柳の枝が風で揺れるため、安定性が悪いようでした。
カリンはバラ科の落葉樹です。別名マルメロと呼ばれることもありますが正しくはマルメロとは若干違うようで分類上はカリン科です。別名は安蘭樹(あんらんじゅ)、春に桃やプラムの花に続いて濃いピンク色のかわいい花が咲き、結実すると徐々に大きくなります。収穫時は果物のような香りがして黄色の果実が採れます。大きいモノでは500グラムを超えます。
果実は堅く、生食には適さず、カリン酒他薄く切って砂糖漬けにするなどしますが、我が家ではジャムを作ります。果実の色の黄色とは想像も付かない透明なルビー色に仕上がります。どちらかというと緩いジャムになります。
さて、レシピですが、果実を水洗いし、4つに切り割り、種を取り分けます。種は捨てないで、ジャムの材料にします。身の方は固いので、切るときには十分注意が必要です。1cm位に銀杏切りにし、鍋に入れ、水をひたひたより多めに入れ、30~40分、中火で煮出します。煮出した果肉は網で掬い取り廃棄します。残った煮出し汁を濾し紙か布巾を通して濾します。種は別の鍋に入れ、水を多めに入れて(種の分量の3倍を目安)煮出します。種のまわりの粘性の液が溶け出し、とろみがつきます。とろみが出てくれば煮出しを終了します。果肉と同様に布巾で濾します。この液は粘性があるため簡単には濾せません。
ボールの上に布巾を載せ、少量ずつ数回に分けて、布巾で包み、タマネギのみじん切りを絞るように濾します。濾過した煮汁と先に濾過した果実の煮汁とを鍋に入れて、砂糖を果肉の3~5割を加え、中火で煮ます。30分~45分ぐらいで、細かい泡になればジャムは完成です。その間、焦がさないようにしゃもじで混ぜながらに詰めていきます。時々透明なグラスかガラス製のボールに水を入れ、しゃもじから落ちる液を垂らし、煮詰めた堅さを見ます。固まりながらゆっくり落ちる程度の堅さが出れば出来上がりです。
鍋の火を止め、常温になるまで放置します。ジャムの温度が下がると粘性が増し、固くなります。緩すぎていれば、再度加熱し、水分を飛ばします。同時並行で、適当なガラス製の保存容器を煮沸消毒しておきます。仕上がりはきれいなあかね色になるので、ふしぎです。若干酸っぱいカリンジャムが出来上がります。