落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

岸田内閣発足

2022年08月10日 | 政治・外交
安倍元首相の暗殺で、自民党の統一教会汚染が一気に露呈した。
此の暗殺事件がなければ、国民は自民党の体質を知ることはなかっただろう。
僅か10万の信者にも議員の多くが票集めに奔走するのかと呆れた。
自民党の自浄作用はおそらく無いのであろう。

10日、首相が内閣改造を発表した。
林外相のハニートラップ事件が露呈しているのに、岸田首相は臆面もなく再度外相に起用した。
岸田氏も林氏も親中派を自認していたが。チャイナの指令通りに動いているのかと思うほどだ。先が思いやられる。
岸田首相が内閣改造 浜田防衛相、加藤厚労相 8/10(水) 13:21配信 共同通信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d9e9009ed10587300f4437dea4b37959fa37c37c

左上から右へ岸田文雄首相、寺田稔総務相、葉梨康弘法相、林芳正外相、 鈴木俊一財務相。
2段目左から永岡桂子文科相、加藤勝信厚労相、野村哲郎農相、西村康稔経産相、斉藤鉄夫国交相。
3段目左から西村明宏環境相、浜田靖一防衛相、松野博一官房長官、河野太郎デジタル相、秋葉賢也復興相。
4段目左から谷公一国家公安委員長兼防災相、岡田直樹地方創生兼沖縄北方相、山際大志郎経済再生相、高市早苗経済安保相、小倉将信少子化相。

岸田文雄首相(65)は10日、第2次岸田改造内閣の顔触れを決め、松野博一官房長官(59)が閣僚名簿を発表した。19閣僚のうち初入閣は9人、留任は5人。再入閣5人のうち厚生労働相の加藤勝信前官房長官(66)、防衛相の浜田靖一・自民党元国対委員長(66)は再び同じポストに就いた。経済産業相には西村康稔前経済再生担当相(59)。物価高や新型コロナウイルスへの対応が急務。防衛力強化にどのように取り組むかも課題だ。

萩生田氏、旧統一教会へ慎重対応 自民党の新執行部が就任会見
 女性閣僚は改造前と同じ2人。皇居での認証式を経て、10日夕に正式発足する。



忍者ミサイル

2022年08月05日 | 世相
「どんなに時間がかかっても、どこに隠れていても必ず見つけ出す」
偵察衛星と様々な画像や位置情報などを駆使して標的を見つけ出す、恐ろしいハイテク兵器。
国際テロ組織アルカイダのザワヒリ容疑者がこの精密ミサイルによって切り刻まれて殺害された。しかも巻き添えをくう人もなく。
国際テロ組織に対する米の執念を感じさせる。

朝日を浴びにバルコニーへ出たザワヒリは「忍者爆弾」の6つの刃に切り裂かれた 2022年08月04日(木)18時31分
https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2022/08/6-1_1.php

<アフガンからの米軍撤退で「弱さ」をさらけ出したと見られたバイデン政権だが、綿密な計画と高性能な兵器によって大きな成果を得た>

[ロンドン発]アメリカのジョー・バイデン大統領は8月1日に演説し、2001年の米中枢同時テロを副官として指揮した国際テロ組織アルカイダ最高指導者アイマン・ザワヒリ容疑者(71)を潜伏先のアフガニスタンの首都カブールで現地時間の7月31日早朝に米無人航空機(ドローン)から発射されたヘルファイア空対地ミサイル2発で殺害したと発表した。

バイデン氏の演説、国家安全保障会議(NSC)の背景説明、英大衆紙デーリー・メールの報道などからザワヒリ容疑者殺害の詳細を振り返ってみた。巨大ゴルフボールのようなアンテナ「レドーム」がずらりと並ぶメンウィズヒル英空軍基(英北東部ノース・ヨークシャー州)のスタッフを含む米英情報機関が数カ月にわたり、ザワヒリ容疑者の動向を監視していた。

「日曜日の午前6時18分。夜明けの祈りから1時間以上経ったころ、ザワヒリは太陽と新鮮な空気を楽しむため隠れ家のバルコニーに姿を現した。安全なはずの高台からカブールの朝を眺めることは潜伏生活の数少ない楽しみになっていた。しかしザワヒリは米英に雇われたイスラム原理主義勢力タリバンのスパイが何カ月も監視していたことを知らなかった」(デーリー・メール紙)

ドローン攻撃による巻き添え被害がイスラム過激派を激増させた反省から米英情報機関はドローン攻撃の際、一段と慎重になった。偵察衛星や航空機によって得られる画像や映像(イミント)、通信や電磁波、信号の傍受による情報(シギント)と、スパイによって収集される情報(ヒューミント)のクロスチェックを徹底している。

「どんなに時間がかかっても、どこに隠れていても必ず見つけ出す」

ザワヒリ容疑者が隠れ家のバルコニーに現れたことを確認したタリバンのスパイが英米情報機関に連絡してきたという。これを受け、ザワヒリ容疑者殺害作戦は実行された。デーリー・メール紙はその瞬間をこう伝える。

「数万フィートの上空を旋回する米無人機リーパーが2発のR9Xヘルファイアミサイルを発射した。攻撃目標に命中する直前にミサイルの内側から攻撃目標を細断する6本の長い刃が飛び出すことから『忍者爆弾』の異名がある。重さ45キログラムの強化金属弾頭は時速1600キロメートルで移動し、爆発ではなく、回転する刃の鈍重な力で標的を粉砕する」

一方、バイデン氏は演説の中で「正義は実現され、このテロリストのリーダーはもう存在しない。どんなに時間がかかろうとも、どこに隠れようとも米国民の脅威となるなら必ず見つけ出して排除する。何年も執拗にザワヒリを探し続けた結果、情報機関は今年初めついに居場所を突き止めた。家族と再会するためカブールの下町に移動していた」と明かした。

ザワヒリ容疑者は、米軍が11年に殺害した首謀者ウサマ・ビンラディン容疑者に次ぐアルカイダのナンバー2だった。224人が死亡、4500人以上が負傷した1998年のケニアとタンザニアの米大使館爆破事件で重要な役割を果たし、米乗組員17人が死亡、数十人が負傷した00年の米ミサイル駆逐艦コールへの自爆攻撃の首謀者だとバイデン氏は糾弾した。

「アフガンをテロリストの安住の地にはしない」

米中枢同時テロを受けた米軍主導の攻撃でタリバンが駆逐された後、ザワヒリ容疑者はほとんどの時間を南部ヘルマンド州ムサカラの人里離れた山中で過ごした。新興の過激派組織「イスラム国(IS)」の創設者は当初、テロの老舗アルカイダと手を組もうとしたが、ザワヒリ容疑者の慎重な指導方針に反発し、逆に主導権を争うようになった。

バイデン氏は昨年8月、アフガンから米軍を撤退させ、タリバンのカブール奪還を許した。通訳など大量の対米協力者がアフガンに取り残され、警備に当たっていた米兵13人がテロ攻撃で殺害されるなど大混乱に陥った。これをアメリカの弱さと見たウラジーミル・プーチン露大統領はウクライナ侵攻を決断したとの批判も噴出した。

今年11月に中間選挙を控えるバイデン氏は「アフガンをテロリストの安住の地にはしない」と情報機関や特殊部隊、ドローンを使ったテロ対策の成果を強調した。2月には数カ月に及ぶ計画を経てシリアでIS指導者を襲撃(指導者は自爆死)し、7月にも別のIS指導者をドローン攻撃で殺害した。そして今回、アルカイダの頭目ザワヒリ容疑者の殺害に成功した。

米政府高官は「何年も潜伏していたザワヒリ容疑者の居場所を突き止めることができたのはテロ対策の専門家による慎重で忍耐強く、粘り強い作業の結果だった。テロ対策コミュニティーのさまざまな部門が緊密に協力して、この複雑な作戦を計画し、実行した」と振り返った。米側は数年前からザワヒリ容疑者を支援するネットワークに気づいていたという。

今年に入ってザワヒリの妻と娘がカブールの隠れ家に移る

米側は今年に入ってザワヒリ容疑者の妻や娘がカブールの隠れ家に移ったことを知った。英情報機関も4月、妻や娘がヘルマンドからカブールに移ったことを確認したとされる。隠れ家はタリバンの強硬派ハッカーニ・ネットワーク(HQN)が用意したとされる。米英情報機関は5〜6月にザワヒリ容疑者がカブールに到着したことを突き止めた。

4月初旬、米国家安全保障担当副大統領補佐官らが現場から報告を受け、5〜6月にジェイク・サリバン米国家安全保障問題担当大統領補佐官を通じてバイデン氏に報告された。ザワヒリ容疑者の妻は長年培ってきた潜伏術を駆使して、誰もザワヒリ容疑者に辿り着けないよう細心の注意を払っていた。

ザワヒリ容疑者の「生活パターン」を確認するため複数の独立した情報源に頼った。 ザワヒリ容疑者が隠れ家に滞在し、バルコニーに出るのを数回にわたって確認した。ザワヒリ容疑者の家族を含む民間人への巻き添え被害リスクを最小限に抑えるため、隠れ家の構造を徹底的に調べた。

ミサイル攻撃で隠れ家が破壊されてしまうと巻き添え被害が出る。情報機関が作った隠れ家の模型をホワイトハウスのシチュエーションルームに持ち込んでじっくりと検討した。その結果を受け、バイデン氏は7月1日、スタッフからザワヒリ容疑者への精密打撃計画を説明された。同月25日、殺害するのに最適な状況だとの助言を受け、最終承認を与えていた。

ザワヒリ容疑者の妻も娘も負傷せず、民間人の犠牲も出なかった。上階の窓が吹き飛んだように見えた以外は建物の他の部分には驚くほど小さな被害しかなかった。バイデン氏は攻撃の約36時間後、ザワヒリ容疑者の殺害を発表した。

米政府高官は「ザワヒリ容疑者がカブールの下町にいたことは米軍撤退の見返りに国際テロ組織の活動拠点としてアフガンを利用させないと確約したドーハ協定に明らかに違反している」とタリバン政権を批判した。ナンシー・ペロシ米下院議長(民主党)の台湾訪問も、ザワヒリ容疑者の殺害も11月の中間選挙を意識して行われたとみて間違いないだろう。