山峡東山橋に到着したらしい。
今日の一期一会
車道に出るところで老ハイカーに出会った。葉擦れの音とともに降りてくる私がどんな奴かと待っていたらしい。
老「どこから来たの」
私「有馬から山伝いに来ました」
老「へー、すごいなぁ」
私「いつもこの辺を散歩されているのですか、山が近くていいですね」
老「うん、退職してからこちらに越してきた、でも冬は寒くてね」
老「10年前ぐらいまでイノシシがでたよ、マムシもいるからなぁ」
私「へぇ、そうですか、このあいだ丹生を歩いたときはタヌキをみましたよ」
老「そうだね、タヌキはいるね。よく車に轢かれるんだよ」
私「そう、逃げる要領がヘタそうです」
・・・
老「ところで名前はなんというの? 姓名判断してあげる」
(えっ、こんなところで姓名判断か、いまさら凶と出ても修正しようがないけどな・・)
私「○○××です、漢字ではこれこれしかじかです」
老「いや、漢字はいい、音つまり言霊だけでやるんだよ」
私「へぇ、そうですか」
老ハイカーはしばらく視線を中空において、ぶつぶつ言っている。ややあって
老「うん、人柄はよさそうだ」
(やれやれ、よかった)
話では日本人の姓は13万あるとのこと。そして年齢の話になった。老ハイカーは1922年生まれだそうだ。西暦で仰るところがなにか拘っているのかな。私は姓名判断のお礼も込めて、大正に変換して言った。
私「大正11年生まれですか、とても80代には見えません、姿勢も真っ直ぐでてっきり70代だとばかり思ってました」
老「そうかい、姿勢はいつも気をつけているんだよ」と嬉しそうにいう。
実際、背筋がしゃんとして、歩き方も私などよりも若々しいぐらいだ。
このあいだは、70代のハイカーと出会ったが、上に上がいるもの。しばらく四方山話をして別れた。
車道に出るとクラクラするような夏の日射しが照りつけてきた。仕上げの唐櫃の湯めざして歩いた。
落葉山(526m)の頂上には妙見寺があり有馬温泉からはその参道を登る。途中には33体の石仏の祠があり西国33ヵ所霊場のミニチュア版になっている。9時を過ぎると日射しも暑く早速汗が額からしたたり落ちてきた。
次の灰形山(619m)へは痩せ尾根を伝っていく。眼下にロープウェイ有馬温泉駅などが望まれた。
湯槽谷山(801m)は今日の中でもっとも高い。長い長い登りが続く。桧やさわらの林がうっそうとし、風も涼しくかすかに芳香がしてくる。
今日はどの山も眺望はなく、三角点と登山会が書き残した山名のプレートがあるだけだ。
湯槽谷山を後にし、南に下っていくと分岐があった。一つは六甲山上の極楽茶屋方面、もう一つがこれから向かう高尾山への道と思われる。というのも行く先が書かれていない。そして辿る人が少ないのか道も細い。
しばらく行くと、コース目印の木に巻き付けたビニールテープに小さく高尾山と書いてあり安心した。急な坂を下り、そしてまた登ると高尾山(739m)頂上に出た。雑木林の中で、粗末なプレートがあるだけ。周りは見えず位置関係を確認できない。おにぎり1個を食べて休憩する。
次の目的地逢ヶ山は西にあるのだが、北に降りる道と南に降りる道があり判断に迷う。北側はテープに「水無山」と書かれている。地図には水無山はなく、水無川上流の水無滝がある。とりあえず確認のため降りていった。しかし、下っていくばかりで西に曲がっていく気配がない。どうやら谷に降りる道らしい。引き返すことにする。ちょっと降りたつもりが振り返るとえらく急な登りだ。ふうふういいながら戻る。
南へ降りる道を辿っていくとやがて西に向かい始めた。そして熊笹しげる三叉路にでた。仏谷峠だ。真っ直ぐの道は登りで逢ヶ山、左は仏谷を経て逢山峡に至る。
逢ヶ山(722m)の山塊は高尾山より大きく、登りが長い。頂上は小さく開けた広場になっており、三角点と登山会が付けたプレートが木にぶら下がっている。周囲は桧林で涼しい風が通り抜け、小鳥の声に混じって遠くにかすかに高速道路の音がする。弁当を広げ休憩する。
逢ヶ山から逢山峡東山橋までは下りで気楽な一本道だ。背の高い桧林の山道をゆっくりと下っていった。木漏れ日に輝くシダの葉や熊笹、灌木の緑が鮮やかだ。
山道の傍らに変わった植物が目についた。他にも付近にあるのではと探したがこれ一本だった。
帰ってから図鑑で調べると「
だいぶん下ったところでぽっかりと視界が開けたところに出た。向かいの山々との間に高速道路や唐櫃の街が長々と広がっている。日本は山国だなと感じ入る。
周囲の木はいつしかサワラの林になった。延々と続くつづら折りの山道を下っていった。いつまで続くのかと前方をみると木々の間からコンクリートの車道が光っているのが見えてきた。どうやら逢山峡東山橋に到着したらしい。
今日の一期一会
車道に出るところで老ハイカーに出会った。葉擦れの音とともに降りてくる私がどんな奴かと待っていたらしい。
老「どこから来たの」
私「有馬から山伝いに来ました」
老「へー、すごいなぁ」
私「いつもこの辺を散歩されているのですか、山が近くていいですね」
老「うん、退職してからこちらに越してきた、でも冬は寒くてね」
老「10年前ぐらいまでイノシシがでたよ、マムシもいるからなぁ」
私「へぇ、そうですか、このあいだ丹生を歩いたときはタヌキをみましたよ」
老「そうだね、タヌキはいるね。よく車に轢かれるんだよ」
私「そう、逃げる要領がヘタそうです」
・・・
老「ところで名前はなんというの? 姓名判断してあげる」
(えっ、こんなところで姓名判断か、いまさら凶と出ても修正しようがないけどな・・)
私「○○××です、漢字ではこれこれしかじかです」
老「いや、漢字はいい、音つまり言霊だけでやるんだよ」
私「へぇ、そうですか」
老ハイカーはしばらく視線を中空において、ぶつぶつ言っている。ややあって
老「うん、人柄はよさそうだ」
(やれやれ、よかった)
話では日本人の姓は13万あるとのこと。そして年齢の話になった。老ハイカーは1922年生まれだそうだ。西暦で仰るところがなにか拘っているのかな。私は姓名判断のお礼も込めて、大正に変換して言った。
私「大正11年生まれですか、とても80代には見えません、姿勢も真っ直ぐでてっきり70代だとばかり思ってました」
老「そうかい、姿勢はいつも気をつけているんだよ」と嬉しそうにいう。
実際、背筋がしゃんとして、歩き方も私などよりも若々しいぐらいだ。
このあいだは、70代のハイカーと出会ったが、上に上がいるもの。しばらく四方山話をして別れた。
車道に出るとクラクラするような夏の日射しが照りつけてきた。仕上げの唐櫃の湯めざして歩いた。
有馬温泉から唐堰の湯までは電車では近い距離ですがハイキングコースはやはり険しそうですね。
とこで携帯電話お持ちですか?
もし、お持でしたらアンテナ立って掛かりそうでしたか?
心臓に爆弾を抱えての山歩きは禁物です。くれぐれも自重なさってくださいね。平地歩きでいいところいくらでもあります。
物忘れもだんだんひどくなるでしょうから、せめてもの記録です。
ところで写真は望遠ですか?背景のボケ具合がとても気に入りました。
トレッキングポールにセットして・・・・。
望遠レンズは持ち歩いていますがなかなか出番がありません、それで一脚も出番がありません。デジカメは一枚ごとに感度が変更できますから、ブレ防止にはまず感度を上げる方法をとっています。
参考にさせていただきます。
higejiro様、よければ参考になさってください。「キンシバイ」拝見して惜しいなぁと思いました。背景にピントがあっているので接近しすぎかも知れませんね。近接撮影の時はマニュアル・フォーカスにし、レンズを一杯繰り出しても焦点が合わない場合は少し後退すればいいですね。
落葉松亭様の「スルガテンナンショウ」はすごい迫力です。明るさ、コントラストなどの調整をされているのですか。