鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

柿の実の収穫

2014年10月30日 00時00分01秒 | 紹介

 富有柿の収穫を行った。隣との境のブロック塀を乗り越え、現在有料駐車場となっていて、借用している利用者の車にでも落ちると車に傷を付けるため、その部分を数週間前に収穫した。今回は二度目であるが、昨年よりは柿の完熟度が早かったようで、殆どの柿の実を取り、併せて徒長枝の何本かを剪定した。柿の木が成長しすぎると、柿の実も高いところになるため、切りつめている。

 最近、近くの旧家が庭を大がかりな整地工事で、殆どの樹木を伐採し、その中に柿の老木も切られてしまったため、野鳥が我が家の柿に群がる日が続いていた。ヒヨドリ、カラス、椋鳥、メジロ、四十雀、雀などがやってくる。中でも、ムクドリは集団でやってくる。

 柿の葉がそろそろ紅葉し始め、日々枯れていく。唯枯れるのではなく春から夏にかけて葉で光合成した多くの養分を翌年の果実のために幹の方へ養分を送り出し、養分を送り出した葉は枯れる。堆肥として柿の葉が利用されないのはそのことが影響しているのであろうか。

 古人とは自然に育成されている多くの植物を生活に利用してきた。中には信じるに値しない、まじないごとき話はあるが、多くは、言い伝えられた生活の知恵といえ、現在でも引き継がれている。柿の果実を剥いた皮が、乾燥され、それを秋から冬にかけて漬ける白菜漬けや大根漬けには昆布、唐辛子と共に、この乾燥させた皮をつけ込むと、独特な甘みと香りを生じることになり、一味違う出来映えとなるようである。

 柿の実はビタミンCが多く含まれているため、ミカンの10個分とかリンゴの何個分といわれ、兎も角、栄養バランスも良い。二日酔い止めには就寝前に柿を食べると二日酔いにならないようである。実際、柿は身体を冷やすとも言われ、子供には、大量に食することを禁じているようである。

 渋柿は、渋を抽出した液体を紙等に塗布することが行われていて、渋紙といって、漆を乾燥から守る蓋の役目をする。渋下地なる塗装工程があり、木材の漆塗装の下地として高価な漆の吸収を防ぐ、効果もある。防腐剤の効果が期待されるが果たして甘柿にどれだけの防腐剤効果があるのか不明である。このような工業的用途の他、渋は干すことによって干し柿に変貌する。渋抜きの方法は各種あり、九州では、ぬるま湯に浸けることや、焼酎のアルコールによる渋抜きが行われている。柿の実も奥が深い。